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    リラ猫

    @Liyracat_Om
    おべいみーの二次創作で、文字書きをしてます。
    サタン・レヴィ・ベルフェ推し。
    基本的にMCはネームレス・性別不詳となるよう書いています。
    そのためCPのタグで少なくとも片方が性別不詳の作品は「UL」と表記しています。

    Pixiv
    https://www.pixiv.net/users/71932942

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    リラ猫

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    サタン×MC。
    サタンの詰め合わせ絵をいただいたので、それらにSSをつけてお返ししました。

    #ObeyMe
    ##全年齢
    ##恋愛-UL

    放課後の特別な時間 授業終了のチャイムがなった。自分は無意識にふぅと溜息をつく。
    「今日もお疲れ様」
     そう言って、自分の隣に座っていたサタンが声をかけてきた。ありがとう、と笑みを浮かべながらそちらを向くと、サタンの左の手のひらが視界に入る。そのまま手は自分の頭の上まで移動し、くしゃくしゃと撫でた。
     突然のサタンの行動に、自分はじっと見つめたまま固まってしまう。
    「……ん? どうした。顔が赤いぞ」
     いたずらっぽく笑いながら自分の顔を覗き込むサタンに、自分の頬が更に熱くなるのを感じた。なんでもないと首を横に振ると、サタンは顔を離して「そっか」と呟く。
     ふうと安堵したのも束の間。おでこに温かく柔らかなものが触れた。
    「え!?」
     その柔らかなものの正体は、サタンの唇。すぐに離れたそれは、サタンの楽しそうな笑顔とともに自分の目の前にあった。
    「ふふ。もっと赤くなったな」
     サタンにそう言われ、思わずうつむいてしまう。そんな仕草を見たサタンは自分の頭の上で声をあげて笑った。
    「あははは。……ほら、早く家に帰ろう。今晩は俺が料理当番だからね。すぐに作り始めないと、ベールが暴れだして大変だからな」
     そういって自分に向かってサタンは手を差し出す。自分はやや躊躇いながらも、その手をそっと取った。

     * * *

     RADから帰ってきてすぐにキッチンへ向かったサタン。上着だけを椅子にかけると、ワイシャツ姿のまま手際よく包丁で玉ねぎを切り始めた。
    「今晩はミートソーススパゲティにしようと思うが、どうだろう?」
     切る手を止めずにサタンはそう問いかけてくる。
    「いいね。サタンの作るミートソース、美味しいからすごく好き」
     そう言いながら、自分は冷蔵庫から挽き肉を取り出し、それをサタンへと手渡した。「ありがとう」と嬉しそうに微笑みながらサタンはそれを受け取る。
    「さて…… フライパンに油をひいて、にんにくを炒めて…… 香りが移ったところで、挽き肉を入れて……」
     呪文のようにサタンがレシピを口にする。次に必要なものはトマト缶と判断し自分は蓋を開けて手渡した。
    「ありが……おっと」
     サタンの手が滑り、トマト缶が大きく傾く。幸い、サタンがとっさに両手で掴んだため落とすことは免れたが、サタンのワイシャツにトマトが跳ねてしまった。
    「やっちまった……」
     サタンがそう呟くと、慌ててコンロの火を止めて流し台へと向かった。
     サタンはトマトがついてしまった場所付近のワイシャツのボタンを外し、お腹をはだけさせる。その様子を自分は思わずじっと眺めてしまった。
     そんな自分を気にすることなく、サタンはワイシャツのトマトのシミを水で洗い流す。ついてすぐに洗ったため、すぐに落ちたようだ。洗い終わると、タオルで挟み込むようにしてワイシャツの水分を吸い取る。ある程度水分を吸い取ったところで、ようやくこちらの様子に気がついた。
    「ん。どうした? トマトが跳ねたことについては、俺の不注意だから気にしなくていい。……それともなんだ? ほかに気になることでもあったのか?」
     お腹をはだけさせたままの格好で、自分に近づいてくるサタン。サタンの顔と、ワイシャツから覗く腹筋を交互に見つめてしまい、自分の顔が赤くなるのを感じた。
    「あの、ちょっと…… できれば早くお腹をしまってほしいんだけど……」
     そう小さな声で言うと、サタンはようやく気づいたような表情を浮かべた。
    「ああ、そうか。確かにこの格好は、キッチンにはふさわしくないかもしれないな」
     サタンはそう微笑みながら、自分の手を取った。サタンのその意味不明な行動に自分は首をかしげる。
    「それなら…… 着替えを手伝ってもらえるかな? 残りのボタンを外してくれるだけで構わない」
     自分の手を自身の第一ボタンに導きながら、そういたずらっぽく笑った。
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