舌に煙草を押し付けられる補佐おれの兄であり上司である松能組若頭・松能カラ松は、よく年上に可愛がられる。可愛がられるといっても、小遣いをもらえるとか、良い女を紹介してもらえるとか、そういう好意的な意味のものではなく、いわゆるこの業界ならではの「可愛がり」だった。
飲み会で酔っ払いの糞爺どもに尻たぶを揉まれているのを何度目にしたことか。飲みの席で他組のお偉いさんに「松能の次男坊、お前大学行っとったんじゃろ?」と絡まれていたことも思い出す。「男の味はどうじゃった?自慢のここでたっぷり咥えこんできたんじゃろう」と尻を撫でられ、ズボン越しに指を突き立てられたときにはさすがのカラ松もその助平親父を張っ倒してしまいあやうく指がとぶところだったと聞くが、組長がなんとかしてくれて丸く収まったらしい。
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