お互いの誕生日や記念日には、示し合わせて休みを取ることにしているエーリッヒとシュミット。
今日はシュミットの誕生日なので、二人とも休みだ。
前夜、カウントダウンをして、日付が変わった瞬間にキスをして、それからシュミットが生まれたこと、二人出会えたことに感謝をしながら抱き合って眠った。
そして今日は、どちらかが起きればもう片方の寝顔を眺め、戯れにキスなどしてまた寝て、を繰り返して、午前中いっぱいだらだら過ごして。
「…さすがに起きるか?」
昼になりシュミットが苦笑して言った。
「そうですね」
そうは言っても名残惜しい。
エーリッヒはシュミットが腕の中から抜け出したのを、残念に思った。
「腹が減ったな」
「なにか作りましょうか。それとも、食べに行きますか?」
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