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    ouse_kaeden

    みぃけとごぅたべていきてる

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    ouse_kaeden

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    リク×ガチャ×ワンドロの筈がやっぱり二時間かかった!!
    ラストは完全に趣味に走りました
    詠みにくかったらすまねぇです。でも楽しかった❤

    #ワンライ
    oneLai
    #刀剣乱舞
    Touken Ranbu

    御手杵危機一髪 やー。あんたが親切な人でホントに助かった。
     俺さぁ『この街に来たの初めて』で……正直、今の今まで自分がどこに居たのかも解ってなかったんだ。
     まったく…正国もバミもひでぇよ。俺ここ来た事ねぇって言ったのに「現地集合」「時間厳守」って……
     あ。わりぃ。なんか俺ひとりでしゃべってんな?
     え、正国とバミ?あー、こいつらは俺の……そうそう。友達。
     友達って言ってもしょっちゅうつるんでいるって訳じゃないんだ。でも「何かある時」にはこうして顔を突き合わす。
     あはは。その割には土地勘ないとこでの現地集合とかメチャクチャ言うよなぁ。確かに。
     そうなった原因?それはさぁ。
    「大丈夫。俺も全く知らない」
     って言いだしたんだよ。バミが。
     そしたら正国の奴が面白がっちまって。
     じゃあみんなして、初めての土地で集合しようぜ。みたいな流れになって。
     うん。全員が土地勘ゼロの場所での時間厳守。ひょっとしたら約束した俺ら誰ひとりクリアできない可能性も……あるな?
     いやいやいや。でも俺はあんたのお陰で、こうして案内してもらえている。
     待ち合わせから十五分オーバーしちまっているけど、一番乗りの希望は十二分にあると見ている。

     え?土地勘がないのなら何であんなところに来たのかって?
     よくぞ聞いてくれました!
     土地勘がないからさ、ひとまず目的を果たすためにもってナビアプリを立ち上げたんだよ。
     そしたらあの路地に入って…あんたが居た所を突っ切って……まぁ色々行けば着く。みたいなのが表示されてな?
     うん。従って歩いたら迷子。俺すっげー迷子。マジで途方に暮れた。
     そしたらこう、あんたに出会って…しかも道案内してくれるとか言ってくれて、マジで神かって思った。ホントありがとう!
     あ。そう言えば、あんたも何かお連れさんみたいなのが何人か居たけど大丈夫だった?
     言っちゃあ悪いけどこう……あんたの連れにしては、こう無駄に明るそうというか、パリピッてるというか、大変個性的というか……
     あ。連れじゃない?全然知らない人たちで、話しかけられて困っていた?
     あー。じゃあ結果的に変な人たちとバイバイできたのか。よかったよかった。
     俺の姿見るなり、そのひとたち一斉にどっか行っちまったからさ……なんか、あんたに迷惑かけちゃったかなーって。
     お。あの角を曲がると目的地?もうすぐか!

     いよーっし!到着、危機一髪ぅ……っと……



    「危機一髪ぅ、じゃねーよ。オメェどんだけ待たせるんだよ」
    「朝食はギネのおごりだな?」



     うえぇ……やっぱ俺どん尻だったかぁ。



    「ギネ、この人は?」
    「ああ、俺が迷子になったところを助けてくれたんだ」
    「あー。そうか。すまなかったなぁ。こいつこんな図体してるけど、少々すっとぼけててよ」
    「すっとぼけてるって言い草ぁ!」
    「俺たちからも礼を言わせてもらう。ギネをここまで案内してくれて本当に助かった。ありがとう」
    「んぁ?どーした俺たちのツラに何かついてるか?」
    「あー。この人にな、案内してもらいがてら世間話的に正国とバミのこと話してたんだ」
    「ああ、なるほど。正国とギネと俺とでは見た目がちぐはぐすぎて共通点みたいなものが解らない、という事か」
    「あー。はいはい。俺らイズ幼馴染。そしてこう見えてバミが一番の年上な?」
    「うん。正国と俺は同級生…だよな?」
    「そうだな。俺は正国とギネのおむつを替えてやったことがある」
    「おいコラ、しれっと見てきたように嘘つくな」
    「うえぇー……お?」
    「どうした?」
    「へへ。よかったぁ。あんたやっと笑ってくれた」
    「笑った?ギネ、さりげなく初対面の人を誑し込むのはやめておけ」
    「ホント、オメェそーいうとこだぞ?」
    「や、だってぇー…俺案内してくれてた時も何かずーっと表情硬くって、俺なんか気に障るような事しちゃったかなーって」
    「ったくよぉ……ほれ」
    「……何だこれ?ガシャポンのカプセル?」
    「そこのゲーセンで当てたもんだけど、中身がカバンの飾り?みてぇなやつでさぁ」
    「バックチャーム、だな。同じものを下の兄弟が持っている」
    「なぁるほど……ちょっとまってて。今おまじないかけるから」

