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    Hakuaisan(GWT)

    @Hakuaisan

    二次創作てんこ盛り野郎

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    Hakuaisan(GWT)

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    「へばるんじゃねぇぞ」
    「痛い痛い痛い痛い!!」←ロメロスペシャル食らってる

    次→https://poipiku.com/2688419/9776797.html

    伊月暁人。最近入ってきた新人と聞いたが、いざ会ってみると妙な感覚が俺を襲う。何処かで会ったようなそんな気がするし、やけに緊張した様子で俺から目線を逸らすし
    「ところでお前、股関は大丈夫なのか?」
    「こ、股間!?」
    あの反応を見るに金的されたのだろう。それに声も何処かで聞いた声だ。
    「気が向いたら顔出しに来るからな」
    「は、はい!!」
    俺は凛子と共にここを後にした。
    「KK、彼をどう感じる?」
    「あいつ・・・『女狐』か?」
    「は?」
    「いや、悪い。考えてただけだ」
    俺は心の中でそう思いながら凛子と共に戻った。だが、あの日から伊月暁人の存在が気になっていた。
    「おい、伊月はいるか?」
    「は、はい、僕ですが」
    また来たときには特に緊張もなく、顔色も良くなっていた。
    「あ、KKさんでしたか」
    「さん付けはやめろ、KKでいい」
    「今日はどのような用件で」
    「暇だから来たんだよ」
    「あなたの事が気になるからよ」
    「なっ・・・凛子」
    隣にいた凛子がいきなり口を開いた。
    「KK、その人は・・・」
    「凛子だ、今は俺のマネージャーみたいなものだ」
    「初めまして、八雲凛子よ」
    「は、初めまして」
    凛子は伊月に手を差し出した。伊月は凛子の手を取って握手を交わす。
    「あの、KKさんとはどういう関係で?」
    「KKとは仲が良いのよ」
    そう言うと、伊月は俺の耳元でボソッと聞いてくる。
    「2人はそういう関係なんですか」
    「ちげーよ」
    俺は即座に否定した。
    「あ、あの」
    「ん?」
    伊月はもじもじしながらある質問をしてきた。
    「KKさん・・・好きな女性とかいますか?」
    「は?何の話だ」
    急にこいつは何を言い出すんだ。
    「まあ気になる人は居るみたいだけど」
    凛子の目が横に流れる。
    「ちなみに凛子さんは?」
    「それは秘密」
    ****
    「オラァ!!」
    「ぐぁ!」
    「・・・す、すごいや」
    KKがここのリングで先輩と模擬戦をしていた。KKが先輩の脇の下に手を入れると、先輩が向かってきた勢いを利用して回転させると、KKは片ひざをついて先輩の背中にダメージを与えた。
    「ケブラドーラ・コンヒーロ、または風車式バックブリーカー。KKの得意技。あれを逃れた人は誰も居ないわ」
    「痛そう・・・」
    僕はKKの強さに感嘆していた。僕もいつかあれくらい強くなりたい。そう思い始めてきた。それからKKはここにやって来ては僕に指導をしてくれた。そして数ヶ月がたち、僕はある特訓をしていた。それはKKの得意技である風車式バックブリーカーだ。
    「っ!!」
    技を食らって背中に痛みが走る。でもそれを抜け出す方法をKKは伝授してくれる。
    ****
    俺は伊月とスパーリングをしていた。元々身のこなしや姿勢はいい方だ。その才能を伸ばせばこいつは化けるかも知れないなと思いながらスパーリングを終えた。
    「背中大丈夫か?」
    「まだいけます!!」
    「無理すんなよ」
    俺は伊月の頭を撫でた。すると伊月は頬を赤くして喜んでいた。
    「伊月、休憩が終わったらお前の持ち技を俺に打ってこい」
    「いいんですか?」
    「ああ、お前の技は手加減しなくてもダメージにならないからな」
    「・・・はい」
    俺は伊月とのスパーリングを暫く続けると休憩を入れてから俺はリングにあぐらをかいて座った。
    「伊月、俺は今からここから一歩も動かない。その代わり前からでも後ろからでも技を打って来い。ただし、俺の技にビビったらそこで終わりだ。いいな?」
    「はい!!」
    伊月は元気よく返事をすると、すぐさま俺の背後に回り込み、背後から首と片腕の間に自分の片足を差し込み、両手で首と片腕を絞め上げる。
    「クモガラミか?」
    「はい!!」
    全力を出しているがその割には弱々しい。
    「こんなんで俺を封じたと思うなよ!!」
    「うっ」
    俺は伊月を巴投げで投げた。だが、伊月は空中で身体を回転させ着地すると、すぐに俺に向かって走ってくる。そしてまた技を決めようとをしようと飛び込んだ。
    「バカが!!」
    俺は構えたが、アキトはいきなりドロップキックを咬まし、俺の顎を蹴り飛ばした。
    「くっ・・・」
    俺は数歩後退りし、伊月の技で身体が後ろに仰け反った。その隙を伊月は見逃さずに、俺の身体を倒し、首筋に片足を回して頭を固定し、地面を踏み込んでロックした。片腕も掴まれて、固定されている。
    「ストラングルホールド、しかもγ」
    さっきのクモガラミより力が強く、そして不安定な体勢の俺にその技は効果絶大だった。
    「こっちが本命か?」
    「はい」
    俺はギブアップはしなかった。まだやれるからだ。だが、このままだと立てない。
    「参った・・・俺の負けだ」
    そう言うと伊月は技を解いた。その瞬間に俺は素早く起き上がり、バランスを崩している伊月にドロップキックを咬まし、倒れた伊月の片足を掴むと、そのまま片腕で締め上げた。
    「うわ!」
    伊月は抵抗するが、俺は離さずしっかりと絞め上げる。
    「油断しないことだな」
    「・・・はい」
    伊月は降参し、俺の勝ちとなった。
    「さっきの技だが・・・」
    俺は締めていた腕を離すと、伊月はリングに突っ伏した状態になる。
    「なかなかいい技だな。クモガラミよりも威力があるし、お前の力と体重が乗ったいい技だ」
    「ありがとうございます」
    俺は伊月に手を伸ばす。すると、伊月は俺の手を掴み、起き上がる。
    「それとだな」


















































































