〔32〕スパンダム受けメモまとめ【2022年9月23日~9月27日】スパンダム受けメモまとめ【2022年9月23日~9月27日】
ルチスパ・カクスパ・ジャブスパ・クザスパ・サカスパ・モブスパ
表記無しはほぼルチスパ、多分
表記無くてもルチスパが混ざっている事があります
スパンダム♀もある
裏雰囲気要素有り
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2022年9月23日
CP9時代
スパンダムの身辺調査の任務を受けてハニートラップを仕掛けるロブ・ルッチ
ルチスパ
裏雰囲気要素有り
スパンダムが天上金を着服している疑いがあるので内部から調査して欲しいと指令を受け、CP9諜報部員のロブ・ルッチは自身の所属するNo.の司令長官の身辺調査をする事になった。
しかし中々スパンダムは尻尾を出さなかった。
もう少しプライベートで近付こうとロブ・ルッチはスパンダムに対してハニートラップを仕掛けた。
甘く囁き、優しく接し、駆け引きをしながらスパンダムの心の中に入り込んだ
それでも中々口の堅いスパンダム
情報を得る為にベッドの上で熱まで共有した。
後に天上金を着服しているのは別の者だったと連絡を受けたロブ・ルッチ
スパンダムと関係を持っても、スパンダムが辞任やら何やらで自分のそばには居なくなると考えてハニートラップを仕掛けたのだが、どうやらそういう事にはならないらしい
「ルッチ、飽きたから別れてやるよ。おまえも別れたかったんだろう?」
真相が分かり、ハニートラップを中断したロブ・ルッチの態度は、恋情の熱が冷めた様に見えた。
「そうしていただけると助かります」
「おう、ご苦労さん」
スパンダムは書類を持ったまま手を振った。
「長官、化け猫の奴にハニートラップ仕掛けられてたらしいな」
「おう、何でもおれに着服の疑いがかかっていたらしくてな、身辺調査していたようだ」
「あの化け猫は長官相手に何処までやったんだ?」
「最後までだ」
「ギャハハハハ、よく付き合ってやったなぁ」
「おれに着服の疑いがかかっている事は、おれのポーンが連絡を寄越して来たから知ってはいたんだ。その疑いを晴らさせる為にも付き合ってやってたらハニートラップ仕掛けて来たからよぉ、相手するしかねぇーだろう?」
「政府への忠誠を証明する為にケツの穴を差し出したと」
「そうだ」
「長官が政府だけは裏切らねぇーって事はおれでも知ってる事だぜ」
備考
CP9の仕事範囲から天上金に手を出せるかは気にしないでくだせぇ/( •᷄⌓•᷅ )
【ハニートラップ仕掛けて来るような任務を出すように裏で糸を引いたのはスパンダム本人】という設定にしようと思っていたけれど、それでは政府の所有するルッチの時間を無駄に消費させてしまい、政府の損失になるので、スパンダムはそんな事しちゃいけないだろうからやめました⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
ポーンはチェスの駒の名前、兵隊を指します⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
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2022年9月23日
13×24
ルチスパ・モブスパ
裏雰囲気要素匂わせ程度に有り
「スパンダムさん、何故あんな者たちを相手するのですか?」
「ポーンにも偶には餌をやらないといけないだろ?そうでないと手懐けておけなくなる」
「おれだけではダメなのですか?」
「おまえはNo.が違うだろう。手近に便利な手駒を置いておきたいんだよ。それに、おまえを捨て駒にするわけにはいかないだろう?おれは、おれの為に自ら進んで死んでくれるような手駒が欲しいんだ。今はな。行く行くはキングになったおれを守る、おまえのような強いクイーンをそばに置いてやる」
「おれのような、ではなく、おれをそばに置いてください。必ずあなたを守ります」
「期待してるぞ、ルッチ」
「そうなったら、おれにもあなたに触れさせて貰えますか?」
「ませたガキだな。成人したらな」
備考
表現、攻に対してのクイーン表現は微妙ですが、長官がみんなをチェスに例えているのでこうなりました⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
餌→カラダ
チェス駒
クイーンが最強・キングを除けば最も価値が高い
キングの価値は無限大
ポーン・兵隊・8個・価値1
ナイト・騎士・2個・価値3
ビショップ・僧侶・2個・価値3
ルーク・戦車・2個・価値5
クイーン・女王・1個・価値9
キング・王様・1個・価値無限大(キングを取られたら負けなので無限大)
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2022年9月24日
強いの隠してる設定のスパンダム
ルチスパ・ほんのりほんのちょっとカクスパ?
スパンダムは幼い頃から父親のスパンダインにグアンハオの子供たちが習うような技を教えられていた。攻めの指銃と嵐脚、守りの鉄塊、避けの紙絵、速さの剃、移動の月歩の六式全てを覚えた。そしてより強くなれるように悪魔の実を入手して来たスパンダインはスパンダムにそれを食べさせて強くしようとしたが、その実を切ろうとした刃物が悪魔の実を吸収してしまった。刃物は象の姿になり、悪魔の実がゾウゾウの実だと判明した。象はフォルムを変えて剣に姿を戻した。スパンダムの身を守る為の隠し武器にはなるだろうと剣が悪魔の実を食べてしまった事実を呑み込んだ。悪魔の実はまた手に入った時に食べさせれば良いと考えた。
そしてその実力を隠したままCP9司令長官に就き、英雄になり損ね、元部下から命を狙われる事になった。幾度も差し向けた刺客は返り討ちにあい、遂に元部下のロブ・ルッチがスパンダムの目の前に現れた。包帯では巻かれているが、身体が動かせないほどベッドに固定されている訳ではなかったスパンダムは、ロブ・ルッチが近寄り、自分を無力だと思い油断しているところを少しでも反撃出来ればと心に決めてその瞬間を見極めようとしていた。
ロブ・ルッチが自分の姿を見て溜め息を吐き、目を閉じた一瞬を狙って胸を突いた。途中までは入った指が鉄塊で止められた。
