私の命が、硬質で滑らかな石のようであれば良かった。空気のようでは触れる事もままならない。
壊れていると言うのは、そういう事だ。ありきたりなのに、被害者意識も甚だしい。私の中にあるのは被虐と理性だけだ。それらが息を吐く毎に加虐と狂気に変換される。
生きている価値は無い。誰よりも、何よりも。
生まれた時から、ずっと。愛されたこと、求められたこと、受け入れられたこと、果たして、あったのだろうか。
それでも、我が子はあたたかくて愛らしい。我が愛豹も毛並みが柔らかで愛おしい。重さがあって、形があって。
生まれた時から、ずっと。成長しても、ずっと。
それなのに、私は、わたしは。
わたしは、ほんとうに、むかしはこどもだったのだろうか。
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