    「俺の道案内をしてくれた心優しいあんたに、何かこう……メチャクチャいい事がありますよーにっ」

    「……受け取るのは少し考えた方がいい。ギネはいい奴だがすごい雨男でもある。それがあんたに移るかもしれない」
    「この前は雪も降らせてたもんなぁ」
    「人聞きの悪い事を言うな……あー、でもよかったら貰ってくれたらうれしい。バックチャームなんて俺ら使わないし、本当に助かったから……お礼の品というにはちょーっとアレだけどさ」



     ころり、とその女の手の中に。
     小さなバックチャームが転がった。



     そして別れて四半刻。

    「でも、まぁ……危機一髪というのは間違いねぇな」
     正国はぼそりとそう言った。
    「ん。まさか街のチンピラに擬態して『主』を搔っ攫おうとしているとはな…まったく、遡行軍のやつらめ」
    「まだ主ではない。この時代からあと二十年も先だ」
     俺は改めて持たされた端末を開いた。
     そこにはこの街の地図と、その中を移動する青いアイコンが映し出されている。
    「やはりギネで正解だった」
    「ああ。この時代の『この街は初めて』でも、参勤交代では散々この辺は通ったからな」
    「街並みは激変してても、踏んでる地面と吸ってる空気が変わらねぇ限りは理解できる…ってかぁ?」
    「なら、退散した遡行軍がどこに向かったのかも」
    「ああ。この街に住まう『もの』たちに聞けば一発だ」

     俺たちはひとつ柏手を打った。
     あたりにふわりとか弁が舞い……
     現世の人間の姿から……
     刀剣男士に。

    「ギネ」
    「なんだ?」

     逃げた遡行軍の足取りを追い、俺たちは『目立つことなく』この街を疾走(はし)る。
     路地を。ビルを。唐突に開かれた虚空(そら)を。

    「終わったら朝食をおごれ」
    「はぁあれは話の流れ的な……」
    「あっはっは!」

     骨喰の理不尽発言も、正国の馬鹿笑いも。俺のため息も。
     人の子の営みに滲み出ることはなく。

    「あー、わぁったよ!」

     『主』に渡したあの護符が、この先も彼女を護り続けることを祈りながら。
     俺たちは己の本能に従い、この地を駆け抜けていった。
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    ouse_kaeden

    DOODLEラクガキ、になるんかな。これも
    診断メーカーで出た
    『おうせ本丸のくわぶぜのBL本のタイトルは「シーツの波間で待っている」で、帯のフレーズは【 身体だけでも愛して欲しかった 】です。』をちょっぴりと

    ぶぜの「存在感すごいのに、何だか希薄」という雰囲気やばい…
    目を覚ますと…背後から緩やかな寝息が聞こえて来た。
    「…………」
     そうだな。夜明けがくるにゃあまだ早い。
     ふわりとあくびをつきながら…俺はその場に起き上がる。
     腰に回っていた桑名の腕が、へたりと敷布の上に滑り落ちた。



     昨夜の事は全部覚えている。
     呑んで。酔って。

    「自分の事なのにさ、俺は自分が今…本当に在んのか。正直わかんねぇんだ」

     言葉が零れる。

    「確実なのは、俺という自覚を持つこの身体だけ。振るう本体だって…結局は主に与えられた仮初の器だから…」

     考える事すら億劫で…
     だけど気持ちかひどく逸る。

    「……布団敷いてくるから、少し休みなね?」

     ふわっと笑う桑名の声。
     いつものように優しくて……

    「大丈夫?立てるかい」
    「…………」
    「そんな風に見上げてくるだけじゃ、解んないよ」

     なぁ。この戦が終わって…
     俺たちが全て本霊のもとに帰るとして。
     だけど。
     もしも…俺の寄る辺が逸話だけであったのなら。

    「わり…確かに深酒しちまったみてぇだ」
    「うん」

     当たり前のように桑名が俺を抱き上げる。
     多分…立てないと判断してなのだろう。
     善意 1247

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    れんこん

    DONE第二回ベスティ♡ワンライ
    カプ無しベスティ小話
    お題「同級生」
    「はぁ……。」
    「んんん? DJどうしたの?なんだかお疲れじゃない?」

    いつもの談話室でいつも以上に気怠そうにしている色男と出会う。その装いは私服で、この深夜帯……多分つい先ほどまで遊び歩いていたんだろう。その点を揶揄うように指摘すると、自分も同じようなもんでしょ、とため息をつかれて、さすがベスティ!とお決まりのような合言葉を返す。
    今日は情報収集は少し早めに切り上げて帰ってきたつもりが、日付の変わる頃になってしまった。
    別に目の前のベスティと同じ時間帯に鉢合わせるように狙ったつもりは特に無かったけれど、こういう風にタイミングがかち合うのは実は結構昔からのこと。

    「うわ、なんだかお酒くさい?」
    「……やっぱり解る?目の前で女の子達が喧嘩しちゃって……。」
    「それでお酒ひっかけられちゃったの?災難だったネ〜。」

