酒は飲んでも呑まれるな。飲ませなきゃ良かったと思った時にはもう遅かった。
「貴方はいっつもそうなんですよ...!下手に自信と力があるから先走っては皆に迷惑をかけて...!」
サジタリウスが酒に弱いのはオライオンが皇帝に即位する前の共に帝国に仕える一兵士だった時から知っている。
早いうちからやんちゃしていた自分と違い成人後に飲み始めたようだがとにかく酒に弱い、小さなコップ1杯で酔えるのはある意味才能だと思う。
「はいはい、お説教はもう耳が痛いほど聞かされてるからとりあえず水飲め、な?」
「もっと真剣に聞いたらどうなんですか!」
なんだろうこのやり取りに既視感覚えるな、なんて事をオライオンが明後日の方向を見ながら思っていると影が降りてくる。
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