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    zuzuko0817

    典ソハ小説

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    zuzuko0817

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    タイトル通り
    全年齢

    みーけがあこがれの家焼き肉をする話「これはまた、なかなか俗っぽいというか……」

    目の前の光景にソハヤの声に興奮が乗る。

    「歌仙が見たら卒倒する光景だな」

    応えた大典太もまた、同様であった。

    彼らの目の前には小さなちゃぶ台を占領する大きなホットプレートが一つ、その上にみっちりと肉が焼かれている。焼肉用と書かれた専用の鉄板にみちみちと並べられた肉により野菜のやの字もない有様だ。雅で丁寧で美しい精進料理のような献立ばかりの本丸では見かけない、肉肉しいと使うなら今が正しいのではないかと誤解するようなボリューム感ある食卓。

    他本丸の話を聞いて以来、三池の兄弟は一度この室内焼肉がやってみたくて仕方なかったのだ。ホットプレートを大典太が購入するやいなや、ソハヤは一目散に主に現代遠征の申請を出した。

    とてもじゃないが、本丸の自室で焼肉パーティーができる本丸ではないのだ。自身を顕現してくれた本丸は厳粛で厳かで格式高く。歌仙の精進料理だって主のために作っているものの延長線、その主だって神職に就くために慎ましい食事になっているという噂まである。焼肉食いたい!なんて大声では言いづらい。

    だからこうして、現代遠征でアパートの一室を借りて、やっと家焼肉というものにありつけたのだ。

    鉄板の上の肉を裏返す。我ながら良い塩梅だ。
    あともう少しか、と思っていると大典太がのそっと席を立って炊飯器と茶碗としゃもじを持って戻ってきた。

    「お、炊き上がった?聞こえなかった」
    「肉の焼き加減に夢中だったからな、お前は」
    「今一番大事なことだろ?」
    「たしかに」

    お互い顔を見合わせて笑う。同時にぎゅるる、と腹の虫も鳴った。炊飯器の蓋が開くだけで白米の炊き上がった香りと肉の香りが混ざり合って空腹を刺激するのだ。

    「どのくらい食べるんだ?」
    「とりあえず兄弟と同じくらいでいいや。足りなかったらおかわりするし」
    「ん」

    大典太の大きな手のひらにちょうどいいサイズの茶碗、というよりかは丼という方が正しいそれに綺麗な白米の山ができた。兄弟揃って同じ分だけよそったご飯を目の前に置く。汁物も野菜もない偏った食卓だが、偶になら許されたいものだ。

    まだまだ鉄板の前には焼き途中の肉が、机の端には生肉が大量にある。今日は飽きるほど食べる、2人でそう決めているのだ。そのために、どこぞの誰かではないが、給料分は働いたのだから。

    兄弟の皿と自分の皿に焼き上がった肉を片っ端から平等にぽいぽいと投げ込んだ。お互いもう待ちきれない。

    居住まいを正して両の手を合わせる。


    「「いただきます」」
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