天涯（アンソロ没）　この先に果てなどないとわかったとして、それでもなお、人は歩み続けるのだろうか。



「もしもォし。ンだよ蛇ちゃん？　ンあ、メルメル？　が、どうかし……あ？」

　落ち着いて聞いてください、という前置きに続いて茨の口から語られた内容は、にわかには受け入れ難いものだった。

　──〝HiMERUが何者かに刃物で刺され、救急搬送された〟。

　指定された大学病院の待合室でプロデューサーと合流した燐音は、まだ信じられない心地で白い廊下を進んだ。表に名前の書かれていない個室の前で、彼女は立ち止まった。これから別の現場へ向かわねばならぬのだと言う。ＥＳのアイドルがこんなことになってしまって、ショックを受けていないはずがないのに。燐音の目にはこの年下の少女の気丈さが時折痛々しく映る。

Wave boxお返事（10/5分）はじめまして！この度は拙作をお手に取ってくださりありがとうございます。
またお忙しい中弊スペースまで足を運んでくださったこと、重ねて御礼申し上げます。面と向かってあなたにありがとうをお伝えできたことが、私にとっては何よりも嬉しいです！

就活生さん！お疲れ様です🥲大変ですよね、就活……🥲時期的にそろそろ落ち着いた頃でしょうか？ご自身をたくさん労ってゆっくりしてくださいね！お寿司とか……食べてくださいね……🍣

ご丁寧にも時間を作って拙作と向き合ってくださったようで、それだけでも身に余る光栄なのですが、貴重なご感想までいただいてしまって……！十分以上に嬉しいお言葉をたくさん掛けていただいて、とっても幸せです！本作ってよかった～！！！

Wave boxお返事（9/4分）2022/9/4 22:48の方

うわ〜〜〜い！！ブリデのスペースに来てくださったんですね！？！？その節はありがとうございました！、
手渡しで直接お礼をお伝えできたならこんなに嬉しいことはありません。いつもアツいお気持ちを届けてくださって本当に本当に感謝しています。今後もし仮に創作をしなくなったとしても、こうして優しい言葉をかけていただいたことは一生忘れないと思います。まだまだ創作しますけどね！！！

新刊おもしろかったならよかったです😭超安心しましたよかった〜…😭
わかりますひめるのこと大事な燐音私も大好き！！ね〜いいですよね。大事だからちゃんと見ていたいのに大事だからこそ踏み込めないの……
早く付き合って〜〜泣と思いながらしんどい思いして書いたのでご感想とてもとても嬉しいです😭

Wave boxお返事（9/5分）2022/9/5 12:15の方

こんばんは、お疲れ様です！
まずは拙作をお手に取ってくださりありがとうございます。その上たいへん細やかなメッセージをいただき感激です…！読み終わってすぐの新鮮なご感想、命が助かる……🥹

描写や言葉をお褒めいただきとても光栄です。読み手と同じ景色を共有するためにはどんな表現をするべきか、ず〜っと試行錯誤です。頭が良くないくせして頭でっかちなので話の整合性をとるのにいつも苦戦するのですが、楽しんでいただけたのならそれはあなたの受け取る力の賜物だと思います（あとがきまでお目通しいただいて恐縮です。照れてます！嬉しいな！）。
ヮ！解釈一致でありがたいです！メッセージを拝読する限りメル推しの方かなとお見受けしたのですが（違ったらごめんなさい）、そう仰っていただけて安心しました。モブとの絡み！私も大大大好きです！書いてよかった〜！

【再録】大さじ3のセクシー少々のリスキー【利き燐ひめプチ】「どうしたら危険な男になれるのでしょうか」
「ハイ？」

　メルメルがお綺麗なツラにいつもの淡々としたトーンでクソバカみたいな発言をしたもんだから、俺っちは目ん玉をひん剥いてアホみたいな声を出してしまった。不可抗力だ。
「なんだァ？　急に」
「仕事でどうしても必要なのですよ、『危険なHiMERU』が」
　聞けば、メルメルは某有名海外ブランドが手がける新作フレグランスのイメージキャラクターに選ばれたのだとか。それに関しては大層喜ばしい。だが意味がわからねェ。
「ンでなんで危険？」
　正直に疑問を呈すると、彼は苦々しげに説明してくれた。
「──新作のコンセプトは『危険な男の醸し出す知性と色気』、なのですよ。ブランドイメージもHiMERUにぴったりですし、上手くいかないはずがありません。今日のCM撮影はとんとん拍子で進み評判も上々……の、つもりだった、のに……」

【再録】セクシービューティな隣国の王子さまは俺っちのことが嫌いらしい【白虎×ロマデ】　その男は、北国出身の俺が見ても驚くほどの透き通った肌をしていた。



「──不法入国者というのはあなたですか」
「ええまァあんたらが話聞いてくんねェからそういうことになってますけどォ」
　大理石の床に跪かされた俺は、首だけを動かして階段の上の玉座──またそこに超然と座す男──を見上げた。
　彼のためだけに誂られた豪奢な衣装には色とりどりの宝石が散りばめられており、細かな刺繍が施された深紅のサッシュに至っては派手すぎて目がチカチカしてくるほど。しかし何よりも俺の目を奪うのは、煌びやかな装飾に包まれてもなお内側から発光するかのように存在感を放つ、彼自身の持つ美しさだった。
　唇を舐める。左右から押さえつけてくる屈強な兵士たちが睨みを利かせている。ろくに身動きが取れない。