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    10ゲージのポイポイ

    @10_gauge_19s

    書けないものとか色々ポイポイ

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    POIPOI 92

    ウツハン♂です。唇が荒れて切れた愛弟子♂
    お付き合い始めたばっかかな?膨らませたい…。
    ベッタベタになりそうだな…。

    honey Kiss「痛っ」

    ピリッとした痛みに少し顔を顰めたハンターは、痛みが走った場所を指でなぞる。
    指の先には、ほんのりと血がついていた。

    「切れたか…」

    ハンターという職業柄、様々な場所へ赴く。
    ここ数日、出向いた場所を思い返すハンター。
    一昨日は寒冷地。
    昨日は砂原。
    そして今居るのは一昨日も来た寒冷地。

    寒冷地では空気の冷たさと、時折、雪と共に吹き荒れる冷風。
    砂原では照りつける灼熱の太陽と、カラッカラに渇いた砂混じりの熱風。
    それに晒された唇は、何の手入れもされていないこともあり、パックリと割れてしまっていた。

    唇に着いた血をペロリと舐め取り、ピリピリとした小さな痛みに、どうしたものかと独りごちた。
    軟膏を唇に塗るか?
    いや、口に入った時に苦くて嫌だ。
    紅でも引くか?
    女性ならまだしも、ゴツい男がしても…。
    それに割れた唇に滲みそうだ。
    サブキャンプの中で、あーでもないこーでもないと考えを巡らせる。
    ふ、と、キャンプの入り口から蜂の巣が見えた。

    「あ、そうだ」




    場所は変わって集会所。
    闘技場の受付をしているウツシは、何処かソワソワとしている。
    その視線の先には、椅子に座り、アヤメと何やら談笑している彼の愛弟子の姿。
    よく見る光景だが、いつもと違う違和感。
    ハンターの艶やかな唇が気になる。

    紅を引いているのか?
    それにしては色はない。
    何故、あんなにも艶やかで甘そうで、美味しそうなのか。

    「愛弟子…」
    「どうしたんですか?教官」
    「その…唇に何か塗ってる?」
    「ああ!ハチミツですよ」
    「ハチミツ?」
    「唇が切れてしまいまして…、前にハチミツを塗るといいって聞いたんで」
    「へぇ、そうなの?」
    「なんでも保湿効果があるとか」

    痛くなくなりました、と笑う愛弟子。
    喋る度に、テラテラと光る唇が実に美味しそう。
    蜜に誘われる様に唇を寄せた。

    「?ウツシ教か、ん!?」

    ちゅっ。

    「ん、本当ハチミツだ……甘いね、愛弟子…」
    「きょ、か、んっ…む」
    「やーらかい…」

    はむっとハンターの唇が食まれて、ビクリとハンターの体が揺れた。

    「……ちょっと」
    「ハッ!ごごごごめん!!愛弟子!!」
    「……はぁ、は…」

    アヤメの声に、我に返ったウツシは勢い良くハンターから体を離す。
    唇を押さえてジロリ、とウツシを恨めしそうに見るハンター。

    「後で、責任…取って下さいよ…」
    「……うん」

    薄っすらと潤んだハンターの目に、ウツシの喉が、ゴクリと鳴った。


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