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    リラ猫

    @Liyracat_Om
    おべいみーの二次創作で、文字書きをしてます。
    サタン・レヴィ・ベルフェ推し。
    基本的にMCはネームレス・性別不詳となるよう書いています。
    そのためCPのタグで少なくとも片方が性別不詳の作品は「UL」と表記しています。

    Pixiv
    https://www.pixiv.net/users/71932942

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    リラ猫

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    サタン×MC前提のモブ目線。
    私が不穏が好きであると分かった途端に、不穏絵をぶん投げて来たのでお返ししたSSです。

    #ObeyMe
    ##全年齢
    ##恋愛-UL

    「ああ、そうか。おまえは、俺を利用したかったんだな」
     私の目の前にいるサタンは、いつもの貼り付けた笑みで私を見ていた。
     嘆きの館に住んでいるという人間の留学生が気に食わない私は、執行部の中でも一番人間に興味がなさそうなこのサタンに、ゆっくりと近づいたのだ。
     あの人間がさっさと消えてくれるのならば、誰がやってくれてもいい。ただし、私以外の手を使って。だって、さすがにあのディアボロ殿下に逆らう命知らずは、馬鹿しかいないでしょう? だから、そんな馬鹿を私は探していたの。
     けれど思いの外、あの人間はしぶとく生きてる。執行部のメンバーと次々契約しているという噂まである。さっさと消さないと、どんどん消すことは難しくなる。
     早く、早く…… 目の前から消したい。
     そう思ったとき、執行部を味方につければ、上手くいくのではないかと思った。
     それなのに。
    「俺があいつに興味がないと。どうなろうと構わないと思っていた、ということであっているかな」
     私の思考を読まれて、うっと言葉に詰まる。マズイと思った私は、慌てて首を横に振った。
    「は、早とちりはよくないわ、サタン。あなた、いつもと違って随分と冷静さを欠いているのね?」
     制止の言葉を述べたが、サタンの冷たい微笑みは崩れることがなかった。私は思わず冷や汗を浮かべる。
    「冷静さ、か。この俺が司っているものが何かを、おまえは知らないのか?」
     そう言って、サタンは口元を大きく持ち上げ、目を見開きながら嗤った。
    「『憤怒』だ。憤怒を司る悪魔が、冷静だと思っているのか? 滑稽だなあ!」
     サタンらしからぬ、高笑いを浮かべる男が目の前にいる。こんな姿は、私の知っているサタンではない。サタンはもっと、知的で、優しくて……
     困惑した表情を浮かべていると、突然私の首にサタンの手が勢いよく伸びてきた。そのまま強く捕まれ、呼吸ができなくなる。
    「っ……!!」
     サタンのその表情は、感情に身を委ねた悪魔…… いや、むしろ鬼の形相のように思えた。普段の彼からは想像できないほど、恐ろしく…… 何より、愉快そうな表情だった。
    「おまえみたいなクズが、あいつをどうこうしようと考えること自体がおこがましいんだよ。俺の『マスター』を消したいだって? それならばまず、俺をどうにかしなきゃならないんだが、わかってるのか? あ?」
     サタンの口から「マスター」という言葉が出てきた。そのことに思わず私は目を見開く。
     そうか。すでにあの人間は、サタンさえも従えていたというのか。
     あの人間はいったい…… 何者なの……?
    「さて、あいつの邪魔者は消さなきゃいけないな。それじゃ」
     そういってサタンは、私の首を力強く締め上げた。
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