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    白い桃

    @mochi2828

    @mochi2828

    白桃です。
    リンバス、アクナイ、その他ハマった色々な物

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    白い桃

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    ダンテの部屋ネタベダンのやつです

    シェアでハッピー! ダンテの部屋には、一つだけしか椅子が存在しない。
     多分きっと、己の心象風景とやらが反映されるのだから望めば椅子の一つや二つ、簡単に用意できる筈なのだが、ダンテは敢えて増やそうとはしなかった。
     自分の部屋で何かする時はこの椅子だけで事足りるし、囚人達とわちゃわちゃするなら簡易椅子のような物をそれぞれ持参して貰えば良い。

     なら、ヴェルギリウスが訪れた時はどうする? 彼にわざわざ用意して貰うように伝えるのか。それとも、彼専用の椅子を設けるのか。ダンテは心の中で自問して、視線の先にある椅子を見つめる。
     部屋のインテリアに沿ったシックなデザインのソレは、見た目に違わず上等な作りになっていて。一見固そうに見える座面は、実はふかふかのクッションがひっそりと入っているらしく、優しく労ってくれるような使い心地のこの椅子を、ダンテはお気に入りとも呼べる位に好んでいた。

     そんなお気に入りに深く腰掛けて、ツルリとした滑らかな肘置きの名前に違わず肘を置いて頬杖をついている男が目に入って、ダンテは表情を綻ばせる。そして同時に、「部屋の主よりも寛いでいるし、しっくりくるな…」とも思っていた。機嫌を損ねられては堪らないのでこの言葉を表に出す事はしないけれど。ヴェルギリウス曰く、“変な事”を素直に考えてしまうからきっと怒られるんだろうな、なんてつらつら考えながら、目を瞑って眠っているように見える男に近寄っていく。

    《ヴェルギリウス》

     時計がカチリ、と音を立てる。
     その音が聞こえたのか、近寄る時の足音が聞こえたのか。彼ならその両方が聞こえても可笑しくは無いだろうな。近寄りながらもダンテはくだらない事を考えるのはやめなかった。これが私のアイデンティティ。言ったら絶対睨まれるよ、これ。
     音が聞こえたであろうヴェルギリウスは閉じていた瞼をゆっくり開いて、その特徴的すぎる赤い瞳を覗かせた。眠気の所為か、重たそうに見える瞼をまたギュウと閉じた後、瞬きを数回繰り返して漸くダンテをその視界へと映した。

     そうして、目と同じように一文字に結ばれていた口をうっすら開いて。低すぎると言っても過言では無いその声で、「ダンテ」と視界に入った時計の名を静かに呼んだ。この声色は本当に怒気を帯びていないのか? 少しだけ慣れたダンテも、不思議に思ってしまう位の声だったけれど、ほんのちょっぴりだけ慣れたので含まれている感情を何とか読み取って、ダンテはPDAに言葉を綴る。

    《拗ねてるの?》
    「……拗ねてない、余りのくだらなさに呆れていただけだ」
    《嘘吐きだねぇ、どうしたら機嫌を直してくれる?》

     ヴェルギリウスの目の前に立ったダンテは、椅子の背もたれに手をついて呆れているらしいその顔色を伺う。暫く見つめ合った二人だったが、根負けしたように溜息を吐くヴェルギリウスが頬杖をやめて椅子に全体重を預けたのを見て、ダンテは《やった!》と喜びながら椅子に座る彼の、その膝に飛び乗った。
     痩躯が飛び乗った位ではびくともしない男は、自分の上ではしゃぐその身体を容易く受け止めて太い腕で抱え込む。お気に入りの玩具を抱きしめる子供のようなヴェルギリウスの動きと反応を眺めたダンテは、《やっぱりね》と笑いながらさっきの自問の答えを出したのだった。

     結論。椅子はやっぱり一つで良いでしょう。座ったヴェルギリウスが、私の椅子になってくれるようなので。
     やっぱり拗ねているであろうヴェルギリウスの腕の中で、ダンテは拗ねる原因となった行いを思い返していた。