「そんな才を隠し持っていたとは、正直驚きましたよ」
ロブ・ルッチを仕留め損なえば、後は自分の死しか道が残らない
ロブ・ルッチが喉元にやった指を、鉄塊で首を堅くして守った。
「ほぅ、他には何が出来るのですか?」
ロブ・ルッチはスパンダムの身体を担ぎ上げて病室の窓の外へと投げ飛ばした。
スパンダムはロブ・ルッチ望むように月歩で地面との衝突を回避した。そしてロブ・ルッチに向けて嵐脚を繰り出し、病室のあった部屋を外壁諸共破壊した。
ロブ・ルッチは剃と月歩で距離を縮めるスパンダムの身体を捕獲した。
「連れ帰っておれのペットとして余生を送らせてやろうと思っていましたが、元上官、あなたは中々使えるようじゃないですか?おれの部下として置いてあげますよ。これからは文官としてだけでなく、武官としても政府の役に立って下さいよ」
スパンダムは、知らぬ間にCP-0総監に就任していたロブ・ルッチの部下にされてCP-0の諜報員になった。
「元長官が戦えるとは思えんがのぉ」
年寄りくさい口調で元CP9諜報部員兼現CP-0諜報員のカクが口にした。
そしてCP-0総監ロブ・ルッチは戦場の真っ只中にスパンダムを連れて行った。
自分をこんな所に置き去りにしたロブ・ルッチの背を見送りスパンダムは溜め息を吐いた。
「総監の為でなく、政府の為にやるか、ファンク」
スパンダムは背負っていた象剣を手に周囲に居た敵軍を捌いていった。しかしそれはあくまでも象剣を操った時のスパンダムの力であって、本来の実力では無い
「ファンク、手分けしていくぞ」
スパンダムの言葉にファンクはパオンと鳴いて象の姿になって鼻で敵軍を弾き飛ばし、足で踏み潰し大暴れした。少し覚醒し始めていて象の姿で動き回りながら鼻を剣の形にして振り回し殺傷力を上げていた。
スパンダムはファンクの様子を見た後に上手くやっているようだと分かると自身も⋯⋯
指銃や嵐脚でも使うのかと、自身も戦いながらスパンダムの様子を眺めていたカクはスパンダムの身体がみるみると人獣化するのを見た。身体がむくむくと大きくなり、白と黒の毛が生えていた。その姿は正に大熊猫。太い腕を振り上げて、その爪を振り下ろした。その爪は敵軍の身体を引っ掻き、引き裂き、血を噴き出させた。
スパンダムは置いて行かれた周辺が片付くと姿を戻し、血で汚れた手を手持ちのタオルで拭き取り、獣人化する前に外しておいた革手袋をはめた。
ファンクもスパンダムの元に戻って来た。
「CP-0諜報員としての初陣にしてはぼちぼちだったな」ファンクの頭を撫でてやった。ファンクもスパンダムの頭⋯⋯は帽子があったので頬を鼻で撫でた。
「本当に戦えてたのぉ。人獣化するとは思わんかったが」
スパンダムを戦火の中に置いてはいったが戦えない様子だったら回収しようと考えていたロブ・ルッチもスパンダムの動きには注意していた。しかし、当人は人獣化していった。スパンダムも人知れず悪魔の実を食べていて実力を隠していたのだとロブ・ルッチは理解した。
「何故今まで隠していたのかのぉ?」
「さぁな、本人に聞いてみろ」
ロブ・ルッチにそう言われ、比較的に話のしやすいカクがスパンダムに尋ねてみた。
「何故悪魔の実の能力を使わなかったかって?そりゃあ、おまえ、これは隠し技だからな。人の居ない所では使っていたぜ?確実に始末する標的と当たった時にはな。口無しに出来るターゲット限定の隠し技だ。おれだって何の功績も上げずに主管や長官になったわけじゃない。長官になってからはおまえたちが居たからおれが武官みたいな事をする必要が無かっただけだ。それなら、態々手の内を明かす必要も無いだろう」
「あの鈍臭かったのは演技なのか?」
「ありゃあ、素だ。六式で防げたかもしれないが、これもまた隠し技だからな。使わないように気を付けていた」
「いや、うっかりを気を付けんか」
比較的に軽口で話し合えるカクとスパンダムの関係を羨ましくも思ったが、自分はCP-0を指揮する総監であり、スパンダムとは確執があり、不調和で居続けなくてはいけない、調和してはいけない、またあれに魅了され飲み込まれ自ら下に就く事を望むような事になってはいけないと、距離を置かなくてはいけないという自覚がロブ・ルッチにはあった。
「のぉ、あの大熊猫の能力、爪で引っ掻く以外に何か技みたいなものは使えるのか?」
「あぁ、なんか傑作なのがあるぞ。見てみるか?」
「わしに害が出んもんじゃろうな?」
「さぁ、どうだかな」
スパンダムは人型から先に見た人獣型では無く、獣型の姿になった。それも大きな大熊猫の姿では無く、大人のサイズでも無く、小さな子供サイズの大熊猫の姿になった。その姿でコロリと転がったり、仰向けになり手足を動かし何も無い空を撫でる。ただそれだけの事をやっただけだった。やっただけだったが、ただそこに居るだけで愛らしさを醸し出すパンダに動作がつくと更に可愛らしさが溢れ出すパンダ、不本意ながらカクでさえもそのパンダに可愛いという感情を持ってしまった。更にそのパンダは大人のサイズに大きくなった。それでも頭と身体の比率が子供の頃と変わらない一生赤ちゃん体型と称される大熊猫なので、大人のパンダの姿になっても可愛いと思ってしまう感情は変わらなかった。
「どうだ?この大熊猫の姿になると可愛いだの何だの思って油断が生じるらしい。おれの親父は本当に骨抜きになってた」
「⋯⋯確かにパンダの姿は可愛いと思ったのぉ。中身がおまえだと分かっていたとしても⋯⋯。後、おまえの親父さんが骨抜きなのは大熊猫の姿とか関係無く元々じゃろうが」
「特にって言ってんだよ」
少し離れたところでスパンダムの現状の実力の情報を収集していたロブ・ルッチはパンダの姿を見て骨抜きになりかけた。他言はしていないが、元よりスパンダムにはただならぬ感情を抱いているので、言うなればスパンダムの父親のスパンダインと同じ心情であった。
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2022年9月23日24日25日
年齢捜査有り
スパンダインの地位・年齢は20年前設定の長官をしていた頃のものだけれど、他の者は年齢が元よりも下
始まりはスパンダム5歳、クザン17歳、サカズキ23歳、ルッチ8歳
後にスパンダム15歳、クザン27歳、サカズキ33歳、ルッチ18歳
ルチスパ・クザスパ・サカスパ・モブスパ
スパンダム♂→♀?
