その冬の寒い日たまたま休憩室の職場の同僚たちの談話が耳に入ってきた。
「次の休み彼女と温泉旅行に行くんだ」
「おーやったじゃん。しかし良く予約取れたな今の時期どこも満室だろ」
缶コーヒを片手に盛り上がっている様子だ、もう少し声のトーンを落としてもらいものだが楽しそうだし私が何か言う権利もない。
「いやさ、俺頑張ったんだぜ一年前から予約したんだ彼女の誕生日に合わせて」
ふふんと胸を叩いて誇らしげに話す彼を心の中で努力が実って良かったなと言ってみた。
「あっ藍さん、声でかかったですか、すんません」
「いや気にするな。私は外回りに出るがそのまま直帰するから後の事は頼む」
「分りました。おつかれさまです」
「お疲れ様です」
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