    ⬛︎


     ヴェルギリウスがダンテの部屋に居る理由はたった一つ、二人が恋人同士であるから──なんて、そんな可愛らしい経緯からでは無かった。いや、恋人同士なのは紛れも無い事実なのだけど。因みに今この場で《本当に自分達は恋人同士なのか?》とヴェルギリウスに伝えようもんなら、自分は拗ねに拗ねた男の手によって、この部屋から暫くの間出る事は叶わなくなる事だろう。うん、言わない方が賢明だな。
     彼がこの部屋に居座っているのは、ひとえに自分と囚人達が騒ぎまくって馬鹿な真似をしないよう監視の名目で部屋を訪れたから。では何故、態々“ダンテの部屋”に来たのかと言われれば。
     それはもう、部屋の主であるダンテが、良からぬ事を考えていたからに他ならないのだが。


     
     ダンテが自身の部屋にある射影機を見て、仕事以外での活用法を考えた結果、《皆でクソデカ画面映画上映ナイトパーティしない?!?》と泡のようにふわふわ浮かんでしまった思いつき。それを実行しようと、夜中に暇してそうな面々を見つけては誘いをかけて、さぁパーティだ! と囚人達の為に飲み物やら菓子やらを準備し、抱えてこそこそ移動しようとした所を運悪くヴェルギリウスに見つかった、という理由わけがあった。

    「……ダンテ? 何をしてるんですか、こんな夜更けに」
    《いっ?! アやっっべ終わった…》

     キョロキョロ辺りを見渡して、そろり、とその足を踏み出そうとした瞬間。背後からかけられた突然の低音に、ダンテの身体がぴょんと跳ねた。
     急な動きの所為で山程抱えられた物が雪崩のように落ちていく。不味い、と思ったダンテが急いで拾い上げようとしても、慌てる手ではそれも叶わず、背後の男が床へと落ちてしまった荷物の一つを掻っ攫う方が早かった。

    「そんなに沢山何を抱えて…ポップコーン? 食べられないのに?」
    《えっとぉ…その、あの……》

     食事が出来ない時計頭が、食物抱えて一体何をするのか。
     理由をこの耳で聞くまでは絶対に帰さんぞ、と眼を光らせる案内人を騙せる程の嘘を吐く頭も無ければ、度胸も無い。しっかりまるっと、やりたい事や呼んだ者達など自分の考えを全て吐いたダンテは、目の前の男の額にぴきりと青筋が浮かぶのを見た。
     そして更に不味った事に、言わなければ良かったものの《これが初回じゃなくて…三回目位?》と伝えたのが良くなかったのだろう。ヴェルギリウスの、最早山と言っても過言では無い眉間に更に皺が寄る。焦りのあまり、お口、では無くて指がトゥルンと滑ってしまったのだ。先にダンテの部屋に居る囚人達の未来は決まったも同然。すまない皆、私と一緒に死んで欲しい。

     ダンテは立派な己の時計の中で、ひと足先にタイタニックのテーマを流し始めた。別に今日見る映画では無いけれど、素敵な音楽だし臨場感があって良いんじゃ無いかな。
     ヴェルギリウスの太い腕に、がっしりと腰を抱えられているダンテは碌に抵抗もせず、大人しくスナック菓子の大袋を抱えながら己の部屋へと連行されるのだった。



    《えーと。このドキドキワクワクナイトパーティに、参加者が一人増える事となりました…》

    「何か嫌な予感して来たな。見ろよ、あの旦那の様子」
    「普通に予想ついたわ。なぁ逃げていい?」
    「出口は管理人様の立っている彼処だけだが」
    「ア駄目? じゃあ終わりです、お疲れサンしたー」

     心の底から言い難そうに、ダンテはカチカチ音を鳴らしながら、もう既に集まっている囚人達に参加者が一名増える事を告げた。
     ダンテが声をかけたのはグレゴールにイサン、ヒースクリフとムルソー、そしてホンルの五人。流石に深夜に女性陣とちびっ子二人組を呼ぶのはな、と配慮した結果の人選だった。まぁ男達だけで騒ぐつもりだったと言われればその通り、パーティなんてのは往々にしてそんなもんだろう。

    《参加者はなんと! ヴェルギリウスさんでーーす……。いやほんと、スンマセン……》
    「俺達の死じゃん」
    「此処がスプラッタ会場て事ですね? 体験型? うわ……」

