ぬいぐるみ レヴィアタンと伊吹が二人で出かける時、彼はよく小さなぬいぐるみを持ち歩いている。花ルリたんだったり、おーちゃんだったり。食事をする前にぬいぐるみと一緒に写真を撮る、綺麗な景色があったらぬいぐるみと一緒に写真を撮る、といった使用例が挙げられる。要するにオタクである。
彼が楽しそうに写真を撮るのを見るたびに、伊吹はどんどん感情が膨れ上がった。そしてついに今日爆発した。
「私もそういうかわいい人形がほしい!」
「伊吹も推し活する!?」
目を輝かせたレヴィアタンが伊吹の手をガシッと掴んだ。
「する。レヴィの人形がほしいけどないから作る。手伝って」
「あ、ぼくなんだ」
レヴィアタンは手を離して着席した。なんでわざわざ自分の人形を作らないといけないんだ。というかぼく!?
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