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    sangatu_tt5

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    たんぽぽの花嫁/傭占

    #傭占
    commissioner

    ようらが付き合っていて、共寝するようになったけど、ある日を境に🔮が夜中に起きてはどこかに行くようになる。
    気配に敏い🤕は気がつくんだけど、トイレか何かかと思って、見て見ぬふりをするが、🔮は朝になっても帰ってこなかった。
    日の出とともに起きるのは👒で、庭の花々に水をあげようと外に出ると、まだ肌寒いというのに🔮が庭先で寝ていた。身体を丸めて、地面に横になる姿に👒は悲鳴をあげる。
    🔮はぽやぽやと意識がはっきりとしない中で、💉に話を聞かれるが、自分は布団で寝ていたと言うだけだった。
    全員が首を傾げる中で、ひとまず部屋で寝てることと💉が言い、解散となる。
    🤕が🔮に何かあったのか?と聞くと、🔮は一瞬目を泳がせ、なんでもないよと笑ってみせた。
    何でもなくないだろうと🤕は思いながらも、自分が原因ならば何も言わない方が良いのかもしれないと様子を見ることにする。
    すると、やはりその晩も🔮はふらふらと部屋を出て、庭へと向かった。
    🤕は🔮が部屋から出たのを確認すると、足音を消して、息を潜めては後をついていく。
    すると、🔮は庭先に座ってずっと話しをしている。相棒の梟がいる訳でもない、なんにもない場所に向かって楽しそうに話をする
    その顔はまるで婚約者の事を話す時のようで、🤕は言葉を失う。
    🤕は🔮が💍のことを愛しているのを良してしているし、💍を愛している🔮に恋をしたのだから、🔮の心がまだ💍にあるのは何も気にしていない。
    しかし、その💍を愛おしく思う🔮の表情が狂気の沙汰のなかで見るのは頂けなかった。
    🤕は💍の名を呼びながら、身振り手振りを交えて、虚空に向かって話をする🔮の腕を引く。
    すると、目隠しをしていない🔮の瞳が🤕に焦点を合わせた。
    🔮「……っぁ、🤕」
    🤕「…………お前は何に話をしてるんだ?」
    🤕が🔮の目の前を覗き込めば、そこには一輪のたんぽぽが咲いていた。
    🤕「……たんぽぽか?」
    🔮「あぅ……その、」
    口篭る🔮に目線を合わせるようにしゃがんだ🤕がどうした?と優しい声を出す。
    何度か口を開閉させた🔮がゆっくりと話し出す。
    🔮曰く、この花は💍らしい。小さな💍がこの花に座って話をしてくれるという。
    🤕の目にはただ美しく咲くだけのたんぽぽにしか見えないが、🔮が嘘をついている様子はない。
    🔮はバツの悪そうな顔をして、たんぽぽからも🤕からも目をそらす。
    🤕はその様子を見て、ぁーと、頭を搔く。
    🔮からすれば、💍に対する不貞、🤕に対する浮気のようなものなのだから、罪悪感を持っても仕方がないのだろう別に💍のことを忘れて欲しいなど思っていない🤕はこんな顔をさせたかったわけではない。
    どうしたものかと思いながらも、🔮がこの寒空の下で朝まで眠りにつくのだけは阻止したい。
    🤕「……ブランケット持ってくるから待っていろ」
    俯く🔮を置いて、部屋に戻り、二つのブランケット持ってきて、一つを🔮に渡した。
    🔮「え?あ……、🤕?」
    🤕「お前が寝落ちたら部屋まで連れて帰ってやるから、好きなだけ話してていいぞ」
    そう言って🤕は🔮とたんぽぽから少し離れた場所に座って、ブランケットに包まりながら目を閉じた。
    🔮はどうすればいいか分からず、🤕と花の間をブランケットをもって右往左往する。
    🤕「🔮、いいから。好きに話せ、な?」
    目を閉じたままの🤕が諭すように🔮に語りかけ、そのまま動く様子はない。
    それから毎夜🔮が花に話かけるすぐ側で、🤕は目を閉じながら、その話を聞く。
    🔮が眠りにつくと🤕は起きて、🔮を運ぶのだった。
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    kawauso_gtgt