裏雰囲気要素有り
幼い頃に事故で突然父親を失ったスパンダム
スパンダム自身は顔に大きな怪我を負い、骨格を保護し支える為に顔に矯正器具をつける事になった。
政府はスパンダムがまだ幼い子供である事を良い事に、父親のスパンダインの財産を全て【生前に、死後政府に財産の全額を寄付する事を表記していた】形で回収し、その財産の中に入っていたスパンダムは政府保有の訓練施設に入れられた。
スパンダインと仕事を一緒にした事もあり、スパンダインとスパンダムの事を知っている海軍に所属しているクザンはスパンダムを不憫に思った。同じくスパンダインと一緒に仕事をし、スパンダムの存在を知っている海軍所属のサカズキもスパンダムを不憫に思った。
スパンダムは政府の所有する島、グアンハオに入れられて訓練をする事になった。父親も政府の人間だったので同じ道に進むよう教えられて来たスパンダムは訓練に励む姿勢を見せていた。
グアンハオには優秀な子供たちが沢山居た。中でも特に期待されているのはロブ・ルッチという少年だった。他の子供たちとは既に風格が違って殺しの経験がある風格をしていた。
5歳のスパンダムに対して、ロブ・ルッチは8歳だった。そしてクザンは17歳、サカズキは23歳であった。
クザンは哀れなスパンダムに電伝虫を手渡した。島からいつでも連絡が出来るようにと。盗聴防止の希少な白電伝虫と一緒にだ
サカズキはスパンダムが自分の身を守れるようにと武器を持たせた。そして、自分の身を守れるように悪魔の実まで持たせた。
島へ上陸するスパンダムの手荷物検査も、島に上陸するまではクザンとサカズキが各々荷物を携帯していたので没収はされなかった。
新しく島に上陸する子供たちを乗せた船にクザンとサカズキが乗船していた。政府の船を護衛する名目で、スパンダムを島まで送り届けた。
そして別れ際に贈り物をした。
ロブ・ルッチは他の者よりも成績が良く、歳の割には島を出るのも早く、エニエス・ロビーで殺しを専門とするCP9に所属した。
クザンは海軍で中将になり、大将になった。サカズキも中将、そして大将へと昇進した。
スパンダムも島を出て、エニエス・ロビーで諜報部員として働くようになった。コネも何も無く、下っ端の諜報部員だった。他の諜報部員と違うのは、悪魔の実を食べた剣を所有しているという事。それがスパンダムの強みだった。
ロブ・ルッチはスパンダムの存在を知っていた。視察に来ていた上官の愛息子で、いずれは後を継がせると言われていた子供だったが、その父親が死んだ事で何もかも失いグアンハオに送られて来た何の力も持たない子供だった。そんな子供がとある海軍から特別扱いをされていた。偶に贈り物が届いていたりする。電伝虫を持っている姿を見た事はあるし、それに希少な白電伝虫が繋がっていたところも見た。内通者では無いかと独自で調べた事もあったが違ったので放置した。そして悪魔の実を食べたと見られる剣を所有していた。その剣は象の姿になりスパンダムと触れ合っているのを見た事がある。普段は剣を持ち歩かずに、電伝虫と同じ場所に隠している。ロブ・ルッチはその全てを知っていた。
そんなスパンダムの姿をエニエス・ロビーで久し振りに見た時にロブ・ルッチは驚いた。
その昔グアンハオに視察に来ていた男の愛息子だと思っていた子供が、女だったからだ
大人になった姿を見て初めて知った。
それは何もロブ・ルッチだけではなく、青キジことクザンと赤犬ことサカズキも同じだった。
その理由を挙げるならば、スパンダインがスパンダムの事を男として育て、長官の座を継がせようとしていたからだった。
スパンダムは女として育ち、成長した。女物の黒いスーツを着熟していた。細身のスタイルだが、ちゃんと胸もヒップも程良く肉が付いていた。
女旱りで給仕しか華の居ないエニエス・ロビーに新たな華が加わった。しかし、その華は顔に傷を負っていた。骨格を固定していた矯正器具はもう取れていたが、顔に傷が残っていた。
スパンダムの姿を生身で見た時にクザンに愛おしいと想う気持ちが芽生えた。いつも電伝虫で近況を聞いてやっていた、ずっと気に掛けてやっていた子が女の子だったとはクザンは知らなくて、生身で会った時に初めて気付き、膝をついて屈みスパンダムの身体を抱き締めていた。
「困った事があれば相談して、いつでも、何処にでも、駆け付けてあげるから」
クザンはスパンダムを抱き締めて耳元で囁いた。スパンダムは注目を浴びた。今やスパンダムはエニエス・ロビーに新しく咲いた華一輪、そしてそれを摘み取ろうとする相手は海軍大将だったから⋯⋯
「お気遣いありがとうございます」
スパンダムはクザンの腕の中に埋もれながら上を見上げた。
同じくサカズキもスパンダムに会った時に「困った事があればわしに連絡せぇ」と電伝虫の連絡先を教えた。愛しむようにスパンダムの頰を撫でた。
スパンダムは「気に掛けて下さり、ありがとうございます」頰に触れるサカズキの手に手を添えて返した。
グアンハオで10年過ごしたスパンダムの今の年齢は15歳だった。クザンは27歳、サカズキは33歳、ついでに言うとロブ・ルッチは18歳だった。
給仕を除けばCPの諜報部員の女性はスパンダムだけだった。必然的に男相手、もしくは女が恋愛対象の標的相手にハニートラップの役割を熟さなくてはならなくなる。
グアンハオ育ちのスパンダムにそんな経験は無く、男を唆す術は持っていなかった。所属したNo.の上官に全て教わる事になり、せめてもの情けで意中の者と経験して来るように言われたけれど相手が浮かばず困っていた。頼めば誰でも相手してくれると背中を押されたけれどスパンダムには意中の人も居なければ恋もした事がなかった。ただ、このエニエス・ロビー内で知っている、一方的に自分だけが知っている男性が居る。その人物は優秀でグアンハオに居る者たちの憧れでもあった。
「ロブ・ルッチという人でも構いませんか?」
上官に尋ねると上官は難しい顔をした。上官でもロブ・ルッチと連絡を取る、接触する事は難しいようだ
スパンダムは次にクザンやサカズキを思い浮かべたが、相手は軍人、未成年者に手を出させる訳にはいかない。せめて同じ10代のロブ・ルッチに頼もうと考えたのだった。
上官がロブ・ルッチが所属するCP9の長官に言付けを頼んだ
【グアンハオから来たばかりの部下があなたと連絡を取りたがっている】と伝えて貰う事にした。
長官から言付けを聞いたロブ・ルッチはその要件を無視しようと思ったが、長官が「グアンハオから来たばかりと言えばあの女の子かもしれないな」と口にしたのでロブ・ルッチは興味が湧いた。
連絡をしてやれば本当にその女だった。電伝虫越しにもにょもにょと口籠って聞き取りづらい事を話しているので直接会いに行けば「⋯⋯女の諜報部員はわたししかいないからと、わたしがハニートラップの仕事をする事になったんです⋯⋯。でも、経験が無いので、人を好きになった事もないので⋯⋯所属している上官に全て教わる事になったんです。でも、初めては好きな人として来ていいと言われて⋯⋯好きな人は居ないけれど、あなたが思い浮かんで、それで、あなたが嫌でなければ、わたしを抱いてくれませんか?わたしの初めての人になってください」