     ダンテの背後からのっそりと出てくる男のいかにも機嫌が悪そうな表情に、囚人達の顔にどんどん諦めが浮かんでいった。この場から逃げる為の出口である部屋の扉は、危険人物のヴェルギリウスが立っているので封鎖されている。
     諦めついでに現実から逃避しようと、ホンルはちら、と手元にある映画フィルムのタイトルを頭の中だけで読み上げた。
     今日上映予定だったソレは、結構なスプラッタで一時期有名になった物で、最近の自分達の惨状とどちらがスプラッタか比べてダハダハ笑おう、と満場一致で決まった映画だった。
     そして、自分達は今からこの映画よりも酷い状態になるのだろうな。そんなホンルの視線に合わせて、フィルムを眺めていた囚人達の想いが一つになる。今宵の獲物全員が眼を向けている物に気付いたヴェルギリウスが、そのフィルムを手元から抜き取ってボソリ、とそれはまぁ低い声で呟いた。

    「全員、この映画とやらよりも酷い状態になりたくないのなら」

     ──今すぐ、出ていけ。

    「イエス、サー!!!!」

     この時の俺は風よりも早かったと思っている、と後のグレゴールは語る。
     ヴェルギリウスの最後の言葉が聞こえた瞬間、各々が持ち寄った簡易椅子なんかを担げるだけ担いでから、グレゴールは弾丸のように飛び出した。彼の動きのおかげで、いち早く正気に戻ったムルソーも了解した、と言うように頷いてから、イサンとホンルを肩に担いで颯爽と扉から出て行く。成人男性二人を担いだ時のムルソーの人格はサイだった。絶対そうだった。「いや、俺は?!??」とムルソーが出ていった扉にギャン! と吠えてから、遅れてヒースクリフも走り出す。
     そうしてダンテがポカン、とカチカチ呆然と立ち尽くしている間に、囚人達が部屋から消え失せてしまって。フン、とヴェルギリウスが鼻を鳴らした音を聞いた事で、ダンテは漸く我に返った。

    《皆行っちゃった……》
    「こんな映画を見て何が面白いんだか」
    《見慣れてるからこそ、作り物と比べたら面白いんじゃないか、ってなったんだよねぇ。…何で皆帰したの?》
    「……何故だと思います?」

     そう言って、手に持っていたフィルムを放り投げていたヴェルギリウスは、いつの間にか近寄っていた椅子に大きな身体をどかり、と沈めて息を吐き出す。椅子に凭れる男を見て、ダンテはこて、と不思議そうに時計を傾けてから、男が拗ねている理由を考えてみた。
     
     そう、ヴェルギリウスは拗ねている。多分、きっと恐らく。それでもダンテには彼が拗ねている原因そのものは解らなかったので、椅子に座る男に一度問いかけてから、その空いている膝の上に飛び乗ったのだった。


    ⬛︎


     飛び乗ったヴェルギリウスの膝で、ゴロゴロと猫のように懐くのは良いものの、結局機嫌が悪い理由は何だったのだろうか。
     自分を抱え込んでいる腕の傷を指で辿りながら、ダンテは些か表情が穏やかになった己の背もたれにその原因を尋ねた。

    《結局、何で拗ねて? 怒ってたの?》
    「別に、怒ってはいませんが」
    《中々強情な奴だな…。自分も一緒に映画見たかった、とか? んな訳無いか》
    「吐き気がする想像はやめろ」
    《だって解らないからさぁ……》

     もちもち、すりすり。
     ヴェルギリウスにスカスカの腹周りをちょっとだけもちもちされながら、ダンテはもちもちしている男の手の甲を指で擦って、偶に爪を立てたりしてみる。促すように、じっくりゆっくり摩っていればごちり、と後頭部に衝撃が走ったので、《なに?》と話しているのが解るように、カチカチ音を鳴らした。
     首のすぐ後ろで薄い唇が開く気配がこそばゆくて身動げば、動くな、と言うように柔く喰まれた。それもこしょばいからやめて欲しいのだけれども。「…貴方の、」触れたままの唇が、低い声を出す所為で震え始める。かく、と話しやすいように少し項垂れる事にした。
     これならきっとヴェルギリウスも話しやすいだろう。そして何より、項に軽く触れている事でダイレクトに伝わる甘い振動は、ちょっと、心臓に良くないと思ったので。ちょっとしたお人形のような体勢になりながら、ダンテはヴェルギリウスの言葉を待った。 
     
