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    fujisankabe

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    ご飯食べないアムが大好きなわたし得なメモ走り書き

    #シャア厶
    shirk

    2食事を摂らないと。シャアが何度もそう言うのでアムロはやっと少しスープに口をつけた。
    体調が悪いわけでも何でもない。ただ集中すると寝食を忘れて没頭してしまう、そんな質なのだった。
    今夜は出掛けよう。シャアは小さめのクロワッサン一つと小ぶりの器によそったスープという軽めの朝食を済ませたアムロを確認してからそう言った。
    じんわりと今彼の身体の中に入った食べ物が彼の胃を温めていると思うと、吹いたら消えてしまいそうな彼のアンバランスな生命力にまた火が灯ったと少し安心をした。
    そのシャアの機微を察したアムロは「そんなやわじゃないよ」と言った。
    それもそうだ。昔はどこかの誰か達に白い悪魔と恐れられたパイロットがそう簡単に死ぬわけはないのだが、それでも彼の持つ自己犠牲の精神と彼を見続けてきたものとして脳裏にこびり付いた綱渡りのような日々のおかげでどうしても不安になる。シャアにとってのアムロ・レイは何物にも代え難い、そんな存在となってしまった今、失うわけにはいかないのだった。

    「シャア、本当に大丈夫だから。」
    念押しのようにゆっくりと優しい口調でまるで子どもを諭すようにアムロは言った。
    本当にまるで子どものようだと、よくそう思う。シャア・アズナブルはアンバランスな人間だ。
    パッと見た印象と中身がまるで違う、繊細で優しい、怖がりで執着心が強い。そういえば、殺し合ったこともあったか、とアムロは右肩の傷のことを思った。それからシャアの額に残った傷を親指で撫で、他の指で柔らかな金髪を梳かした。
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