スパンダムは会いに来てくれたロブ・ルッチにお願いをした。
ロブ・ルッチは顔に青筋を立てて明らかに不機嫌そうだったのでスパンダムは気不味くなった。
「駄目ですか?」
ロブ・ルッチは遂に片手で顔を覆ってしまった。それ程に自分はロブ・ルッチに拒絶されているのだろうとスパンダムは思い込んだ
「駄目なら、構わないので、忘れて下さい」
踵を翻し帰ろうとするスパンダムの腕を掴み、その場に留めた。
「待て、相手はおれがする。怖い事はしない。善処する」
ロブ・ルッチはスパンダムの身体を引き寄せ腕の中に抱いた。スパンダムはドキリと胸が跳ねた。
ロブ・ルッチは言葉の通りスパンダムを優しく抱いてくれた。この身体も心も全て自分のものにしたいと思ったが、この身体は自分と同じく政府の所有物だった。これから所属している部署の上官に身体を作り変えられてしまう。綺麗だった心と身体が男を唆す為の道具にされてしまう。そう考えてロブ・ルッチの顔には青筋が立ったのだった。
ぐったりとしているスパンダムの身体を腕に抱きしめ唇を合わせた。それはそれは愛しい人へ贈る優しいものだった。
スパンダムはこんなに優しくされて勘違いしてしまいそうだと思った。きっとこの人も沢山の女性を相手にハニートラップを熟して来たのだろうと思った。
「なんか困ってる事無い?本当に?最近はどう?あ、答えても良い範囲内でね。気になる子とか出来た?もしかして島に居たりする」
偶に電伝虫で連絡をくれるクザン
それは島に居た時もこの不夜島に来た時も変わらない。不夜島なので時間の感覚が分からなくなり、真夜中に連絡をしてしまわないように必然的にスパンダムから連絡をする事が無くなっていった。今回の連絡もクザンからだった。
「今度から諜報部員の仕事を本格的にする事になるので訓練をしている最中です。ハニートラップをするんです。諜報部員に女はわたししか居ないので、わたしが受け持つ事になったんです。わたしの上官が全て教えてくれるそうです。え、まだですけど。まだ何も教えて貰っていません。はぁ、今からこちらにこられるのですか?」
スパンダムがハニートラップを任されると聞いて黙ってはいられなかった。クザンはエニエス・ロビーに向かう船に乗った。海軍本部、正義の門、タライ海流、正義の門、エニエス・ロビー⋯⋯
クザンはエニエス・ロビーに上陸し、スパンダムを呼び出した。そしてスパンダムの上官の元へと案内させた。
「この子はさぁ、おれが昔から、この子の親父さんに頼まれて目を掛けてる子でねぇ、まぁ、大切にして来た子なわけよ。それをハニートラップだの、上官が全て教えてくれるだの聞かされちゃあ黙っていられないのよ、分かる?諜報部員に女の子が居ないからこの子を使おうとする道理は分かるけどさ、おれとしては見過ごせないわけよ、この子がもし海軍大将の許嫁や婚約者だったらその仕事回避出来る?え、出来ないって?じゃあ、上の方に言って頂戴よ。この子の財産全て政府が勝手に持ってっちゃったのこっちは知ってるんだからって」
スパンダムの上官は困った様子で上に連絡を取っていた。
その間にクザンは「ほら、スパンダム、指を出して。良い子だ。これはただの輪っかだけど、今度本物用意しとくから」スパンダムの出した手を取り薬指に嵌りそうなサイズの代用品を指に嵌め、宝石のような形の氷を輪っかにくっ付けた。
スパンダムの上官が上への連絡を終えると「ほら、おれたち婚約してるから、この子が結婚出来る歳になるの待ってるだけだから。実質おれの嫁さんなわけよ」スパンダムの指に嵌めた指輪を見せた。
上官は上と連絡を取り、スパンダムにハニートラップの任務をさせる事も、男性のハニートラップ育成の相手をさせる事も取り止めると言っていたと報告した。危うくスパンダムが手篭めに遭うところだった。
クザンはスパンダムに見送られながら「おまえにその気があったら、本気で迎えに来てあげるから。スパンダムは確か15歳だったよね?後少ししたら結婚出来る歳になるでしょ?その時にさ、おれの事良いなって思ったら連絡してよ」婚約指輪擬きの溶け始めた氷を固め直した。
スパンダムは初めてのプロポーズに戸惑いながらも嬉しいと思う気持ちがあった。
そして定期的にかかって来るようになったサカズキからの電伝虫の通話
「最近は、クザンさんにプロポーズみたいなものをされました。ハニートラップの予定があったのですが、クザンさんと婚約関係にあると話したら、しなくても良い事になりました。上官には何もされていません。あ⋯⋯初めては自分で選んだ人で良いと言われたので⋯⋯違います。クザンさんとはそんな事していません。ロブ・ルッチって知っていますか?グアンハオでは有名だったんです。その人に相手をして貰いました。⋯⋯サカズキさん、聞こえていますか?え?とっても優しくしてくれました」
サカズキはスパンダムが諜報部員の仕事としてハニートラップをやらされそうになった事や、それを回避する為にクザンと婚約関係にある演技をした事や、本当にクザンがプロポーズしていった事や、危うくスパンダムが上官から性の指導を受けそうだった事や、スパンダムの初めてをロブ・ルッチが奪っていった事を知ってしまった。サカズキにとっては頭を抱える情報が盛り沢山だった。
スパンダムは激レア的にエニエス・ロビーでロブ・ルッチの姿を見付けた時に近寄り「先日はお世話になりました。色々あって、あの仕事は担当で無くなりました」と一応関わらせてしまったので状況を報告した。ロブ・ルッチは「そうか」と返しただけだったが内心とても安堵していた。スパンダムは気付かない、ロブ・ルッチがスパンダムを見つめる目がとても優しげだという事を
エニエス・ロビーに新しく咲いた華はCP最強のロブ・ルッチ、海軍大将の青キジ、同じく海軍大将の赤犬に愛でられ、正に高嶺の花だった。
おわり
備考
グアンハオからエニエス・ロビーに来るのは15年後の20歳にしようとしたけれど、訓練15年は長いと思って10年に変えたので、大将になる年齢が若くなってしまっています。
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2022年9月25日
CP-0で仕事中に足を失い退職したスパンダムの話
後にルチスパ
スパンダム♀
適材適所
おれには向いていなかったんだ
革命軍の襲撃におれの力では太刀打ち出来なかった
おれの足は吹っ飛んでおれは駄目になった
悪魔の実でも食べてそれを補う力を手に入れればまだ何とかなるが、おれにはそんな金もコネももう無かった
頭は働く
参謀としてならまだ使って貰える筈だが、CP-0におれの居場所は無かった
足を失い車椅子での生活をしていた
ファンクが押しておれの世話をしてくれた
持つべきものはファンクだ
近頃の悩みは腹の膨らみだ
この身体で育児など出来るだろうか?
