レイ穹(未満)愛とは何かを話すだけ「それで、その時丹恒がさ『今日はお前に構ってやれない。』って言ったんだよ、俺のことなんだと思ってるのかな、子ども?赤ちゃん?それに追い出し方もひどくてさぁ、本気でお尻が割れるかと……。」
『それは元からだ。』
普段より柔らかい低音で耳元で響く。落ち着いている時の彼の声はこんなにも穏やかなのか、少し意外だった。
俺は今、レイシオと通話している。特に用があるわけではない、他愛のない雑談をしているだけだ。
最初はなんとなくの暇つぶしだった。特に何も予定がなく、ただ列車のロビーでぼーっと天井を眺めているだけの日。
暇すぎる。誰か俺と遊んでくれないかな。
周りを見回すと何か真剣な会話をしているだろう姫子とヴェルトに、忙しなく動き回るなのかとパム。そしてアーカイブ室に篭りっきりの丹恒。
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