    DOODLE探占続き。それぞれの価値観とは。それ故にか荘園には定期的にメンテナンス日が設けられる。
    イライはどうやら同世代の女性陣に捕まっているらしい。
    元来そういった性格なのか。小さなものではあれをとって欲しいだの何を探しているだの、大きな物なら代わりに試合に出てはくれまいかと。余程の事でなければイライは大抵の頼み事を請け負っていた。
    ノートンにはわからない感性だ。なんの見返りもなしに誰かに奉仕するだなんて理解ができない。正直にそう告げたとしても、きっとイライは困ったように笑うだけなのだろうが。
    今日はエマとトレイシーに捕まったようで庭の片隅にある花壇の手入れを手伝っているようだった。庭師である彼女が丹精込めて育てた花は色とりどりで、どれもが活力に満ちた鮮やかな色を纏っている。
    「……不細工な笑顔」
    窓の外。エマに腕を引かれながらイライは及び腰で彼女の跡をついていく。柔らかな日差しの中で色鮮やかな花々に囲まれるその姿はまるで一枚の絵画のようで。
    ノートンはそうした芸術には明るくないから分からないが。
    似たような絵画が館のどこかに飾ってあったのを見たことがあった気がした。
    ***
    コンコンと軽いノックの後、「ノートン、入るよ」と 1329

    kawauso_gtgt

    MOURNING土竜とやこうふくろうの探占「……! ノー、」
    扉の隙間から覗く部屋の主にの姿を前にして、イライはその名を呼ぶことはできなかった。
    「……」
    積み重なる書類に、険しい表情。時折眉間に寄った皺を揉みほぐしながら空いている手は書類の上を滑っていく。彼が遊んでいるのではない、というのは一目瞭然だった。
    イライとてノートンがこなすべき仕事を全うしているだけだというのは十分に理解している。それを自分が邪魔していい道理があるはずもないということも。それでも、やはり。自分を見つけてくれた唯一の存在を、欲してしまうのはいけないことなのだろうか。イライにはまだ、分からなかった。ずるずると扉の前でしゃがみ込む。布越しに伝わる床の冷たさに小さく身震いをして、両膝に顔を埋めた。
    「つまらない、な……」
    力ない声が唇から溢れ落ちる。薄暗い廊下の果て、それは誰に届くこともなく静かに消えて見えなくなった。
    ***
    「……嗚呼、もうこんな時間か」
    ふっと沈んでいた意識が浮上する。まさか自分ともあろうものが意識を飛ばしていたとは。知らずのうちに無理をしていたのかもしれない。残りは明日でも構わないだろう。暖炉の火もほとんど勢いをなくしてすっかり冷 1029

    kawauso_gtgt

    PROGRESSどこにも行けないセ探占ノートンの自室のベッドの上。腕の中の男は目に見えて身体を強張らせていた。手は出さない、と言ったのにな。ふうと小さく息を吐けばますます力の入った後ろ姿になんとも言えない気持ちになった。困らせている、と言う自覚はある。けれどそういう方法以外で穏やかな眠りを提供する方法など、ノートンには皆目見当もつかなかった。
    「どう、眠れそう」
    「……さあ、どうかな」
    ぐるりと腹部にかけて回された腕の中でイライが呟く。生憎背中を向けられているせいで彼が今どんな表情を浮かべているのかは窺い知ることは出来ない。
    「君って、酷い男だ」
    酷い。だなんて、どの口が言うのだろうか。
    「知らなかったの? 君が手を伸ばしたのはそういう男だよ」
    トランプでいうところのジョーカーを引き当ててしまったこの男には同情の念しか思い浮かばない。自分で言うようなことではないが、きっとこの人は最も引くべきでないカードを引き当ててしまった。しかも、普通の人であれば捨ててしまうようなそれを、お人好しを極めた男は後生大事にしてしまっている。
    「言ったでしょう、誰もがみんな、善人じゃないって」
    お人好しな貴方はとっくに忘れてしまったかもしれない 1341

    sangatu_tt5

    MEMO失顔症の✂️と🔮のリ占✂️は人の顔が認識できない。それは画家が出来なかったのではなく✂️が主人格になると出来なくなる。鯖もハンターも服装で認識しており新衣装などが増える度に必死でインプットする
    🔮も🤕と目隠し布がなければ見分けがつかない時がある程だった。
    しかし、ある月の綺麗な日から🔮と満月の夜に酒を飲むことになった。初めはただの興味と場の流れで呑んでいたが段々とこの日が来るのが楽しみになり、🔮と会い話すことを心待ちにするようになった。
    白🌂から貰った酒が強かったためか✂️は🔮への恋心にも満たない感情を漏らす。
    男同士、婚約者もいる男、しかも互いの顔すら知らないのにと✂️は断られ、二度と酒を酌み交わせないと嘆くが、🔮の返事はYesだった。✂️は有頂天になり、いつもよりも鼻歌を多く歌いながらハンター居住区と鯖居住区の境になる湖まで散歩をすれば、紺の服を着た茶色い短髪の男が水浴びをしていた。暑そうな服をたくし上げ、脚だけいれ、水をパシャパシャと飛ばしながら楽しそうに笑っている。
    初めて✂️は他人の顔を認識した。
    凛々しい眉にサファイアのような青く輝く力強い瞳が魅力的だった。胸が高鳴り、赤い実が 2129