家の都合で結婚したナブとイだけど、子どもがあまりにもできないからとか、イをもっと別の人間に嫁がせたくなったとかで、イの親族がイを返せと言ってくる。
ナブの家にまで来て、イを連れて帰ろうとする親族筋にナブが「そいつはオレの嫁だ! 帰れ!」ってイの肩抱きながら言う。
イの親族たちは怒って、イに対して「二度と帰ってくるな!」と帰っていく。ナブが腕の中を見るとイが泣いていて、実は帰りたかったのかと思い、「すまん……帰りたかったか? それなら謝ってくるし、帰らせてもらえるように言ってくるが……」と慌てながら言う。
ぐすっと鼻を啜ったイが「きみはわたしを一度も抱いてくれなかったし、笑いかけてもくれなかったから本当はいらないのかと思っていた。家族のもとに帰されると思っていたから嬉しいんだ」と言った。
「いや、すまん……お前は若いから結婚なんていやだろうと思っていたし、嫁入りにまでなってしまったからまずは慣れてもらおうと思って……いや、言い訳だな……オレが緊張してたんだ……すまない」
ナブが謝れば、イはナブの服をきゅうと掴んで、「ここにいてもいいかい?」という。
「もちろん」
「もっときみを知りたい」
「たくさん話そう」
「抱いてもくれるかい?」
「……今日にでも」