おれは足を失い世界政府直下暗躍諜報機関サイファーポールを自主退職する前に解雇を告げられた
政府に必要されなくなったおれは何を希望に生きれば良いのか分からなくなった
不安しかない
そんな中、不安か希望かもわからない腹の膨らみに矢張り不安が募った
ファンクがおれの腹を鼻で優しく撫でるものだから産んでみても良いかもしれないと思った
親父はもうベッドから起き上がれず病院暮らしだが話は出来る
腹の子供の話をすると、独り残して逝くのが不安だったと、出産への不安はあるもののおれに家族が出来る事には喜んでいた
親父が喜んでいるのなら不安もあるが産もうと思った
おれは足は失ったが頭は働くし、手は動かせる、口だって達者なままだ
ファンクが車椅子を押してはくれるが、電動なので自分一人でも操作は出来る
ファンクと触れ合う時間と好意を感じている時間だ
おれは親父を転院させて誰も知らない遠い地で第二の生活を始めた
足は多少の不自由はあるが、頭と手と口は動かせるからと、おれを知っている者が誰も居ないその村で事務職の仕事を紹介して貰い職を手に入れた
暮らしやすい村を選んだ
足が不自由で腹に子供が居ても迎え入れてくれるような人間の住む田舎の村を選んだ
親父はその村の病院に入院させ、おれもその病院に定期検診に通う
もう政府とは何の縁も無い暮らしだ
腹は膨らみ臨月を迎え、おれは予定通りに帝王切開で赤ん坊を腹から産み出した
肌が赤くてしわしわで猿みたいな印象だった
一週間入院して二週間ほど安静にしていないといけないらしいから、出産後、病室も空いているそうなので一月間入院して世話になる事にした
赤ん坊の顔は猿みたいな顔からどんどん整った顔になっていった
看護師も整った顔立ちだと、美形になると言っていた
父親に似たんだ
あいつは顔だけは良かったから
適材適所が出来なかった奴だった
公私混同しておれを連れ回しこんな身体にした
だが、お陰で離れるきっかけにもなれた
解雇され、あいつらには何も言わずにCPを去った
あいつらが任務に出ているタイミングだったのでちょうど良かった
車椅子を改造して赤ん坊が乗れるようにした
この身体から母乳が出てくれるのは有り難かった
赤ん坊が泣いて腹が空いたと訴えても直ぐに与えてやる事が出来る
搾乳してストックしておく事も出来る
全くこの赤ん坊は父親に似ていやがる
いつもおれと赤ん坊を想い、見守り、世話して、車椅子を押してくれるファンク
力強いその鼻でいつも安定した速度で安心感を与えながら車椅子を押してくれる
その安定感が失われ「ファンク、ガタガタしてる。地面が悪いのか?赤ん坊が起きるからもっと優しく押してくれ」「これから覚えます。その赤ん坊、勿論おれの子供ですよね?」「⋯⋯」「随分と探した。よくこんな田舎の村を見付けたものだ。ビブルカードを抜き取ってまでおれから離れたかったんですか?まさか足もおれから離れる口実を作る為に失ったんですか?これからはおれがサポートします。もう上官でも部下でも無いので大切にしますよ。おれの妻として。あなたがおれの子を産んでくれておれは嬉しいです。あなたがおれのものになった証ですから」おれのこの村での安定した安心感のある暮らしも失われた
「おまえを勝手に解雇した人事部の奴は首にした」
また公私混同した職権乱用だ
職権乱用のロブ・ルッチは産前産後休業を取得していた事にして、おれをCP-0諜報員の職に復帰させた
文官、武官、やっと適材適所を覚えたのかおれは文官の仕事を与えられデスクワークに勤しむ
傍らには常に赤ん坊が居て、ファンクが警護している
公私混同、職権乱用の塊のロブ・ルッチだ
誰に似たのかと言えば、おれなのかもしれない
備考
一応ハッピーエンドですね⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
あとは足はそのままか、旦那が悪魔の実を持って来て足を補うかなんか
上下関係無くなったのに職場復帰させてしまっているのは⋯⋯ちょっと時間が空いて忘れていたからと、旦那がそばに居たがるからじゃないですかね⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
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2022年9月25日
CP9時代に命令で部下に身体を抱かせていたスパンダム
CP-0時代に立場が逆転して命令で上官と同僚に抱かれるようになったスパンダム
ルチスパ・カクスパ・ジャブスパ
スパンダム♀
裏雰囲気要素有り
「なぁ、ルッチ、おれの事抱いてくれないか?」
「それは命令ですか?」
「野暮な事聞くなよ、お願いだよ」
「⋯⋯構いませんよ」
「なぁ、ジャブラ、おれの事抱いてくれないか?」
「冗談だろう?それは命令か?」
「冗談じゃないし、命令でもない、おまえに頼んでいるんだよ」
「⋯⋯まぁ、構わないが」
「なぁ、カク、おれの事抱いてくれないか?」
「冗談じゃろう」
「冗談じゃない」
「それは命令か?」
「命令じゃなくて頼んでるんだよ、お願いだカク」
「⋯⋯まぁ、抱けん事も無いが⋯⋯勃たんかったら途中でやめる事になるぞ?」
「それでもいいから」
おれはロブ・ルッチとジャブラとカク、各々を誘い性的関係を持った。
上官からの半強制的な性交の誘い
上官で立場が上であるのをいい事に断る権限を与えずに欲を満たした。
CP9諜報部員の上位実力者三人に奉仕させ抱かせるのは気分が良いし、気持ちも良くなれた。
私利私欲で部下と肉体関係を持ち好き勝手していた時間も終わりを迎え、立場がひっくり返って、部下だった手駒たちが上官と同僚になった。
同僚といっても実力で並べればおれなんて下っ端で同僚と呼べる関係でもなかったが⋯⋯
上官、CP-0の総監になった元部下のロブ・ルッチはおれがしていたのと同じようにおれを性欲処理の為に呼び付けて、おれを好き勝手に抱いた。
カクもおれを自分の部屋に連れ込んで性欲処理の相手をさせた。
ジャブラも同じくおれを部屋に連れ込み性欲を解消した。
自分のペースでない性交は苦痛を生んだ
たちが悪かったのは避妊具無しでしてこようとするところと、生理中でも構わず性交しようとするところだった。
生理中は狼の習性なのか、ジャブラが特に興奮していた。
三人に呼び出された時に詰問された。
「おい、カクやジャブラとも関係を持っているそうだな?」
「はぁ、そうですが」
「そうですがじゃねぇーだ狼牙!」
「それもCP9時代からのようじゃが、どう説明するつもりじゃ?」
「はぁ⋯⋯御三方にはおれの私利私欲に付き合わせて、長官であるのをいい事におれとの性交を命じていました。申し訳ありません」
三人から責められてこれまでの事を頭を下げて謝罪した。
「違う。誰が本命で誰が浮気相手だったかを聞いているんだ」
「⋯⋯嫌な予感しかせんのぉ」
「⋯⋯全員に半強制的な性的奉仕をさせていたので、本命も浮気もありません」
カクの予感通りおれは浮気も何もしていない
そもそも本命なんてものはいないし
