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    佳芙司(kafukafuji)

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    POIPOI 71

    140SSにしていたものの本文

    清秋の候(オスカー×アキラ)


    「真っ赤だな、燃えてるみたいだ」

     呟く声が弾んでいるようで思わず振り返った。そんな思いで見上げていたのか、と。目に見えて分かる季節の変化に何かを感じてわざわざ声に出す、予想外だと思ってしまうということはつまり、いつの間にか侮っていたのかもしれない。オスカーは気付かされる、そして同時に思い至る。
     アキラは間違いなく恵まれた家庭で育てられた子供なのだ。親に手を引かれ或いは抱かれて慈しまれた記憶、四季の移り変わりを眺める余裕、木の葉の色を見て連想する感性。そのどれも、当たり然のように手に入るものではない。
     ――眩しい。
     わざわざ異能を手に入れて異形のもの共と戦う必要のない存在。守られるまま生きていったとしても何の問題もなかったであろう人生。間違いなく愛されていた、命。
     きっと何処かで、あたたかく燃える炎を見たのだろう。たとえば暖炉の傍で、または焚火を囲んで。或いは真っ赤な夕陽を燃える炎のようだと語った誰かとの帰り道か。
     心に思い出を通して世界を見る、横顔は。

    「眩しいな」

     目を眇めた先で、新緑の眸がまたたいた。


    〈了〉
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    佳芙司(kafukafuji)

    REHABILI園子さんは正真正銘のお嬢様なので本人も気付いてないような細かなところで育ちの良さが出ている。というのを早い段階で見抜いていた京極さんの話。
    元ネタ【https://twitter.com/msrnkn/status/1694614503923871965】
    京園⑰

     思い当たるところはいくらでもあった。
     元気で明るくて表情豊か。という、いつかの簡潔な第一印象を踏まえて、再会した時の彼女の立ち居振る舞いを見て気付いたのはまた別の印象だった。旅館の仲居達と交わしていた挨拶や立ち話の姿からして、慣れている、という雰囲気があった。給仕を受ける事に対して必要以上の緊張がない。此方の仕事を理解して弁えた態度で饗しを受ける、一人の客として振る舞う様子。行儀よくしようとしている風でも、慣れない旅先の土地で気を遣って張り詰めている風でもない。旅慣れているのかとも考えたが、最大の根拠になったのは、食堂で海鮮料理を食べた彼女の食後の後始末だった。
     子供を含めた四人の席、否や食堂全体で見ても、彼女の使った皿は一目で分かるほど他のどれとも違っていた。大抵の場合、そのままになっているか避けられている事が多いかいしきの笹の葉で、魚の頭や鰭や骨を被ってあった。綺麗に食べ終わった状態にしてはあまりに整いすぎている。此処に座っていた彼女達が東京から泊まりに来た高校生の予約客だと分かった上で、長く仲居として勤めている年輩の女性が『今時の若い子なのに珍しいわね』と、下膳を手伝ってくれた際に呟いていたのを聞き逃す事は勿論出来なかった。
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    ohoshiotsuki

    MAIKING死神ネタでなんか書きたい…と思ってたらだいぶ時間が経っていまして…途中で何を書いているんだ…?って100回くらいなった。何でも許せる方向け。モブ?がめちゃくちゃ喋る。話的に続かないと許されないけど続き書けなかったら許してください(前科あり)いやそっちもこれから頑張る(多分)カプ要素薄くない?いやこれからだからということでちゃんと続き書いてね未来の私…(キャプションだとめちゃくちゃ喋る)
    隙間から細いオレンジ色の空が見える。じんわりと背中が暖かいものに包まれるような感覚。地面に広がっていくオレの血。ははっ…と乾いた笑い声が小さく響いて消える。ここじゃそう簡単に助けは来ないし来たところで多分もう助からない。腹の激痛は熱さに変わりそれは徐々に冷めていく。それと同時にオレは死んでいく…。未練なんて無いと思ってたけどオレの本心はそうでも無いみたいだ。オレが死んだらどんな顔するんだろうな…ディノ、ジェイ、ルーキー共、そしてブラッド―アイツの、顔が、姿が鮮明に思い浮かぶ。今にもお小言が飛んできそうだ。
    …きっとオレはブラッドが好きだったんだ
    だから―
    ―嫌だ、死にたくない。

    こんな時にようやく自覚を持った淡い思いはここで儚い夢のように消えていく…と思われたのだが――
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