Changeling - 6 この頃、どうにも違和感を感じるのである。
王都へ送る報告書のチェックをしながら、騎士フィオレーネはふとペンを止めた。
日常の何気ない瞬間に、何故か心に引っかかるものを感じて度々仕事の手が止まる。同僚のジェイやルーチカ、ガレオス提督にもまだ体調が戻っていないのかと案じられたが、そんなことはない。既にいつ狩場に復帰してもいいくらいに回復し、気力も体力も充実しているのだ。
しかし、違和感はあってもそれが何故なのか自分でもよくわからない。
メル・ゼナは未だに発見されていないから気になるのは皆同じだが、それに関しては調査隊の頑張り次第なのでフィオレーネにできることはあまりない。キュリアの動向も相変わらず活発だが、それも研究班次第だ。それらはきちんと理解しているし引っかかるということもない。
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