    「お前、『女狐』だろ?」
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    リキュール

    DONE日本ゲーム大賞優秀賞おめでとうございます!(遅刻)
    おめでたいと祝われるK暁です。本編後KK生存if、『黒猫』より少し前。
    愛したくて仕方がないが我慢していたKK×子供扱いされたくない暁人のお話。
    吉事あれば腹の内を晒せ「(おや、ちょうどいいところに)」

    ふわりと浮かぶ猫又が調査帰りの僕たちの元にやってきて尻尾を揺らした。暗い路地裏、夜も遅いこともあって人通りはないため、周囲を気にせずに堂々と触れる。耳元を撫でると、顔を擦り寄せうっとりとした表情でにゃぁんと鳴いた。これを人がいるところでやると虚無を撫でるヤバい人になってしまうので注意しなくてはならない。あれは結構恥ずかしい。

    あの夜が明け、消えていた人たちが帰ってきた。街の活気が戻り再び多くの人が行き交う渋谷になってからというもの、気がついた時には既に猫又たちはコンビニや屋台から姿を消していた。まあ人間がいなくなりこれ幸いと店を乗っ取っていただけなので、人が帰ってきてしまえば返さざるを得ず仕方がないと言えばそれまでで。だからもう会うことは無いのかと寂しく思っていたら、人気のない夜道や路地裏でひょこっと顔を出すようになったのだ。驚いたが、またあの可愛らしい鼻歌が聞けると思うと自然と顔が緩んでしまう。彼らはいつも見つけられるわけではない。気紛れに現れて、たまに撫でさせてくれて、掘り出し物を売買する。この気分屋な感じ、猫はいつだって可愛いのだ。
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