    本当に。迷惑だよね、なんて心底面倒そうに言う男は、実は自分がそのもっともな元凶になる行動や発言をしてしまっているというのに気づいてるのかいないのか。気怠げな風でいて、いつ見ても端正なその容姿と思わせぶりな態度はいつだって人を惹きつけてしまう。
    どうも、愚痴のようにこぼされる 2767

    岩藤美流

    DONEワンライお題「かわいい」です。
    何がかわいいって二人の関係ってことにしようと思ったんですけど、あずにゃんが「かわいい」って言いすぎていでぴが慣れて信じてくれない、みたいな設定でいこうかな、だけ考えて書きました。どっちかっていうと「火」とか「恋」のほうが主題に見える気もします。相思相愛です。


     あれは随分前のことだ。といっても、数か月程度のことだけれども。
    「イデアさんって、かわいいところがありますよね」
     何がきっかけだったか、部活の最中にひとしきり笑った後で、アズールはそうポツリと漏らしてしまった。気が緩んでいたのだ。口から零れ落ちた本音は、もう取り消せない。見れば、ポカンとした顔のイデアがこちらを見つめている。
     まずい。
     一瞬でアズールは、それまでの本気で笑っていた表情をいつもの営業スマイルへと切り替えた。
    「本当に、かわいい人だ」
     繰り返すことで、言葉に含まれた真実を、嘘で上塗りする。我ながら咄嗟の判断でよくできたと思う。思惑通り、イデアは顔をしかめて、「そーいう煽り、キツいっすわ」と溜息を吐いた。よかった。本音だとは思われなかったようだ。アズールはイデアに気付かれないように、そっと胸をなでおろした。



     陸の事はよく勉強したから知っている。人間は、一般に同性同士や親族間で番にはならない。今でこそ理解の必要性が問われ、寛容な社会の形成が始まっているとは言うけれど、それでも一般的なことではないのだ。多種多様な生態を持ち、性的タブーの形が全く異なる人魚の 3062

    岩藤美流

    DONEアズイデワンライ第21回お題「お菓子」お借りしました!
    なんかキャンディキスの話を書こうかなと思って、詳細を調べようとしたらマシュマロをちゅっちゅするとそれっぽい感じがするという記事が出てきたので、これアズイデちゃんでやってたらかわいいなあ、と思って書いてみました。
    なお全く描写してませんが、アズールもめえっちゃ練習はしてます。努力の君だもんね。
    イデアはオルトがスリープモードに入ったことを確認すると、いそいそと机の引き出しに隠していた紙袋を取り出した。中に入っているのは、マシュマロとチョコレート、それにキャンディだ。なんのやましいところもないお菓子……なのだが。イデアはそれをこそこそとベッドの上に並べて、溜息を吐き出した。
     そう、これらはイデアにとっては、恥ずかしい品物……つまり、彼はキスの練習をしようとしているのだった。


     経緯を簡単に説明すると、イデアは部活の後輩アズールとお付き合いをする関係になった。アズールが了承してくれたのは奇跡だと思っているし、未だに彼が自分のことを本当に恋愛対象として見ているかどうかは怪しいのだけれど、とにかく、関係は築けたのだ。これまで、部屋デートのようなことや、スキンシップは繰り返してきた。次は、キスだ。年上であるからして、こういうことはイデアがリードするべきだろう、と思っている。しかし、やり方を全然知らない。
     そこで頼ったのがネットの知恵だ。キスをするにはまず清潔感、そしてムード、ダメ押しにテクニック。イデアは熱心に記事を読み漁って、念入りに歯磨きをするようになり、練習に踏み出そうと 2823

    岩藤美流

    DONEアズイデワンライ「誕生日」
    いつものハードプレイしている時空のあまあま誕生日。ノーマルなえっちをしたことがない二人にとっては特別なのは普通のことでしたとさ。
    『18日、金曜日ですよね。生憎モストロ・ラウンジの仕事も年の瀬を控えて忙しいので。当日はお伺いはできませんが、祝福しますよ、イデアさん』
     大切な後輩兼友人かつ恋人であるアズールが、いつも通りの営業スマイルでそう言ったのは先週のことだ。イデアは自室で一人、高級そうで繊細なティーカップを眺めている。青を基調とした優雅なそれは、確かにイグニハイドや、イデアの髪に近い色をしていたし、美しいとは思う。けれど、この汚部屋にリーチのかかったオタク部屋には不似合いだ。
     今日は日付変更からゲーム仲間にお祝いされテンションが上がったものの、この学園でバースデーボーイが晒し者になるのだということに気付いて憂鬱になりながら部屋を出た。顔も知らない寮生達にお祝いの言葉をかけられるのは、通りすがりに雪玉でもぶつけられているような気分で、イデアはとても気分が落ち着かなかった。
     購買に行く道、できるだけ人のいないところを……と、裏道を通っていると、ばったりとアズールに出会った。いやもうそれは、教科書に載せたいほど偶然に、ばったりと。
    『ああ、イデアさん。こんなところで会うなんて偶然ですね。そういえば今日、あなた 2794

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