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    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

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    狭山くん

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    2022-06-24/空閑汐♂デイリー2本目!たまには先輩っぽい空閑汐♂も書いておきたかった。近しい後輩には面倒見がいい先輩ぶる空閑汐♂可愛いな?

    ##空閑汐BL
    ##静かな海
    ##デイリー
    #BL

    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:EX「剣道着姿のアマネ、久々に見たなぁ。ヒロミもだけど」
    「そもそも会うのが久々って感じだけどな」
     短い夏休みを終えて、秋学期が始まってから少し経った頃。道場に姿を現したのは、アメリカに行っていた筈の汐見と空閑であった。『放課後、剣道部顔出すわ』という汐見からの端的なメッセージを受け取った篠原とフェルマーがその場所へと向かえば、既に剣道着を纏い面手拭を首に掛けた二人の男がそこに居た。
    「今日の昼にこっちに戻って来たんだ」
    「学校の定期便、ホント便利だよね。流石にアメリカからだと体バッキバキでさ。運動しよっかって話になって」
     世界各地にある系列校間では、生徒や教員の移動の為定期的に専用機が飛んでいる。彼らはそれに乗りアメリカへと渡り、そして日本校へと戻って来たらしい。大きく伸びをしながらそう口にした空閑に、篠原は呆れたように「お前も含めて、俺ら引退した筈なんだけどな」と肩を竦めた。
    「引退したって来ちゃダメって訳じゃないし、どうせ二人とも推薦決めて暇なんでしょ?」
     からからと笑いながら返された空閑の言葉に、再び篠原は肩を竦める。無言の肯定だった。久々に顔を合わせた彼らが言葉を交わしていれば、道場の入り口から口々に嬉しそうな声が投げられる。
    「あ! 先輩方、来てたんですか!」
    「稽古参加しますよね!」
    「っていうか、何で空閑先輩と汐見先輩はもう既にひと稽古終えたみたいな感じになってんですか……?」
     一学年下である後輩たちから投げられた言葉に答えるのは汐見だった。
    「ようやっと帰国したから来た、稽古は参加するに決まってるだろ、俺ら今日アメリカから戻ってきたから授業がなかったんだ」
     一気に投げられた質問を、端的に――しかし丁寧に返していく汐見の言葉に篠原は彼の成長を感じる。もはや視線が保護者のそれになってしまっている気がするが、彼が一年の頃であれば多分「参加する」の一言だけしか戻って来ないだろう。そしてそれを通訳のように空閑が補足していくのだ。
     帰国、の言葉に合点がいったように頷いたのは、コース的にも彼らの直接の後輩であるパイロットコースの二年生で。
    「あ! アメリカ校の飛行訓練ですね! どうでした?」
     来年選抜に入れれば彼も同じようにアメリカ校への短期航空留学が待っている。前に彼らが話していた時に聞いた後輩の成績はそこそこで、このままの成績を維持できれば選抜にも入れるだろう。そんな希望に満ち溢れる後輩に、汐見が笑って「最高だったぞ」と口にする。
    「やっぱり単独飛行は楽しいよね。教官と乗るのも良いんだけどさ」
    「自分ひとりの命を操縦桿に乗せる感覚って、格別だったな」
     空閑の言葉を繋ぐように、汐見が言葉を重ね揃って楽しげな笑みを浮かべる。そんな彼らの言葉に後輩も大きく頷いて。
    「お前、割と成績上位だったもんな。このまま行けば選抜入れるだろ」
    「え、汐見先輩俺の成績チェックしててくれたんですか?」
     ポツリと思い出したかのように溢された汐見の言葉に、後輩は驚いたように目を丸くする。
    「そりゃ、同じ部活で同じコースの後輩だから、多少は気にするだろ」
     不思議そうに首を傾げる汐見に、空閑は笑いながら「アマネはあんまり周りの事気にするタイプじゃないから、気にされてないと思ってたんでしょ」と揶揄う調子で言葉を投げる。空閑の答えは的を得ていたらしく、後輩は少しだけ困ったように苦笑し、汐見は空閑の言葉と後輩の反応に成程と頷いていた。
    「まぁ何だ、授業で分からん所あったりしたら言ってくれて構わないぞ。俺でわかる所なら教えるくらいはするからな」
    「本当ですか!?」
    「アマネは自分が言った事、ちゃんと守るから安心していいよ。アマネに言い難かったら俺に言ってくれてもいいし」
     先輩風くらい吹かせさせてよ。と重ねた空閑に、後輩は嬉しそうに大きく頷いた。
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    狭山くん

    TRAINING2022-06-07/空閑汐♂デイリー、距離感バグ警察ササハラくん頑張れの巻。汐見はマジで痕付けられてる事に気付いてないし、その後に空閑に鉄拳制裁食らわせてる。
    空閑汐♂デイリー800字チャレンジ:07 放課後の武道場に併設されている更衣室で並び立ち制服を脱いでいた篠原は、隣に立つ空閑の背中に走る幾筋もの朱い痕を目にしていた。
     ――お盛んな事で。
     背中の爪痕を付けられた側も、おそらく付けた側であるだろうもう一人の男もそんな情事の痕など気にも止めずに制服を脱ぎ剣道着を纏っていく。経験者である汐見は元より高校入学を機に剣道を始めた空閑も手慣れたように袴の紐をキュッと結ぶ様を横目に、篠原も同じように紺袴の紐をきっちりと結んで。
     そうして更衣室を連れ立って出て行こうとした所で、汐見の纏う剣道着の隙間に見えた朱に目を剥いた。
    「待て待て待て待て汐見! 出るな!!」
     思わずそんな叫び声と共に汐見を押しとどめようと身体ごと彼へぶつかって行った篠原は、びくともしない汐見に受け止められる。ひょろりとした長身の汐見は、体当たりでもすればよろめいてしまいそうな線の細さを持った男であるが――しっかりとした体幹としっかりと付けられた実用的な筋肉で、自身よりも体格のいい空閑ですら稽古中に体当たりで飛ばすような人間だという事は篠原もこの半年以上経った関係の中で知っていた。
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