「今日はママがいっぱい可愛がってあげまちゅからね~♡」
朝起きたらリビングに胸がデカイ美女がいた。麻人は特に遠慮もせず抱きついて甘えている。よく見てみると頬を赤らめている。
「麻人は可愛いでちゅね~♡」
あかちゃん言葉で喋る美女にどうも困惑した様子を隠しきれない俺はどうすればいいのか分からなかった。
「あ、KKおはよう」
「誰だお前!?」
「やだな~僕だよ」
美女の口から出た声には聞き覚えがあった。
「暁人か・・・?」
「そうだよ~♡」
「はぁ!?」
いやまてなんで暁人がいきなり女になっている上に何で麻人は抵抗もなく隣にいるのかわけわかんねぇぞおい!
「とりあえず座ったら?お茶入れるからさ」
「お、おう・・・」
そう言って暁人に促されソファーに腰掛ける。すると麻人も俺の隣に座ってきた。「その姿は一体どうしたんだ?」
「なんかやったらできた」
「そうじゃなくてだな・・・」
こいつの言葉足らずにも困ったものだ。まあいいか。深く考えると頭痛くなるし。
「はいお茶どーぞ」
暁人から手渡されたコップに入ったお茶を飲む。うん美味しい。
「いやね、僕って中にある『力』を使ってるじゃん?」
「そうだな」
「凛子さんや絵梨佳ちゃんから聞いた話だとKKや凛子さんに化けて誘きだそうとしていたって話を聞いたからそれで試したらこうなった」
「戻れるのか?」
「戻れるよ」
美女の姿から元の暁人の姿へと変わる。おまけに服装まで変わっていた。
「便利だなそれ」
「だからこれでKKと麻人と出掛けるときに仲睦まじい夫婦に見られるからいいかな~って。だって男二人が子供連れてたら変だと思わない!?今の時代多様性と言うけどもさ!」
「うぜぇ・・・」
確かにこの姿で出掛けたら違和感はないかもしれない。だがそれはそれで嫌な気がする。
「でも家の中ではやめてくれないか?違和感が凄すぎる」
「え~なんでさぁ~」
「なんでさじゃない。普通に考えろよ」
ぶっちゃけ言うと目のやり場に困るんだよ。あと色々柔らかいからくっつかれるとドキドキする。
「この姿のまま凛子さんのところに遊びに行こ!」
「どうなっても知らねぇからな」
まあ女性陣が胸の大きさに嫉妬したのは言うまでもない。