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    ankounabeuktk

    @ankounabeuktk

    あんこうです。オル相を投げて行く場所

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    ankounabeuktk

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    尻を揉む話というリク

    so many【オル相】 先に寝室行ってますよ、という声掛けに歯ブラシを咥えたオールマイトは頷く。相澤はきちんとこちらを見ていたから意思の疎通はできていた。つるつるになった自分の歯を舌触りで確かめながらオールマイトも既に姿の見えない相澤の後を追う。
     部屋着を身に付けベッドの上に寝転がる相澤を眺め、今日はそういう日ではないと改めて実感した。
     残念に思う気持ちがないわけではないけれど、毎日毎晩は身体的負担が大きい。特に向こうの。しかしこのまま隣で仲良くすやすやと眠るのもなんだか勿体無い気がして、オールマイトはベッドの上で定位置に動こうとする相澤を真ん中に引き留めた。
    「何か?」
    「君、さっき腰のあたり叩いてたろ。マッサージしてあげる」
     突然の提案を何の疑問もなく受け入れる程相澤は素直ではない。しかし、オールマイトの表情に例えばこれを切り口にして淫らな方向に持っていこうなんて考えている様子は微塵も読み取れず、この提案が百パーセントの善意であるらしいと判断して、黙ってうつ伏せになった。
    「……どういう風の吹き回しです?」
    「んー?だって、君に触っていい理由を探していたからさ」
     気配は感じ取れなかったのにそんな言い回しをされて相澤はオールマイトに見えない位置で眉を寄せる。その間にも相澤の揃えた足を跨いで膝を突いたオールマイトは、すっかりと相澤の体温を吸ってくたくたに柔らかくなったスウェットの上からその長い指の本領を遺憾無く発揮して広範囲をゆっくりと押し始めた。
    「エッチなことはしないよ」
    「したらはっ倒しますよ」
    「しないって。ああ……ここだね」
     少しずつ位置を変えて指を沈めるオールマイトが、皮膚の下で凝った部分を見つけて円を描く。
     相澤の口から絶妙な指遣いに嘆息する。
    「というか全体的にガッチガチだな、君。もう少しお風呂に浸かれば良かったのに」
    「長風呂は嫌いです」
    「好き嫌いじゃなくて体のメンテナンスのためにと思えば入れるだろ?」
     天秤が傾かない微妙な唸り声が聞こえてオールマイトは軽く笑う。腰回りを軽く揉んで終わろうと思っていたのに、負けず嫌いの虫が騒ぎ出してしまった。
    「君のより良い睡眠のためだから協力してくれよな」
     腰から尻、そして太腿へ降りていくオールマイトのマッサージは凝りより先に相澤の頑なな意思を溶かせたらしい。時折、そこがいいと口走りながらふくらはぎまで余す所なく丁寧に圧力を加えてくる指にすっかりと全身の力を抜いて身を任せている。
     相手から寄せられる信頼とはこういう形でも感じることができるんだなあとオールマイトは嬉しくなった。指を滑らせるごとに、少しずつ相澤の体は柔らかくなっていく。本職の人には及ぶべくもないけれどある程度は人体構造を理解している手前、大きな間違いのない背術ができているのだと信じたい。
     足首まで下ろした手はまた徐々に上へと進む。
     ちょうど、すっぽりと手のひらに両方の尻がフィットする。側面に指を向け、ちゃんとそこにある外側の凝りをじわじわと攻略しながら、連動する動きで手のひらはそこにある肉を同じように押し付けつつ撫で摩った。
    (……合法的に相澤くんのお尻を揉んでるなあ)
     いつもこのベッドの上では服を着ている時間の方が多分短い。刹那的な交わりは避けたいのに、いつだって明日など信じられないように情熱的なのは相澤で、その度に約束という安堵をあげられない自分の原罪が真綿で首を絞める。こんな風に穏やかな夜で居られるのは珍しいことだ。そもそも、明日は朝から警察に呼ばれているらしい相澤がオールマイトさんちの方が近いから泊まっていいですか、なんて言い出さなければ今頃は寮にいたろうし、外泊届だって出しはしなかった。
     一瞬求められているのかと思ったけれど、明日に影響するからそういうことはナシで、と先回りして念を押してきたのも相澤だ。それが遠回しな、単純な二人きりの時間を望んだ我儘なのだと自惚れてしまったけれど相澤は別に否定もしなかったので、今は真実としてオールマイトの胸にある。
    (無駄な筋肉のない鍛えられた男の人の体だ)
     引き締まったシルエットは美しい。そのくせ、力が抜けた時は特に尻たぶの丸みの先がふよふよと赤ちゃんのほっぺたみたいに柔らかくて癖になる。そこばかり撫で回してつい最近怒られたことを思い出したけれど、相澤はオールマイトのとっ散らかった思考などどこ吹く風で不定期に吐息を漏らしながら完全に気持ち良さの波の中を揺蕩っていた。
    (……変なこと考えちゃダメだ)
     集中しよう、ほらここも凝ってる、ここも、ここも。手を這わせ、あちこち満遍なく揉みしだく手は尻に吸い付いて離れない。
    「よし。こんな感じでいいかな?」
     これ以上弄れば、親指でオールマイトを健気に飲み込む辺りを何食わぬ顔で押して相澤の反応を愉しむ不埒なおじさんになってしまう。今夜はそういうことはしないと決めたのだからと流されそうになる自分を押し留め、オールマイトは相澤と距離を取る形で理性を働かせた。
    「ありがとうございます。気持ち良かったです」
    「うん」
    「……またやってもらってもいいですか」
    「勿論さ。いつでも言って」
     体を捻るように此方を見上げた相澤の顔は半分眠りに落ちかけとろりとしていた。ウインクとサムズアップで疾しさをひた隠しにすれば、相澤は横に後退りながらオールマイトの寝るための場所を空けた。
     体温でぬくまったところに体を横たえ、明かりを消すよとオールマイトが相澤を見遣る。目を細め、悪巧みの口元が眠気を纏って幼気で刺激的な言葉を紡いだ。
    「今度は、裸でオイルでも使います?」
     何もかもを見抜かれていた衝撃と、今まさに手のひらで転がされている座りの悪さにオールマイトが渋い顔をしたのを見て相澤は体を振るわせ笑った。
    「仕事早く終わったらここに帰ってきますから、そうしたら、少しだけ遊びましょうか」
    「早く終わるように私も手伝うよ」
    「どんだけ遊びたいんです?」
    「とても、たくさんさ」
     してやられた感を持て余し、これはおやすみのキスだからと言い訳してオールマイトは相澤に覆い被さった。

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