    「貴方の部屋に、奴らを入れたくなかった」
    《うん?》
    「精神が部屋に影響を与えるのは聞いているでしょう。貴方の心が反映されたこの場所に、よりにもよってあんな男どもを招き入れるなんて……」
    《あー…。成程なぁ……》

     それに関してはごめんなさい、と言うしか無いのだが。されどもこの男はきっと、じゃあ自分が囚人達の部屋に行ってきますと言ったって、また不満そうにするのだろう。
     その考えに至ったダンテはうぅん、ジリリン、音と共に唸りながら、何とか折衷案を捻り出そうと存在しているかは解らない、恐らくこの時計にきっとしまわれている筈の脳みそを、できる限りでフル回転させる。その内に、ピコン! と電球が光るようなイメージと一緒に、中々良さそうな案がダンテの元に降りてきた。

    《あ、そうだ》
    「……何だ? 今、何か言いましたか?」
    《ん…くび、いい加減、私の首から離れてよぉ……こしょばいったら》
    「ああ、すみません。楽しくてつい」

    思いついた考えを綴る為に、ダンテが傷だらけの手の甲へ指を滑らせようと動かせば、ダンテの動作を察したヴェルギリウスがボソボソと目の前にある細い首に語りかける。吐息混じりのソレにダンテは身を捩らせながら、首から男を離すべくモゾモゾと向かい合うように体勢を変えた。楽しいのは良いけれど、ちょっと私の話を聞きなさい。

    《あのさ、えっと》
    「はい」
    《私の部屋に、お引越しする?》
    「……何だって?」

     普段は気だるげな様を隠しもしない瞳が、信じられないとばかりに大きく広がっていく。まん丸になった赤い瞳がキラキラと輝いて、それが大層綺麗に見えたダンテはヴェルギリウスの頬に手を添えて、その目の下を指先でゆるりとなぞりあげた。

    《私の部屋…あ、いや、貴方の部屋に私が行くのでも良いけど。ほら、部屋に精神が反映するって言うなら、私の心に貴方のスペースが出来るのも素敵なんじゃないかなって、思って……》
    「成程?」
    《…嫌だった?》
    「嫌ではないが。……今は、無理です」
    《そっかぁ…》

     別に浮かれていた訳ではなかった。でも、こんな風に断られるとは思っていなかったのも事実だった。彼が私へ向ける好感度が低い、と言うのではなさそうだ。だってとっても残念そうな、しょぼくれた顔をしている。
     では、どうしてこの申し出を断るのか。ヴェルギリウスの鎖骨の上に、自身の額とも言える箇所、時計の上部をゴツリと合わせて返事を待つ。甘えるような、強請るようなダンテのその仕草に、男の喉からグゥ、と明らかに堪えていますと言った声が漏れ出す。

    「…俺にも、心の準備が欲しいんですが?」
    《え? 心の準備?》
    「決して見られたくはない物。貴方だからこそ、見てほしくはない物。貴方の部屋に反映されて困る物なんて、こっちには山程あるんだ」
    《……私には無いもんねー、だ》
    「記憶のない貴方には、だろうが。……もう少し、もう少しだけ待っていて下さい、ダンテ。貴方の部屋で過ごすのが嫌な訳じゃないんだ」
    《…ずるい人だよ、ほんと》

     そう言えば、私が断れないと思ってるんだろう。全くもってその通り。ヤな男なんだから。
     しょうがないから、待ってあげるよ。
     そんな言葉と一緒に、それでも思う所をつらつらとヴェルギリウスの首筋に書き連ねれば、擽ったそうに笑われる。私も拗ねる時は拗ねるんだぞ、とゴチゴチ頭を打ちつけていれば、がっちりと大きな掌で抑えられた後に、宥めるように盤面にキスを落とされる。嗚呼、本当に。ずるすぎる男だよ、貴方は。

