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    mizutarou22

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    mizutarou22

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    何か書きたくて衝動的に書いてしまいました。テラディオです。現パロでテランスは前世の記憶あり。ディオンはありません。短編です。

    #テラディオ

    飛行機に乗って「ディオン様、竜はお好きですか?」




    「竜?」




    「ええ、例えば……、『バハムート』、ですとか」




    「そうだな……」




     テランスは情事後で辛いであろうディオンの身体を優しく労わりながらそう尋ねた。

    テランスは前世の記憶を持っている。今よりも遙か遠い昔、今目の前でベッドを共にしている恋人が竜……『バハムート』となって空を駆け、民に希望を与えていたことを知っている。テランスは『バハムート』となって敵と戦うディオンを見て、無事に帰ってきてほしいと祈りながら戦場にいたことを覚えている。自分も空を飛んで、ディオンと共に戦えたら、その苦しい生い立ちを代わってあげたい、と過去の自分が胸を痛めていたことを覚えている。




    「『バハムート』か……」




    「ええ」




    「ふむ……、私は『かっこいい』と思ってしまうな」




    「『かっこいい』……ですか?」




     たしかにディオンの『バハムート』の姿は勇ましさが表れていた。しかし、『バハムート』になるたびに、ドミナントであったがために、石化の苦しみを味わっていた。テランスは心の中がじわりと、悲しみに侵食される。やはり今世でも、前世の記憶を持たないディオンは『バハムート』を求めてしまうのだろうか。それが無意識だとしても。

    でも今の時代は魔法がない。ドミナントも、クリスタルもない。それが救いだった。

    もう、ディオンは『バハムート』となって羽ばたく日は一生来ない。




    「例えばの話だが……」




     ディオンが隣に寝そべるテランスの髪を撫でる。「はい?」と返事をしながらテランスはその手を取り、優しく口づけをする。




    「もし私が竜……、『バハムート』になれたとしたらやりたいことがある」




     ディオンの発した言葉にテランスはギクリとした。また無茶をするのではないか。ディオンは優しいから、国のため民のためと奔走するのではないか。もうディオンは今世では皇子でもなんでもないのだからそんなことをする必要はない。だが、心の奥底では何か求めているのだろうか。




    「やりたいこととは……、なんでしょうか」




     テランスは恐る恐るディオンに尋ねた。




    「ふふっ……、そなたを乗せて空を飛んでみたい、と思う」




    「え……」




     その言葉にテランスの脳裏に前世の、過去の景色が思い浮んだ。そう、あの時も……、過去の時代、まだディオンが幼かった頃、こっそりと夜中に大人たちに気づかれないように『バハムート』に変身して、テランスを乗せて飛び立ったことがあった。皇都オリフレムの後ろにそびえ立つマザークリスタル、ドレイクヘッドが月の光を浴びて輝いていたことを思い出す。まだ子供だったあの頃は石化のことも知らず、ただ大好きな、『バハムート』になったディオンの背に乗って風を切って飛んでいたことに興奮していたことを思い出す。




    「きっと楽しいだろうな。そなたを乗せて空を飛ぶことは。街を眼下に、どこまでも進んでいける。有名な名山もよく見えるだろうな」




     想像をしたのか、ディオンはくすくすと微笑んだ。そしてテランスの方へもっと身を寄せてくる。




    「テランス、今は仕事で忙しいが、今度ゆっくりどこか外国へ旅行へ行こうか。『バハムート』ではなく、飛行機に乗って」




    「……! そう、そうですね。ディオン様……」




     テランスはこみ上げてくる感情を抑えきれず、ディオンに顔を見られないように抱きしめた。「苦しいぞ、テランス」と言われたがどうにもならなかった。涙が一筋、重力に任せて枕へと流れていった。


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    mizutarou22

    DONEテラディオの二人がコスタ・デル・ソルへバカンスに行く話です。謎時空な現パロです。FF7リバースをプレイしていたら二人にも行ってほしくて…。リバースのネタバレは無いと思いますが一応注意してください。
    あなたが一番綺麗 遠くからさぁ……と音が聞こえる。その音は私を落ち着かせ、身体が勝手に胎児のように丸くなろうとする。しかし足を丸めようとしたところで、ふと温かい何かに当たった。そこで私は意識が少しずつ覚醒していく。目をふっと開け、視界に映ったのは……。

    「おはようディオン……目、覚めた?」

     目を開いた先にいたのは私の最愛の夫、テランスだった。テランスが微笑みながら私の髪をそっと撫でる。私はその撫でられる気持ちよさにうっとりとして、テランスがしてくれている腕枕に唇を近づけ、キスをする。

    「ああ……波の音で目が覚めてしまったようだ」

    「綺麗な音だね、ディオン」

    「ああ……」

     そう、私たちは今コスタ・デル・ソルというリゾート地へ来ている。温かい……というよりカッと太陽が照り付ける暑い気温で、ここにいる人々は薄着や水着で街中を歩いたりしていた。街も活気があり、皆楽しそうに催し物に参加したり、また様々なお店が軒を連ねており、そのなかでショッピングを楽しむ者もいた。
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