それ以前におまえらのような殺戮兵器がおれに対して恋愛感情など抱くと思う方がおかしい
「なら、今の関係を何だと思っているんだ?」
「CP9時代に好き勝手された鬱憤を晴らしているのかと⋯⋯」
三人の顔に青筋が立っている
恐ぇ⋯⋯
お、おわりだよ⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
備考
CP9時代に命令で部下に身体を抱かせていたスパンダム
CP-0時代に立場が逆転して命令で上官と同僚に抱かれるようになったスパンダム
CP9部下⋯⋯他とも関係があるとは思っていない。命令で抱いているとは思っていない。
CP-0総監・同僚⋯⋯恋人と思って抱いている。
CP-0スパンダム⋯⋯命令で抱かれていると思っている。以前命令で抱かせていたから同じ事をされても仕方ないと思っている
始めスパンダム♂♀不明だったけれど、生理中という表現があるので♀だった⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
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2022年9月25日
CP9後〜CP-0時代
きっとルチスパ
「元上官、政府や海軍に追われたおれたちが何故世界政府直下暗躍諜報機関サイファーポールに返り咲けたかわかるか?」
わからない(๑ᵒᯅᵒ๑)
「おれとカクはフランキーが所有していた古代兵器の設計図を一部だが見せられた。それを記憶の限り書き起こし、手土産に持って戻った」
へぇ(๑º o º๑)
「手土産に手渡したのはカクが書き起こした分だけだ。おれの分は元上官、あんたにやるから上がって来い。CP-0で待っている」
やった⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
備考
メモしてたのの合間に元長官を付け足したやつ(๑ᵒᯅᵒ๑)(๑º o º๑)⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
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2022年9月26日
海軍のスパンダム
サカスパ未満
ちょっとルチスパ
敵前逃亡したら処刑される
まことしやかに囁かれていた赤犬の噂話だ
父親の権力とコネで身の丈に合わない階級に位置していると陰口を叩かれるスパンダム
父親は政府の高官、その息子は海軍の中将の地位に就いていた。
海軍本部大将・赤犬(サカズキ)はその政府高官の息子海軍本部中将スパンダムと任務で一緒になり、どんな者か見極めようとしていた。
敵前逃亡するようなお荷物なら始末しても構わないだろうと⋯⋯
階級だけは高いので少将以下の海兵たちに「おれの立てた計画通りに動け、ヘマするんじゃねぇーぞ?よし、行け!」と指揮だけはしていた。
仕方無しに海兵たちは動いている
他の中将の下に就いている海兵たちはそう思っているが、スパンダムは元より参謀だった。
実質は、部下にとっては計画だけを指揮してもっと安全な場所にいて貰いたいと思われているほどだった。
他の海兵たちが思うほど嫌われてもいなかった。
自分の意思でスパンダムの部下に成り、スパンダムの立てた戦略を成功させるべく望んで手足と成っていた。
スパンダムの計画の成功で出世して階級を上げる者も居る。それを他所から見れば部下にばかり闘わせて自分は安全地帯から「行け!」と命令するだけの小狡い奴、部下の功績で出世しただけの奴と評価されていた。
内々では中将の計画通りに動いて功績をあげたから階級が上がったという話はよく出ていた。
新兵なんかはスパンダムに階級を上げるコツを聞かせて貰えば、上手く立ち回り直ぐに評価されて三等兵から二等兵、一等兵へと時短で昇格出来る
スパンダムは演説のようなものが好きなので聞けばペラペラと身になる話を語ってくれる
そうと知らない外部からの評価は厳しいが、内々の昇格方法なので外部に漏らすつもりも無くスパンダムの評価はそのままだった。
スパンダムが指揮して手柄を上げる
「おまえたち、よくやった」他所から見れば部下に闘わせて戻って来た部下に労いの言葉だけをかけている風に見える
「なんじゃ、参謀の仕事はちゃんとしちょるじゃないか」赤犬はスパンダムの仕事具合を見て評価を改める必要があると考えた。
「駄目ですね。うちの戦力では此処は落とせません。他と協力しないと。え?無理でも相手の戦力削る為に向かわせろって?碌に削れやしませんよ。無駄死にです。おれの部下たちに無駄死にしろって言うんですか?他と組めば何とかやれる手があるのにですか?いや、こいつらも人権ある人間ですよ?死んだら一人一人に支払う賞恤金もバカになりませんよ?今回だけ手を組めば良いだけじゃないですか?おれが嫌いだからですか?おれの事を嫌うのは勝手ですが、それでおれの部下の命を見捨てられては困ります。おいおまえ、こっちが下手に出てると思って調子に乗っているのか?」親父に言いつけるぞ!!
親父に言いつけてやる!と言うのがスパンダムの最終奥義なのだが、それを此処で晒させる訳にはいかないとスパンダムの補佐がスパンダムの口を塞いで一度撤収させた。
「あいつが悪いんだ!おれの事が嫌いだか何だか知らねぇーが、戦力を増加すれば勝てる戦いを、協力もしないでうちだけ全滅させようとしていやがる!!」
癇癪持ちのように物に当たり散らしながら補佐に訴える
補佐は仰る通りでと肯定する
スパンダムに対して否定は得策ではない
そして、人に当たるよりは物に当たる方がマシだ
物が凹み壊れるだけだ
壊れて困る物は此処には置いていない
此処の部屋に在る壊れて困るような物は、参謀で非力なスパンダムが持ち上げる事すら出来ない家具や調度品ばかりだった。
「わしの部下を使うとえぇ。戦略を説明してみぃ」
海軍本部大将赤犬からそのような言葉を頂き、スパンダムは赤犬の部下を戦略の計算に加えた。
「大将赤犬率いる海兵たちを戦略に加えられるなら勝利は確実です!勿論、あなたの部隊だけでも勝利は確実ですが、おれの部下も加えてより確実な功績をあげてみせます!!」
スパンダムは赤犬の部下も加えた戦力で攻め落とす地帯の戦略を立案した。
そして赤犬に戦略を説明し、承諾されて、自分の部下を交えて赤犬の部下に戦略を説明した。
「よくやった、おまえたち」
無事に戻って来た部下を出迎えるスパンダム
赤犬だけではなく、赤犬の部下たちからも少し前とは印象が大きく変わった。
「自分は今回の戦いで死ぬかと思いました。大将赤犬の隊が共闘してくれたのでまた故郷の土を踏む事が出来ます」
ぶわぁぁぁと泣いてスパンダムに縋り付くまだ若い海兵の頭をぽんぽん軽く叩くように撫でるスパンダムの様子を赤犬の部下たちは見た。
「あぁ、おれも今回ばかりは全滅させられるかと思った。それも身内にだ。あいつ、おれの事が嫌いだからっておまえたちの命を粗末に扱う事はないよなぁ?」
親父に言いつけてやる!とスパンダムは思った。
スパンダムは大将赤犬とその部下に今回の共同戦線の件を深く感謝し泣いている部下を連れて去って行った。
