地球最後の日『あと十日で、この地球は滅びます』
……って、一週間前にテレビのニュースが大きな声で言ってたんだ。
ちょっとやそっとのことでは動じないことでお馴染みのオレ、宮本大だってそれを聞いたときにはさすがにたまげちまったべ。
科学者たちによると、巨大な星が数日中に地球に堕ちてくる。それによって引き起こされるであろう災害からは世界中のどこにいても逃げられない、らしい。この警告が発表された後しばらくは世界中がハチの巣をつついたような騒ぎになって混乱した地域もあったけれど、大きな赤い凶星の姿を実際に目にしたみんなはすっかり諦めてしまったようで、ここ東京では暴動とかは特に起こらず、地方に逃げた一部の人を除いて多くの人は惰性もしくは義務として普段通りの生活をそのまま続けていた。
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