Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    江 谷

    過去のあれこれを供養してます。

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 19

    江 谷

    ☆quiet follow

    『キミにうたう「すき」のうた』(http://sukinouta.web.fc2.com/)さまより【黒子と火神に7のお題】をお借りしました。(黒バス)

    4.クールときどき無鉄砲「お待たせしました、火神君。行きましょう」
     教室を出た黒子が廊下で待っていた火神の背中に声をかけたが、火神は窓枠に頬杖をついたまま外を見続けていた。
     何を見ているのかと黒子も火神の横に並んで外を見ると、その視線の先には、放課後の校舎に隠れてキスをしているカップルの姿があった。

    「ちょっと……火神君、なにやってるんですか。覗きはダメだと思います」
    「覗きじゃねぇし。あんなとこでやってんのが悪いだろ」
    「そうだとしても、見続けてるのはマナー違反です」
     黒子は火神を窓から引きはがし、その背を押して廊下を進める。階段を下りながら、火神は不思議そうに言った。

    「マナーってもなあ。別に珍しいもんじゃないだろ」
    「日本では、まだ珍しい部類です。というか、じっと見てる火神君が信じられません」
    「なんでだよ」
    「なんでって……信じられません」
    「だから、なんでだよ!」

     これがカルチャーショックというやつかと黒子は思った。ついでに、火神にはデリカシーを説いても無駄な気がする。
     黒子は説明をあきらめて下駄箱へ向かった。その背を追いかけるように着いてきていた火神が、とんでもないことを言い放った。

    「あんなの日常風景だけどな。もしかして黒子、キスしたことねえの?」

     取り出そうとして靴にかけた黒子の手が一瞬止まる。

    「……あります」
    「ないんだろ」
    「あります」
    「ホントかよ」
    「あります」
    「あ…………マジで?」
    「あります」

     黒子の間髪入れない答え方に、火神は何故か微妙に焦った。

    「誰とだよ。あの帝光のマネージャーか」
    「言う必要はありません」
    「答えになってねぇよ」
    「答える必要もありません」
    「本当はしたことねェんだろ」

     食い下がる火神の顔を黒子が見上げる。
    無表情の下の、何か言いたげな目で火神をみつめる黒子の視線に、火神は思わず言葉に詰まった。
    「……この話、やめませんか」
    「お、おぅ……」
     言い淀む火神を置いて、黒子は先に行ってしまう。






    書きかけで放置してたみたいです
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works