関係ない(1/2)十神白夜の大学での予定は、勉強し、優秀な成績を収め、学内のカフェであまりに不味いコーヒーを飲み、首席で卒業し、家業の経営者になることだった。
将来のキャリアアップのための人脈づくりを除けば、パーティーやおふざけ、社交的な付き合いなどには、時間も興味もなかった。
だから、ほとんどの時間を図書館で課題をこなしたり、読書にふけったりしていたのは言うまでもない。自分の寝室を除けば、おそらく学内で最も静かな場所だろう。たまに騒がしい学生が、なぜか新刊の棚のそばにあるソファーが一番はやりのたまり場だと決めたとしても、奇跡的に十神の個人的な勉強スペースには近づかないようにしている。実際、同じように勉強するために図書館に来た人たちでさえも、距離を置く傾向がある。結局のところ、期末テスト週間でない限り、勉強するためのスペースは十分にある。群れる必要はないのだ。
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