夕星にひとつずつ(再録)夕星にひとつずつ
早朝、燐音くんとのデートの待ち合わせの前に、駅の目の前のコンビニに寄って、お菓子とかをいろいろカゴに入れた。デートってわくわくするから、遠足みたいなものだし。僕はもう大人だから、三百円以上おやつを買っても怒られない。大人になるって、たぶんそういうこと。
飲み物コーナーにぐるりと回る。暑いとそれだけで無性に炭酸飲料が飲みたくなるし、コンビニもこれ見よがしに新商品のサイダーを喧伝している。青いパッケージ。外には痛いくらいの青い空。身体が水分を求める渇き。ああ、美味しそう。需要と供給のハマり具合がもうだめだった。サイダーはぬるくなると美味しくないから、今すぐ飲もうと思って、これから飲むお茶も別に買った。ちなみに僕はいつもものをたくさん買うからレジ袋も買わなくてはならない。
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