    「俺の準備が出来るまでは、この椅子一つで二人で過ごしませんか」
    《私の部屋に他人を入れたら貴方が拗ねるから、提案したんですけどー?》
    「そ、れは……。俺も出来るだけは堪えるので、許しては貰えませんか」
    《……んふふ、ヴェルギリウスがちゃあんとこの椅子で私と一緒に居てくれるならね》

     最後に早々と書き終えて、ダンテは目の前の太い首に腕を回した。キュルル、とご機嫌に針が回る様をヴェルギリウスはジッと見つめてから、今度は動きを止めたその針にキスをする。途端にまた針が動き出すものだから、それが少し面白くて。ずっと機嫌が良さそうなダンテの様子にヴェルギリウスも口角を上げた。

     
     ダンテの部屋にある一つの椅子。
     柔らかな明かりに照らされているその椅子には、余りに荷が重すぎるような大きな影と、それよりも小柄で細い影の二つが乗るようになる。椅子に限界が来るのが先か、この部屋に唯一人の為の空間が増えるのが先か。
     今はまだ、誰も知りえない事である。

     シェアでハッピー!
    (《引っ越すなら何がいる? 椅子とー、ベッドとー》)
    (気が早い。…ベッドは大きくするなら一つで良くないか?)
    (《だ、だめです》)
    (はぁ? なんで)
    (《……ずっと引っ付きたくなるからだめ》)
      

     
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    Replies from the creator

    白い桃

    DONEカリオストロとか言う男なに?????????
    どすけべがすぎるだろあんなん好きになっちまうよ……
    尚私は巌窟王さんが一人来るまでに何人かカリオストロが重なれば良いかなあと思ってガチャに挑んだんですが……
    結果は250連でカリオストロ7人、巌窟王が1人でフィニッシュとなりました
    おかしいって…二枚抜き二回とかくるのおかしいって……だいすきなのか私のこと…ありがとう……
    伽藍の堂の柔らかな縁注意!

     ぐだお×カリオストロの作品となっております
     
     伯爵や他キャラの解釈の違いなどがあるかもしれません

     誤字脱字は友達ですお許しください

     ぐだおの名前は藤丸立香としていますが、個人的な感覚によって名前を“藤丸”表記にしています
     (立香表記も好きなんですが、作者的にどうも藤丸のがぐだおっぽい気がしてそのようになっております)

    以下キャラ紹介

     藤丸立香:カリオストロの事が色んな意味で気になっている
     カリオストロ:絆マフォウマ、聖杯も沢山入ってるどこに出しても恥ずかしくない伯爵。つよい。最初以外は最終霊基の気持ち
     蘆屋道満:藤丸からはでっかいネコチャンだと思われている。ネコチャンなので第二霊基でいてほしい、可愛い
    21966

    白い桃

    DONEドクターがとっても好きなイグセキュターと、そんな彼に絆されたけど自分もちゃんと想いを返すドクターのお話。

     
     先導者の時もカッケーとは思っていましたが、そこまで推し!って程じゃなかったんです。
     イベントと聖約イグゼキュターに全てやられました。めっちゃ好きです。天井しました。ありがとうございました。
    その唾液すら甘いことその唾液すら甘いこと


     ラテラーノに暮らすサンクタは、その瞳まで甘くなるのだろうか。
     否、もう一つ追加する箇所があった。瞳だけではなく、声まで甘くなるのだろうか、とロドスのドクターはラテラーノにおわすであろう教皇殿に抱いてしまった疑問をぶつけたくて仕方がなかった。何故かと言われれば、自身の背後に居るサンクタ──イグゼキュターの視線もその声色も、入職当初とは比べ物にならない位に、それこそ砂糖が煮詰められているのか? と言えそうな程に熱が込められているからなのだけれど。
     
     教皇に問い合わせれば執行官とかのクーリングオフとかって受け付けてるのかしら。若しくはバグ修正。他の子達に聞かれたら大不敬とかでぶん殴られそうだな。なんて余計な事を考えながら、手元の端末を弄っていれば後ろから「ドクター」と名前を呼ばれたので振り返る。
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