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    唯野。

    30↑とっくに成人済み
    現在うまく垢分け出来ず雑多になっています🙇🙏

    呪術/夏五夏
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    自己満、駄文
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    唯野。

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    ■傑(自覚あり)→悟なお話。
    原作でも触れていたデジ○ンネタを使っています苦手な方は回れ右。

    #夏五
    GeGo

    茜色の雲と夕陽で赤く染まった雲が流れていく
    あの雲がある辺りは風が強いのだろうか
    8月も終盤
    昼間は茹るような暑さが続いているが陽が落ち夕方になると程よく温く心地の良い風が吹く
    今年の夏も、もう終わるのかと思うと少し切ない気持ちになった
    (あれは犬、あれはくじら、あれはコロモン、あれはスカモン…ってかうんこか)


    「悟なにボーッと見てるの?」
    コンコンと扉を叩く音から数秒も待たず扉が開いて声を掛けられた
    「俺開けて良いって言ったっけ~?」と少し不満げな顔をしながら返事をすると「ごめん」と少し申し訳なさそうな顔をしながら俺に近づく
    そしてその来訪者は「食べるかい?」とアイスキャンディーを差し出した
    「ん、あんがと傑」
    受け取ったアイスキャンディーを包む透明のフィルムをバリッと音を立て開けると中の少し溶けた部分が手についた
    「うへぇ、ベタベター」
    「君が雑に開けるからだろ」
    呆れた顔で「ほら、これ使いなよ」と差し出されるウェットティッシュ
    ベタベタに汚れた手とアイスキャンディーで塞がる手
    仕方なくアイスキャンディーを口に咥えた
    「んんん、んんんほー」
    「君、何言ってんのかわからないやゴリラ語?」
    お礼を言っているのを分かっているだろうに、傑はそう言ってイタズラな顔で笑った
    反論したくとも手も口も使えない
    早く言い返してやろうと手早くウェットティッシュで拭ってゴミ箱を探した
    ちょっとした横着心から、ぐしゃりと右手で丸めたフィルムとウェットティッシュを勢いよく投げる
    放物線を描いてゴミが入る!と思った瞬間丸めたはずのものが開いてポトリと落ちた
    ウエットティッシュの中に包み込んでいたフィルムが広がってしまったのだろう
    俺は咥えていたアイスキャンディーを手に持ち替え口を開いた
    「あれー、完璧だと思ったのに」
    「やると思ったよ」
    そう言いながらも律儀にゴミ箱に入れ直してくれる傑は優しいとおもう
    いや、オカンか。
    「悟?今私のことお母さん扱いしただろ」
    「なんで分かるの、気持ち悪ぅ」
    「こら、悟」
    舌を出して変な顔でそう言えば呆れたような顔で笑う傑

    そんな他愛もない会話が楽しい

    「悟、アイス溶けはじめてる」
    そう言われたと同時に手に持っていたアイスキャンディーから滴る薄紫色の液体がひんやりと腕を伝っていく
    ティッシュで拭うにも間に合わなそうだ
    そう考えていると腕に熱いものが這った
    「え、あっ?な、は?」
    何を思ったのかその液体を舌で舐めとりだす傑
    俺が声をあげるとハッとした顔で舌を離した
    「ごめん、なんかティッシュ間に合わないなっておもって咄嗟に」
    「咄嗟につったて普通は舐めないだろオイ」
    「まあ、そうだね」
    ちょっと気まずそうに距離を取る傑
    変に汗かいておでこに前髪張り付いてやがる
    そんなこと考えながら備え付けの水道で手と腕を洗い流した

    「あ、それよりさっき何をボーっと見てたんだい?」
    なんだか変な空気が流れそうになったのを読んだのか傑が先程の会話に戻してきた
    「雲」
    「蜘蛛?」
    「空の方の雲だよ」
    ふざけているのが分かって語気を強めた
    「ああ、だと思ったよ」
    くすりと笑いながらそう言う傑にどんなボケ方だよと突っ込みそうになる

    「なあ、さっきスカモンみたいな雲あった」
    「え、スカモンってうんこじゃないか」
    「うんこじゃねーよ!スカモンだって、ほらあの辺に…あっ進化してる」
    「は?」
    「は?じゃねえよ、良く見て見ろよ!ちょっとエテモンっぽくねぇあれ」
    「は?…本当だ」

    「「だは、あははは」」

    顔を見合わせて、途端に面白くなって2人で腹を抱えて笑った

    「雲が進化までするなんて可笑しなこともあるんだね」
    「いや、進化したくてしたわけじゃねぇかもよ?」
    「確かに人によっては最初からソフトクリームに見えてるかもしれないしね」
    「ていうかデジ〇ン知らないやつからしたら大抵ソフトクリームかうんこに見えんだろ」
    「悟、うんこうんこ言うのやめな」
    「傑も突然正論やめな」

    こんなバカみたいなやり取りが面白くて心が躍る

    でもなんでだか腕に残る舌の熱さと柔らかさが忘れられず傑に触れられた部分がやけに熱い気がした

    1人で見上げていた空は茜色で綺麗だったけど
    今2人で見上げていた空は色を変え薄紫色に染まっている

    「もう夏も終わりだな~」
    「そうだね」

    この胸のざわめきは夏が終わってしまう切なさからなのか、それともまだ熱を持つ腕のせいなのかハッキリ分からない

    「傑、秋は何する?」
    「んー、とりあえず焼き芋?」



    **

    悟の白い腕に薄紫色の液体が伝った
    ティッシュで拭おうと考えが浮かぶよりも先に気がついたら舌が悟の腕に吸い寄せられていた
    無意識
    ごめん
    でも綺麗だと
    美味しそうだと思ってしまったんだ
    葡萄の甘い味と少し混ざる塩気、そして君の匂い
    下腹部にズンとした重みを感じた
    童貞でもあるまいしこんな事で反応する訳にはいかない
    そう思って話題を変えた

    スカモンて、エテモンて
    それ、私にしか伝わらないよきっと。
    と心の中で笑った
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    TRAINING3/12ワンライ
    お題【三途の川/キャリーオーバー/腹いせ】
    訓練で渋谷に行ったさしすが色々おしゃべりしてる甘ったるいお話です。
    チョコレートドリンク 渋谷の街は、三途の川に似ているとよく思う。
     もちろん俺は死んでもいないから、そんな場所には行ったことがない。ただの概念としての見解だ。けれど会話のさざめきや、重なる足音、イヤホンをさした耳から漏れる音楽なんかが、どうもこの世のものとは思えない、って俺はあの場所を訪れる度に思った。
     これをふとした話題として傑に言った時、傑はそれは地獄じゃないの? と言った。審判を受けた人々が蠢いている場所、それが渋谷なんじゃないかって。そしてあの交差点は、それぞれの地獄に向かっているんじゃないかって。
    「地獄ね……」
     俺は交差点がよく見えるカフェで、行き交う人を見ながら言った。隣には傑と、珍しく高専の結界の中から出た硝子がいる。今日の任務は細かな弱い呪霊を一度に祓うってものだった。そして夜蛾先生がその実習場所に選んだのが、あの交差点ってわけだ。強いものが出て来た時は高専に連絡するように言われていたが、正直全て祓ってしまった方がやりやすいっていうのが俺の考えだったし、傑も硝子もそうだったろうと思う。
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