Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    狭山くん

    @sunny_sayama

    腐海出身一次創作国雑食県現代日常郡死ネタ村カタルシス地区在住で年下攻の星に生まれたタイプの人間。だいたい何でも美味しく食べる文字書きです。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💕 🙏 👍 🍻
    POIPOI 139

    狭山くん

    ☆quiet follow

    2022-07-08/空閑汐♂夏祭りも8日目。今日はいかがわしめの話ですが、表に出せるいかがわしい話のギリギリラインを攻めはじめているとこある。明日もいかがわしめです(予言)

    ##空閑汐BL
    ##静かな海
    ##デイリー
    #文披31題
    wenPhi31Questions
    #BL

    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day08 鼻先を擽る汐見の頭髪から、ふわりとシャンプーの香りが立ち上る。結局ベッドが広くなってもこうやって汐見を抱きすくめて寝ようとする空閑に、汐見は諦めたように――しかし、一応は言っておきたいとでもいうような様子で「暑苦しい」と零す。同じ日本に育ったとはいえ、湿度も気温も高い空閑の生まれ育った地域より湿度も気温も低いこの土地で生まれ育った汐見からしてみれば夏の暑さの盛りなのだろう。
     そういえば、気候区分も違うんだったもんな。空閑はそんな事を思い出しながら、触れ合う肌がじっとりと汗ばみ始めている事を感じていた。
    「ヒロミ、夏くらいはちょっと離れても良いと思うぞ俺は……」
    「嫌だって言ったら?」
    「……好きにしろ」
     呆れ気味で溢された汐見の言葉に駄々をこねる様な言葉を返せば、諦念に染まった言葉と共に汐見は空閑から離れようと試みる事を放棄する。汐見が本気で嫌がれば、きっと空閑はベッドの外まで放り出されるだろう。しかし、彼は結局空閑のしたいようにさせてくれるのだ。
     触れ合った肌の熱が心地良い。空閑が戯れに彼の肌を指先でなぞれば、彼の身体はぴくりと震える。
    「……やるつもりかよ」
    「んー」
     互いに肌に纏うのは下履きだけで。溜息混じりに零された汐見の言葉に明確な言葉を返さずに、空閑は汐見の肌を撫でていく。綺麗に割れた腹筋を、すらりと引き締まった太ももを。柔らかな脂肪が極端に少ない汐見の薄い身体はしかし、見せる為ではない実用的な筋肉を纏っている。線の細い顔立ちと着痩せする細身の身体からは想像できない程筋肉質な汐見の肉体は、どんなに肉感的で蠱惑的な女のそれよりも空閑を興奮させるのだ。
    「……っん。ヒロミ、当たってるぞ」
    「当ててるってわかってるくせに」
     伸縮性に富んだ布地を伸ばし始めた兆しを汐見に押しつけながら彼の胸を撫で上げた空閑に、汐見は甘い吐息を漏らし――それでも口からは抗議するような言葉を溢す。
     そんな汐見の言葉にくすくすと笑いながら兆しを押し付け、首筋へと吸い付いてやれば彼は焦れたように口を開くのだ。
    「良いから早くよこせ」
     腹立たしげに零された空閑を強請る言葉に、空閑は口元に弧を描きながら汐見の艶やかな黒髪を撫でる。空閑の指を通る彼の髪は、さらりと指先から零れていった。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    狭山くん

    TRAINING2022-07-01/文披31題夏の空閑汐♂祭始まるよ!!!!!そう言えば学祭の話って書いてなかったな〜って思ったので初夏は学祭の季節だろ!?と空閑汐♂には踊って頂きました。学祭で踊るタイプの男性アイドルユニット、うっかり某SとAを思い浮かべてしまった。地元じゃ負け知らずだぜ、アミーゴ。
    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day01 太陽は山の奥へと隠れ、空は紺青と朱による美しいグラデーションを見せていた。校舎の屋上から遠くに揺れる海原を見つめていた汐見は、屋上に巡らされた柵に凭れて大きなため息を一つ吐き出す。
    「おつかれ」
    「お前もな」
     からからと笑いながら疲れを滲ませた息を吐き出す汐見へと労いの言葉を掛けた空閑に、汐見は小さく笑い言葉を返す。卒業証書を受け取ってから数ヶ月、季節は夏へと差し掛かる頃で。互いに高校指定のジャージを纏う彼らは、次の進学先への渡航までの間をこの場所で過ごす事を決めていた。
     実家に帰るよりも、渡航までの約半年をこの場所で知識を深めた方が有意義だという結論に達したのは何も彼らだけではない。彼らよりも前に卒業していった先達であったり、同学年で本校への進学を決めている者の一部も同じような選択をしており――学校もまた、それを受け入れる体制が整えられていた。
    1208

    recommended works