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    bomBay_tea

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    原作軸。何でも許せる方向け。
    現実と夢、時間軸を行ったり来たりします。
    エルヴィン没後まで含むので注意。(白夜の直線的な描写はありません)

    #エルリ
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    #原作軸
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    bomBay_tea

    PROGRESS10月発行予定の執事エルヴィン×メイドリヴァイの新刊から、クリーニング屋のミケさん視点のお話を途中まで公開。早めのサンプルみたいなものだと思ってください。

    pixiv投稿済みのこちらのお話の世界です。※リンク先R18注意
    『ダリス・ザックレーのコレクション』
    https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13940951
    ザカリアスクリーニングの煙草 プラタナスの並木道を、一台のワゴン車が走っていく。白い車体の横腹にはセレスティアンブルーのライン。シャボンの泡のモチーフと、ゴシック体の白抜きで記された『ザカリアスクリーニング』の文字。後部座席にはハンガーに吊るされ、ビニールをかけた衣類がぎっしりと積まれている。
     運転席に座っているのは、店主のミケ・ザカリアスだ。彼のクリーニング店は定期契約の顧客が対象で、今日も決まったルートを走り、仕上がった衣類を届けては新たな洗濯物を回収する。契約先は個人宅から事業主まで様々だった。

     ザックレー氏の邸宅へは毎週火曜日、だいたい昼の一時過ぎに到着する。預かる衣服はどれも高級品で、全てがザックレー氏の所有物であった。仕立ての良いスリーピースのスーツとネクタイ。時には燕尾服。冬にはコートも。新聞の写真を注意深く眺めていると時折、見覚えのある衣装が写っていることもあった。
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    INFO原作軸の冬のエルリエルヴィンはシガンシナでの冬のある日を思い出していた。あの年はなかなか冬らしくならなかったところに、急な冷え込みが訪れたのだった。エルヴィンは寒がりな方ではないが、突然の寒さにいくらかおののいた。
    凍てつくような空気に、思わず身を縮こまらせる。吐く息が白い。桶の水に氷が張っている。空はすでに明るいが、まだ日は差し始めていない。早朝の道を、ウォール・マリアの農地に向かう人々と、シガンシナ区の市中に向かう人々が行き交っている。
    エルヴィンは道の向こうにちいさな背中を見つけた。自由の翼のついた外套に、ちいさな頭。彼が何をしているのか、すぐには分からなかった。その場で足踏みをしては一歩動き、また足踏みをしている。足踏みといっても行進の訓練のような規則的なものではなく、地面を見下ろしながら無心に、かつ不規則に土を踏んでいる。しばらく見ていれば分かった。霜柱を踏んでいるのだ。音や感触が小気味よいのだろうか、背中が楽しそうだ。子どもみたいだ、と思ってしまう。鉄面皮と言われるほど表情の変わらぬエルヴィンの頬が綻ぶ。地下街は年間を通してさほど気温が変わらないと聞く。つまり、彼にとって、初めての冬だ。これ 2574