〔67〕スパンダム受け【2023年3月16日】2023年3月16日
CP-0時代
ルチスパ
メインは過去から来た子供のルッチが相手
大人のルッチ→スパンダムでもある
スパンダム♀
元CP9司令長官に隠し子が居ると噂が流れていた。子供を連れ歩く姿が見られたと言う
真相は定かでは無い
元CP9諜報部員や現CP-0諜報員からすればだが
元CP9司令長官、現CP-0諜報員の当人のスパンダムからすれば真相は、どういう訳か解らないが過去のロブ・ルッチがこの時代に来てしまったらしくて、過去に戻る解決法が有るなら、それが見つかるまで囲って世話をしてやる事になっただけだった。
現在のロブ・ルッチには不満が有るスパンダムだったが、過去のロブ・ルッチに不満が有る訳では無い
この頃のロブ・ルッチは良かったとしみじみ思うほどだった。だから世話もしてやっている
面倒なので周りには内密にしているので自分に隠し子が居るなどと噂されている事は知らない
『スパンダムさん、将来のおれとどうなりました?』
「どうなったってのはどういう意味だ?」
『その、結婚とかしましたか?』
グアンハオで平和のシャツを着て訓練していた歳の頃のロブ・ルッチにそう尋ねられてスパンダムはティーブレイク中のコーヒーを吹き出すところだった。
『結婚してないんですか?』
「突然何言ってんだ!?」
『おれはスパンダムさんと結婚したいから、もうしているのか確認したかったんです』
「⋯⋯全然してない。そんな話一度もした事ない。そんな関係になる予定も要素も無い。⋯⋯そんな素振りも見せた事ないから、とっくにそんな気持ち無くしてるんだな」
『おれは失くしません。もし、このまま、おれが元の時代に帰れなかった場合、おれと結婚してくれませんか?』
「⋯⋯養子にしてやるのは構わねぇーが、結婚はちょっとな⋯⋯お前歳が幾つだよ?おれは今41なんだぞ?結婚出来る年になるまでおれに生きてろって言うのか?」
『おれは今、戸籍も何も無い身です。政府の所有する物でもない。貴方だけの物になれます』
「小さなルッチがおれだけのもの」
『貴方のお役に立ってみせます』
「⋯⋯絶対、おれの事を見捨てないと誓えるか?」
『誓えます』
「よし、元の時代に返すのはやめだ。お前の元居た時代が、お前を損失してどんな影響を及ぼすのかは知らねぇーが、お前は、おれのものだ」
過去から来た者が未来に居残り、その過去ではその者が居なくなったとして、今既に経過したスパンダムの居る時代の現在までの出来事に変わりはないが、また別の時間軸が存在するとして、ルッチの元居たその世界にどんな影響を及ぼすか、政府の最強の殺戮兵器の損失になろうが、他所の時間の事など知った事ではないと、過去から来たロブ・ルッチを所有する事にしたスパンダム
『スパンダムさん、いつ結婚出来ますか?』
「13年後ぐらいか?だが、お前はもうおれのものなんだからしたも同然だ」
『何か誓いの言葉か物をいただけませんか』
「好きなだけやるよ、言葉でも指輪でも宝石でも」
ルッチの希望通り、スパンダムは指輪を贈ってやった。アクアマリンとムーンストーンで拵えさせた指輪を
真実は定かではないが六月が誕生月だと言うルッチの誕生石のムーンストーン(純粋な愛・二人の愛を豊かにしてくれる石)をスパンダムの誕生石のアクアマリンの粒で囲み閉じ込めた指輪を拵えた。アクアマリン、海の水で閉じ込めて逃がさない意味を込めてルッチに贈った。
「ルッチ、いいか?よく覚えておけ、お前はもう過去に帰る事は許さねぇ。おれのもんになったんだ。今更、例えおれが相手だとしても、お前の事は譲らない。過去に戻る選択肢が来る時があれば、此処に残れ、そうでないと許さない。その為の誓いの指輪だ。裏切ったら呪い殺す」
『そこまで想っていただけて嬉しいです。過去のスパンダムさんの事は諦めて貴方だけを大切に想います』
「よし、将来設計を考えて行くぞ。まずはお前が六式を完全にマスターして、強くなっておれを補佐する。そしてお前が結婚出来る年になったら籍を入れる。そして、お前が精通したら一先ず先に子供を作っておく。早くしないとおれも産めなくなるからな。跡取りは必要だ」
『はい、尽力します』
スパンダムが指輪を拵えた情報を入手したCP-0諜報員は情報を共有した。ロブ・ルッチは気が気ではなくなっていた。スパンダムに対して長らく片想いをしていた。スパンダムが結婚する様子もなく、今のままの関係でも良いだろうと考えていた矢先の事だった。
発注した指輪はムーンストーンとアクアマリンを配った指輪らしく、六月と三月の誕生石である事が直ぐに思い浮かぶ
スパンダムが三月で、簡単に検討をつけるなら相手が六月生まれという事になる
ロブ・ルッチは自分も六月生まれだがそれは論外だった。そんな要素は無く、そもそもがここ数年好かれてすらいない
「子供が居るのか?」
CP-0の方のロブ・ルッチがスパンダムに直接聞いた。
「子供が居るかと問われると何とも言い難いのですが、世話をしている子供はいます」
「連れ子か⋯⋯、結婚するのか?」
「⋯⋯⋯⋯あ〜、いずれはしますかね」
「お前に結婚する気があったとはな」
「一生おれのものになると誓いを立てて来たので、それならまぁ結婚ぐらいしてやるかと思いましてね」
「何処の馬の骨だ」
「はは、あいつの事ならよく知っていますよ。ガキの頃からずっと見て来たんで、今度は逃さないようにしっかりと手綱を握っていますよ。おれを裏切る時には恨んで呪い殺してやります」
「⋯⋯⋯⋯」
ロブ・ルッチはスパンダムがそれほどに執着を示す相手を見た事がなかった。愛する愛象のファンクフリードや父親にしか見せない愛情と例の設計図や昇進に向けた執着心、それを向けられる人物がまだ他に存在しているとは思いもよらず、そんな昔からの知り合いを把握出来ていなかった手抜かりな自分、油断していた自分、結婚出来なくてもそばに居られれば良いと諦念した自分に対して後悔した。
深くフードを被り仮面を付けて顔を見せない子供を連れ歩くスパンダムの姿が見られるようになった。CP-0のロブ・ルッチに告げてからはもう隠されてもいない
その子供が過去から来たロブ・ルッチである事と、素顔だけは伏せているが、スパンダムの希望により預かりものと思われている子供は現場に着いて来て、スパンダムが習わせたと思われる六式を使いスパンダムをサポートしていた。CPの所有物でもないその子供を政府がどうにかする事もなく、スパンダムだけがその子供を扱えた。
そして数年後にスパンダムが婚姻関係か婚約関係にある謎の相手との子供を身籠もり出産し、スパンダムをサポートしていた子供が十数年してスパンダムと籍を入れた事にロブ・ルッチはその時に初めて真相を知る事になる
おしまい
備考
スパンダムちゃんの誕生石はアクアマリン→海の水なんですから能力者を従えてる感があります𓃠⸜(ᐢ⓿ᴥ⓿ᐢ)⸝︎︎𓃰
ルッチも敵わない感がある?⸜( ◜࿁◝ )⸝︎︎
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