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    SS供養

    過去に書いたSSを一部修正して再掲しています。

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    SS供養

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    140文字SSまとめ③
    腐注意

    一+半
    松→半→風
    半→風→円

    【一+半】
    一之瀬は校舎の壁に凭れながら日向と日陰の境界線を見つめている。「はっきり区別できるっていいね」彼は呟く。「曇りだったら境目が曖昧だけどな」そう言うと彼は一瞬驚いた顔をしてから笑った。「俺は君のそういうところが好きだよ」「そういうところ?」聞いても彼はただ笑っているだけだった。

    【松→半→風 せつない】
    「風丸のこと好きなんでしょ」そう言うと半田は驚いたように振り返った。「な、なんで……」「見ればわかるよ」そう、見ていたんだ。ずっと半田のことを。だからその視線がどこを向いてるかなんてすぐに分かった。「このことは、」「言わないよ」皮肉にもそれが二人で交わした初めての約束だった。

    【半→風→円 せつない】
    「無理だったんだ、最初から」「風丸……」「なんだよ、慰めてでもくれるのか」自棄になって半田に八つ当たりした。「……俺じゃ駄目なのか」予想外の言葉に戸惑う。「俺じゃ円堂の代わりになれないのか」同情などであるはずがないのに。悲しみに支配されて生まれたエゴがこんなにも罪深いなんて。
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    recommended works

    mitotte_kazu

    MAIKINGフラダンスを生で見る機会があって感動したので🦍🐇で書いたやつ。思いついたら続くかもしれない
    舞踏 トントントントン、とヴィエラの長い脚がリズムを刻むようにステップを踏む。一定のリズムで四拍子を刻みながら、すらりとしなやかな腕を広げたり、揺らめかせたりしていた。両手で大きな弧を描いたかと思えば滑らかに手首を揺らし、緩く何かを包むように両掌を揃え、翻しながら舞っている。頬杖を突きながら無言で見入っているルガディンに時折顔を向けながら、指先に視線を移したり目を伏せたりする。周囲の踊り子達に比べて場数や経験も足りていないため拙さは多少感じられるものの、それを差し引いても目を引く姿だった。

     きっかけはたまたま訪れたメリードズメイハネで伝統の舞踏が披露されていたところだった。話を聞くと観光サービスの一貫で時折行われているらしく、ヴィエラとルガディンは思わず感嘆を漏らす。近く行われる予定の祭典でのお披露目前に新人の踊り子達が人目に慣れるように、との理由で行われていた事だった。軽食と飲み物を待ちながら数曲を演者を変えつつ行われる公演を眺める。華やかな舞踏と音楽と共に届いた食事を堪能する。
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