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    はるもん🌸

    @bldaisukiya1

    BL小説だけを書く成人です。

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    はるもん🌸

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    魏嬰先生のお話。

    #魔道祖師
    GrandmasterOfDemonicCultivation
    #魏嬰
    weiYing
    #藍思追
    lamSiChou
    #藍景儀
    blueKingYee

    魏嬰先輩の講義「思追、自分の長所を一つあげてみろ」
    「!」

    魏無羨が講義をしていると聞いた。夜狩りから戻ってきてすぐ入った情報だ。
    一体何を教えているのかは知らないが、魏無羨が教える事なら役に立つ情報のはずである。
    もうすでに講義は始まっていた為、邪魔にならないよう音を立てずに後ろの席に座った。そして気づいた魏無羨は部屋に入ってきたばかりの藍思追に自分の長所を言えと指示をしてきたのである。

    「えぇっと…」

    立ち上がり、それなりの回答をしなければと頭を巡らすも、なかなか答えられない。
    いつもは質問にすぐに答える事ができる藍思追だが、この質問は魏無羨が思った通り藍思追には難しいようだ。

    「どうした?謙虚にならなくていいぞ。これは授業なんだから。言わないと話が進まない」
    「すみません…ほんとに、思いつかなくて」
    「ハハ、やっぱりな」

    わかっていて当てたのか、と藍思追は息を吐く。

    「謙虚さは確かに美徳だが、あまり謙虚すぎると本当の自分に気づけない。例えば、自分はいったい何が好きで、何が得意なのか…とかな」

    魏無羨は違う弟子に質問する。

    「なら質問を変えよう。景儀、お前ならこの質問を簡単に答えられるはずだ。最近イラっとした事を言ってみろ」

    藍景儀は即答する。

    「他の門弟達の剣があまりにのろまで、少しイラっとしました。あんな剣でよく夜狩りに参加しようと思えたものです。私がいなかったら間違いなく、あいつら死んでました」
    「いい回答だ。じゃあ景儀、お前の得意な事はなんだ?」

    「へっ?」

    「俺は今の話でもうわかったぞ。何を悩む?もしかして謙虚ぶってるのか?そういうのは今いらないぞ」

    謙虚だとかそういう事ではない。本当に自分の得意な事が思いつかないのだ。

    「よし、答えを教えてやる。お前が得意な事はすばやく敵を剣で倒す事だ」

    言われてみればそうかもしれない、と藍景儀は頷く。

    「自分なら当たり前にできる事をなんでできないんだと思うから、イラつくんだ」

    「なるほど。という事は、イライラした時こそ自分の得意な事を見つけるいい機会だという事になるんだ!」

    藍景儀は目を輝かせて言った。

    「その通りだ」

    藍思追はふんふんと頷き、自分がイラつく事を考えた。

    しかし‥‥思いつかない。

    そもそもイラつくという感情をあまり持たない性分なのだ。魏無羨は沈んだ顔を見せる藍思追を見てクク、と笑う。

    「おっとりしてるお前らの中には、今の話を聞いても自分の得意な部分を見つけられない奴が何人もいたはずだ。安心しろ、ちゃんと見つけられる方法がある」

    なんだろう、と弟子達は背筋をピンと伸ばし、耳を傾ける。

    (やっぱり真面目だなこいつら。藍湛がたくさんいるみたいだ)

    素直で可愛らしい弟子の様子に魏無羨は心の中で笑った。

    「無意識に考えてしまう事。それが得意な事の一つだ。思追、これなら答えられるだろ?お前は無意識のうちに何を考える事が多い?」

    藍思追は得意な事をやっと見つけられた事に顔が一瞬ほころぶ。

    「含光君から教わった曲を頭の中で奏でる事が多いです」
    「お前らしいな。さすがは含光君も認める琴の名士だ」

    藍思追は恥ずかしそうに笑った。

    「よし、準備運動はここまで。本格的に講義を始めるから、お前らよーく学んでいけよ!」

    その後、魏無羨の講義の評判を聞きつけた他門派の弟子達が手土産を持って藍先生に頭を下げ、魏無羨の講義を受けたいと大勢頼みに来るようになったという。


    fin.

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    rinngo6363

    DONEお題ガチャで解釈一致過ぎて先汁垂らしながら書いたヤツです。いろいろと脳死してます。
    好きな人の話がしたいロイドと自分しか知らない好きな人の姿を話したくないランディ。お題ガチャ

    「他の誰かと居る時についランディの話をしてしまうロイド。自分しか知らないロイドのことを誰にも話したくないランディ。」

    「でねその時にランディが」
    「じー…」
    「あ、ご、ごめん。またしちゃった…」
    シュンと縮こまるロイド。
    エリィとティオの視線はひどく痛い。ランディとお付き合いをして1ヶ月…根気強くランディに好きだと伝え、たとえ逃げられようとも必死に手を掴み告白したのだ。
    ついに根気負けしたランディにOKの返事を貰い舞い上がった心は今でも強く、好きな人の話になるとつい熱く語ってしまう。
    「お熱いことで…ねぇランディさん」
    「こっ恥ずかしいから見るな…」
    頬を赤らめ手で顔を隠すランディ。自分に尻尾を振り撒くロイドの姿は愛らしく且つ前からロイドが自身の事を好いていた事は知っていた。だから距離を離れようとしても酷く扱った事もあった。でもそんな事があってもロイドは自分の事を好きだと伝えてきた。強く真っ直ぐな瞳に今にも泣きそうな顔で…揺れていた心は堕ち、自身もロイドの事が好きだと赤裸々に伝えたのだ。
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