ヤング・クロウリー ~始まりの物語~ 第4話「復讐の始まり」 ディアヴァルは、先程みた光景に釈然としない思いを抱いたまま、漆黒の翼を駆ってマレフィセントの元へと急ぎ戻った。
ディアヴァルの話を聞いたマレフィセントは、これは好機かもしれない、と言った。人間どもは王女の誕生を祝って宴を催すだろう。そのときに、復讐のチャンスが訪れる、と。
「あの男は、どうして怒っていたのですか?子どもが無事に産まれたら、普通は喜びそうなものですが」
ディアヴァルの疑問に、マレフィセントは吐き捨てるように答えた。
「跡継ぎになる男児が欲しかったのだろうよ。あの男らしいわ」
「でも、男の子じゃなくても子どもは子どもですよ。跡継ぎってなんなんですか? 人間の考えることはよくわからないな……」
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