おいしいといいあえるしあわせ。ーもうどれくらい走り続けただろう。
マレビトを倒して、神社を浄化して、
永遠に来ない夜を走っているような気がして、立ち止まる余裕もなくて。
だからほんの少しだけ、いまはー休憩しねえか。
そう言ったオレの言葉に、暁人はうん、と頷いた。
ひとまずオマエは何か食うか、と尋ねるよりさきに、暁人がコンビニ寄るね、と口にする。
・・・まあ、想定範囲内だが。
近場のコンビ二に寄り、コイツがあれもこれもとカゴに放り込むのを横目に見ながら、
レジの奥にずらりと並ぶ煙草の箱に視線を移す。まあ買ってくれといったところで叶うわけもないので、言わねえが。
買ったものを詰め込んだ袋を手に、うきうきとコンビニを出る。
こころなしか顔が緩んでみえる、その横顔を見て、少しだけ胸がすくような気持ちがした。
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