強く抱き締められ、まだわずかに湿っている髪の毛に鼻先を埋めてくる。
耳元でシャア大佐が匂いを嗅いでいるのだろう、押し付けられた冷たい鼻先から空気の流れる音がした。
シャワーを浴びたばかりではあるが、三十路を前にしている身分からすれば、どうにも体臭が気になって仕方がない。
羞恥からわずかに身じろげば、咎めるように回された両腕がキツくなる。
シャア大佐の指先が、パジャマの柔らかい布地越しに後孔に触れてくる。
明日がお互いに休日だからと、先にシャワーを浴びて後ろの準備をしたのがいけなかった。
洗浄し、スムーズにことが始められるようにとあらかじめ後孔に仕込んでおいたローションが、とろりと漏れ出してくる。
布地に滲み出たぬめりは、履いていた下着の影響もありなんの隔たりもなくその湿り気を大佐の指先に伝わったのだろう。
耳元で吐息のような笑い声を吹き込まれ、脳髄まで柔らかい吐息に犯される気になってしまう。
「くぅ…っ」
「あぁ、随分と可愛らしい声を出す」
赤く染まっているだろう耳に硬いエナメル質を軽く食い込ませながら、吐息とともに脳に響かせる声が吹き込まれる。
「こうなることを望んで、この下着を履いたのだろう?」
「んっ…ふふ、そうですね…っ」
「見せてはくれないのか?」
「貴方の為に履いたのです、っ…もちろん、シャリアのすべてを、お見せします」
「それならば…」
首をゆるく回し、すぐ間近にある美しい顔にそっと唇を寄せる。
未だに自身の臀部をいたずらに這い回る手はそのままに、お互いの唇を触れ合わせながらそっと吐息とともに言葉を吐き出した。
「続きは寝室で、シャリアの全部を…見てくださいね、キャスバル様…♡」