「親父に言いつけてやる。絶対に親父に言いつけてやる。あいつ、他でもきっとあんな事やってるんだぜ?海兵ひとり居れば善良な民の命をいくつ救えると思ってやがるんだ、なぁ?おまえも強くなって立派になって善良な民を守ってやるんだぞ?」
「はい」
スパンダムの「親父に言いつけてやる!」は、私利私欲だけでは無く、たちの悪い上官潰しにはちゃんと役に立っていた。
スパンダムの戦力は分からずじまいだったが「おれの補佐知らないか?」「すみません、少々お手洗いに行ってました」「おまえがお手洗いに行ってる間がおれの狙い目らしいな。さっき命狙われてたんだが、ひょっとするとさっき言い合った奴の差し金かも知らねぇーな。何せおれが親父に連絡取ったら自分の首が飛ぶ事は確定してるんだからな、首ってのは解雇って意味だからな?それで、さっき命狙われたから、しっかりとおれの事守ってくれよ?ん?さっきはファンクが守ってくれた。だからおれは背中にいつもファンクを背負ってるんだよ。背後から敵が来てもファンクがちょちょいとやってくれる」刺客に狙われて無事だったらしいが補佐の他にもスパンダムを守る者が居るようだがファンクと称される海兵の名前はスパンダムの部下の中には登録されていなかった。独自に雇っている護衛なのだろうか、はたまた息子を溺愛する父親が雇った護衛か
赤犬はスパンダムの背後に近付いた海兵が倒れるのを見た。死角で何が起こったのかは見えていないが、スパンダムの隠された実力なのだろうと考えた。
スパンダムの部下を全滅させ、スパンダムの命さえ狙うような者は海軍には必要無いとして今回の任務が終わり次第海軍本部大将赤犬が直々に始末した。
「今回は政府の人間とも協力するんだと。何処のNo.が来るのか、もしかしたら親父と仕事が出来るかもしれない」
スパンダムは少しばかり浮き足立っていた。そして来たのがその父親、スパンダインの部下のCP最強と言われているロブ・ルッチだった。
「え!!?ルッチじゃねぇーか!?ルッチだ!ルッチ!!という事は今度の任務は相当でかい案件なのか!!?いや、それよりもルッチだ!!」
スパンダムは興奮したようにロブ・ルッチの元に駆け寄った。
「ルッチ!」
「どうも、今回、同じ任務に就く事になりました。CPのロブ・ルッチです」
「あ、あ、おれは海軍本部中将スパンダム、此処にいる海兵たちの指揮を取っている。他の部隊の海兵も乗っているが、今回の任務、よろしく頼む」
ロブ・ルッチが先に外面で話したのでスパンダムも合わせた。
「⋯⋯⋯⋯なぁ、いつになったら普通に話していいんだ?」
スパンダムが小さな声で尋ねる「⋯⋯ふたりきりになってからです」とロブ・ルッチが答えた。
「ふたりきりっていつだ?なぁ、昔みたいに一緒に寝るか?」
「⋯⋯そういった話はふたりきりの時に⋯⋯」
「あぁ、そうだったな」
こそこそ話していたスパンダムはロブ・ルッチから離れた。
「スパンダム中将、お知り合いですか?」
「親父の部下で、昔からの知り合いだ」
「やっぱり政府に知り合いとかいるんですね」
「そんな事ねぇーけど、ルッチが特別なだけだ」
「あ、名前呼び、しかも呼び捨て、仲良いんですね」
「年下だからだよ。仲は、おれは良いと思ってるけど」
わちゃわちゃ話しているスパンダムの様子を見聞きしたロブ・ルッチ
スパンダムが海軍ではなく政府に来ていれば自分があんな風にいつでもスパンダムと話せていたのかと思うと羨ましく思った。
目的地へと向かう航海の途中
「スパンダム中将、今夜一緒に寝てもいいですか?」
「おれもスパンダム中将と一緒に寝てもいいですか?」
「⋯⋯⋯⋯今日はだめだ」
「こんな知らない人の中で眠れません」
「寝首をかかれないか怖いです」
「いや、おれと寝た方が寝首をかかれそうだからな?そうだ、おまえたち二人で一緒に寝ればいい。そしたら不安が減るだろう?な?今度一緒に寝てやるから今日はふたりで頑張るんだ。ふたりで不安なら他のやつも誘え。おれの補佐を誘ってみろ。守ってくれるぞ」
「そうします」
「スパンダム中将はひとりで大丈夫なんですか?」
「おれは、今日は添い寝してやらないといけないやつがいるから」
「それって大人の仕事的なのですか?」
「違う違うぞ?断じて違うぞ?おれはそんな事してないからな?まぁ、子守りみたいなもんだ」
一緒に寝て欲しいとやって来た若い部下たちを帰したスパンダム
周りには他の大将や中将が率いる海兵が居た。
そして、ここまで聞くと誰と添い寝をするのか気になってしまった。
「なぁ、どっちの部屋で寝る?ベッドが大きい方がいいよなぁ。おまえの部屋、どんなの用意されてる?おれのはまぁ、それなりだ。おれの部屋は部下が訪ねて来るかもしれないからおまえの部屋にしようか?そうしよう。お泊まり楽しみだなぁ」
「はしゃぎ過ぎでは?」
「おまえは楽しみじゃねぇーのか?」
「おれは、部屋までは我慢します」
「何だ、楽しみなんじゃねぇーか」
「何ヶ月ぶりに会えたと思っているんですか?」
スパンダムの賑やかな声が聞こえて、スパンダムと添い寝する相手が見られると思い様子を伺っていると、目の前をスパンダムと共に通過したのがCP最強の殺戮兵器と恐れられるロブ・ルッチだったのでその辺の海兵も大将も中将も少将も度肝を抜かれて驚いていた。
ロブ・ルッチはふたりきりになったのでスパンダムと会話していた。
大将、中将、少将等、その部隊を指揮する隊長と参謀が集まり上からの作戦が説明される
スパンダムは自身が参謀なので補佐を連れていた。
今回は海軍だけでなく政府からCPの諜報部員が数名派遣されている
「ルッチと一緒に仕事出来るなんて思わなかったな。まぁ、おれは参謀だから指揮して本陣に残ってるんだけどな」
「それは良かったです。あなたに出てこられると気が散りますので」
「で、今回の標的の中に革命軍の奴らが混じってるのか?」
「⋯⋯まぁ、そういう事です」
話の内容が仕事内容だったのでロブ・ルッチはスパンダムの言葉に返答してやっていた。
手元に回って来た書類を見れば作戦内容は把握出来たので、スクリーンに表示された内容を指示棒と書類片手に説明している海兵の話を疎かにして、ロブ・ルッチの隣を陣取ってこそこそ話していると注意をされた。
スパンダムは立ち上がり周囲に謝罪した。
「ほら、ルッチも申し訳ございませんって言うんだよ。言えないのか?仕方ねぇーな。すいません、こいつの分もおれが謝罪します」
スパンダムは頭を下げた。
「教養がなってないな」
「あなたが途中で来なくなったからですね」
「そりゃあ、おれだって学校に行かなきゃならなかったからな。⋯⋯ほら、ルッチ、しぃーだ。ちゃんと話聞こうぜ」
グアンハオに視察で来ていた政府高官の、その息子のスパンダムにロブ・ルッチは懐いていた。
スパンダムがロブ・ルッチに色々な事を教えて世話してやっていたからだ
スパンダムが随分とロブ・ルッチを手懐けていると、教官たちに感心すらされていた。
ロブ・ルッチはCPに入れば当たり前のようにそこにはスパンダムが居ると思っていた。
しかし、スパンダムは政府ではなく、海軍で働いていた。
現場に着き、これから戦闘が開始される
スパンダムはいつものように部下を送り出す。
「ルッチも頑張ってこいよ。⋯⋯気を付けて行ってくるんだぞ?」
ロブ・ルッチにもひらひらと手を振った。
戦略通りに事は運び、ロブ・ルッチも標的を始末する事が出来た。
「あ!スパンダム中将が!!」
スパンダムの部下があげた声に来た道を振り返れば裏側から襲撃して来たのか本陣が襲われていた。
スパンダムが剣を取り医療班を守っていた。
ファンクの働きでまだ無事な様子だ
ロブ・ルッチが剃で直ぐに引き返そうとしたところ、スパンダムの補佐が既に到着していてその場に居た敵軍を全て倒していた。
剃を使い瞬時に駆け付け、武器も使わず瞬時に相手の息の根を止めた。
補佐の正体こそがCP9長官のスパンダインが愛息子の元に送った護衛、元CP9諜報部員だった。
スパンダムがその補佐を労う様子を見てロブ・ルッチは嫉妬した。
「スパンダム中将、ご無事ですか?」
「あぁ、おれは無事だ。おれにはファンクと補佐が居るからな。おまえたちは負傷していないか?」
「擦り傷です」
「そうか。ちゃんと治療して貰えよ。よくやった」
戻って来た部下を労うスパンダム
そしてロブ・ルッチにも声をかけた。
「ルッチ、おまえは負傷なんてしてないだろうけど、一応聞いておくぞ。お疲れさん、怪我はしてないか?」
「疲れてはいません。心が傷付きました」
「何で?」
「あなたを守れなかったから」
「あ、それ、ふたりきりの時に言うやつじゃないのか?」
「もういいです。スパンダムさん、おれはあの補佐が嫌いです」
「でもなぁ、おれは何度も命救われてるからなぁ。今更親父の元に返す気もないしなぁ」
スパンダムはロブ・ルッチをハグして背中をとんとんして宥めた。
ロブ・ルッチはスパンダムの肩口に顔を埋めて背中に腕を回した。
痛まない程度にきつく抱きしめた。
嫉妬している子供を慰めている、スパンダムはそういうつもりだが、周りは、スパンダムの部下以外の者はそう受け取らなかった。
スパンダムの部下も、スパンダムが一番補佐を信頼しているので嫉妬したりする気持ちはわかるのだ
「今回の作戦の間は一緒に居られるんだから機嫌直せよ。な?ルッチの事が一番だから。あ、一番はファンクだ。二番、ルッチの事二番目に大切だから。あ、親父を入れると三番目かもしれないな。身内以外では一番だから」
身体を離したロブ・ルッチの手を引き碇泊させている船に戻り「あれは何て言うんだ?赤ちゃん返りって言うのか?ルッチがCP9諜報部員として使い物にならなくなったら大事だからな、対処法を調べてくれ」と補佐に告げた。補佐は言われた通り赤ちゃん返りの対処法を調べて来た。愛情を注ぎ不安を解消させ、大好きだという気持ちをしっかりと伝えるようだった。
一緒に眠る時、抱き締めて寝てあげて「おれはルッチの事大好きだから。大切に思っているから安心して。ルッチはいつも通りでいいから。おれはルッチの事ちゃんと見てるし、見守ってるから。ルッチが一番強いのも知ってるし分かってるから。ルッチはおれの特別だから。不安になんて思う事はないんだ。ルッチはいつも頑張ってて偉いな。よく頑張っているよ。ルッチは強いな。強くて偉いな。強くて凄いな。強くて素敵だ。ルッチの全部、おれは好きだから、ルッチは今のままでいいんだ。ルッチは満点だ。おれの自慢のいい子だ」沢山褒めてあげたつもりだった。
「おれも、あなたが大好きです」
抱き締め返されて唇を重ね合わされるとスパンダムは固まった。
えっ!!?と口を開くと舌が入って来て⋯⋯
「いや、あの、そういうのでは無くてな⋯⋯」
唇が離れるとスパンダムはあたふたとしていた。
「直ぐにそういうのにしてあげますよ」
ロブ・ルッチはスパンダムを抱き締めて寝た。
このまま抱かれてしまうのかとどぎまぎしたが、そんな事も無かった。
ロブ・ルッチの腕の中で胸をバクバクさせて中々眠る事が出来なかった。
「⋯⋯赤ちゃん返りしたルッチに愛情を注ぎ過ぎてキスされた⋯⋯あ、親父には言うなよ?」
補佐にボソボソと話すスパンダム
「あれは元々回避不能でした。グアンハオに居た頃から分かっていた事です」
「そんなに前からか?」
おわり
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2022年9月26日
サカスパ
子パンダ
「パパ、サカズキさんちに遊びに行っていい?」
「いや、そんな急に言ってもなぁ。倅よ、大人はそんなに急に予定を入れられないんだ」
「えぇ、サカズキさんちに庭の池でファンクと水浴びしたかったのに」
「水浴び?」
「ファンクが水浴び出来るように庭に池を作ってくれた」
備考
庭に象が水浴び出来る池と、象が居る描写がある時点でサカスパ彷彿は避けられないのである⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎𓃰
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2022年9月27日
現パロ・学パロかな?
ジャブスパ・ほんのりルチスパ?
スパンダム♀かな?
裏雰囲気要素有り
「なぁ、今度ダブルデートする事になったから、どっちかおれの彼氏のふりをしてくれ。演技ぐらい出来るだろう?」
ルッチにその気がなさそうなのでジャブラを誘った。
傷物同士でお似合いだと言われてカチンと来た。
チュープリ撮ろうなど言われてジャブラとスパンダムはげんなりした。
ジャブラの頰にぱっと唇を当てればいいと思った。
ジャブラもスパンダムの頰に一瞬だけ唇を当てればいいと思った。
互いにそうしようと思ったので唇が重なってしまった。
「⋯⋯」
「⋯⋯」
チュープリは撮れた。
「ルッチには秘密だぞ?」
「⋯⋯」
恋人のふりをする度にどぎまぎした。
「意識し過ぎだ狼牙」
「⋯⋯」
「気にしてるのか?」
「だってよ、初めてだったから⋯⋯」
「⋯⋯責任取ってやろうか?」
「それって、付き合うって事か?」
「まぁ、そうだな」
「別におれの事好きでもないくせに」
「嫌いでもないぜ?抱こうと思えば抱けるぐらいだしよ」
「⋯⋯⋯⋯」
スパンダムは顔を真っ赤にした。
「⋯⋯抱いて欲しいのか?」
「違う⋯⋯違うけど、今、この機会を逃したら、おれは一生経験の無い女という事になるかもしれないから⋯⋯」
ダブルデートを終えるとジャブラとスパンダムはその足でホテルに行き、ジャブラがリードしてスパンダムを抱いた。
「⋯⋯痛いだけだった」
「何度か経験すれば良くなるだろう。指でしてやった時には良かったんだろう?」
「⋯⋯⋯⋯」
思い出してスパンダムは恥ずかしくなった。
「これからもするか?」
「⋯⋯して欲しい」
「ならおれたちは」
「これってあれだろ」
「ん?」
「セックスフレンドってやつ」
「あぁ、そっちがいいならそれでも構わねぇーが」
「ルッチには秘密だぞ。恥ずかしいからな」
備考
彼氏のふりは嫌だからスルーしたるっち𓃭
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