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    karehari

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    karehari

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    ニコセイ
    ●CP要素ほぼなし 書いた人間だけがCPと思ってます
    ●Sitdの後日談なので最終章バレ注意
    ●しんみりとほのぼの
    ●花言葉は良い部分のみ信じるのが好きです

    瑠璃風 大切な人が亡くなったとき、本当の悲しみは後から重くやってくる。

     事後処理、街の復興、上層部による質疑応答。すべきことは山積みだ。ロビンがいなくなってしまった以上、彼以外で最も渦中にいた存在はセイジとなる。知っていること、思い出してしまったことは全て洗いざらい吐かされたとニコは聞いた。
     主犯として扱われるリヒトは言動こそ落ち着いて大人顔負けではあるものの、あまりに子供だ。齢十ほどの幼児を尋問したなんてことが世間に知れたら。外的要因のせいであったとはいえ、ヒーローを罵り糾弾してしまった市民らの心は今ただでさえ繊細だ。あって当たり前だった、街のシンボルたる橋は強大な力でいびつに切り取られ、家族を喪った者も確かに存在する。エリオスに対しての不信感や、日常を平穏に過ごせないような不安感を抱かせるような自体は避けねばならない。
     ならば真実を知りたい上層部の矛先はどうしてもセイジへ向いてしまう。組織の人間としては致し方のない事だと思うが、ニコは親しき友人の立場でセイジを心配したかった。彼だって長い間被害者だったのだ。甦った記憶に傷つき、無知が他者を害し罪になるのだと知ってしまった。
     けれども本人は、大丈夫なのだと我慢する。少しばかり気疲れはあるものの、有耶無耶には出来ない大切なことだからと、自分の責任をまっとうしたがった。そんな生真面目で頑張り屋な友人をニコはいつも気遣い、時にはロビーで、大半は自宅で待ち、食事や他愛ない時間を共にした。

     ひとつきもすれば、ある程度多忙な日々が落ち着いてきた。セイジの諸々の検査も週一くらいでよくなった頃だ。シリウスに長年術をかけられていたことや、そもそもしばらく寝たきりであったことで身体に害は生じていないかを調べるためのもの。間隔が空くということはつまり問題がないということで、ニコはとても安心した。
     翳りが見え始めたのはそんな頃である。セイジの食が細くなったのだ。大食漢のニコと比べてではない、ごく一般的な成人男性の量に満たない。もっと正確に言うならば、これまでのセイジが食べていた量に。疲れが出ちゃったのかな、と困ったような笑みを浮かべながらも無理に詰め込もうとするセイジを止めて、ニコは残りをひょいと摘まんで自らの口に入れた。
     そんな夜が二日続いた、次の朝。食べられなくて残してしまったことに罪悪感を抱いたのか、セイジから次からしばらく自分の分を少なめに作ってほしいと頼まれた。残ったものはおれが食べるからとニコが伝えてもセイジは首を横に振り、後始末みたいなことはさせたくないよと困ったように笑った。
     誰にでもこんな提案をするわけではない。つねに空腹なのであまり選り好みせず、腹に入ればなんでも構わない、というスタンスのニコだって、例えば好きでもない人間の食べかけを施されたって手はつけない。セイジだから分けたいし、セイジのだから残り物だって食べてもいい。けれどこうなった彼は意外と頑ななので、とりあえず食欲が戻るまではと思い、ニコも承諾した。

     結論から言えば、セイジの食は細くなる一方だった。デリケートなたちではないニコだが、それでもセイジに関することにはなかなか敏感である。折を見てはそっと寄り添った。漫画や小説の世界ではないから、友人をすぐさま元気にする魔法みたいな一言など発せはしない。もともと多弁ですらないのだ。けれどセイジはニコの優しさをひとつも溢さず掬っては、嬉しそうにはにかんで。どこか泣き出しそうなのに泣かない、前を向きたがるセイジの傍で、彼に訪れる明日がほんの少しでも暖かで穏やかな日であるようにと、ニコはただただ願った。



     なにもない空間から突然現れたヒーローに、廊下を歩いていた事務員はうわあとすっ転んだ。それにかまけている一分一秒すら惜しくて、ニコは腰を打って呻く男を無視して走りだす。珍しく瞬間移動先の座標を誤ったからだ。気が急いて仕方がなかった。
     息も整えぬまま入る部屋の生活感のない小綺麗さよ。ニコはここが苦手だった。たった一ヶ月前、大切な友人の長い眠りが覚めることを祈り続けた場所だから。
    「談話室の近くで倒れてたんだって。俺も医療スタッフから連絡もらってびっくりしちゃって……」
     説明するノヴァに目もくれず、ニコはベッドで眠るセイジを見つめる。あの日々を思い出して心が冷えた。点滴の粒がぴとぴとと下へ落ちていくのをぼうっと眺める現実逃避のあと、我に返ってノヴァを見れば、彼は一度頷いて話し始める。
    「もしかしてここ最近、あんまり食べられてなかった?」
    「……前と同じように作ったら残すようになって、少なめでいいって言われた」
    「そっかあ……実は他のサウスの子がね、セイジくんが近頃お昼ごはんを抜いてるかもって言ってたんだ。食べてる姿見かけないって」
     ニコは愕然とした。そんな話は知らない。
     部署が違うからどうしても昼食を一緒に取ることは難しい。セイジの食の細さは気になっていたのに、何故昼はしっかり食べていると思い込んでいたのだろう。己の考えの浅さをニコは責めた。
    「ニコくんのせいじゃないよ」
    「他人に慰められても意味ない…………ごめん、八つ当たりもいいとこ。遅い時間なのにセイジのこと見ててくれてありがとう」
    「優しい子だねぇ。いいよいいよ、こっちこそ退勤してたのに呼び出してごめんね~」
    「それこそ気にしなくていい。ごはん、セイジと食べたかったから」
     最近は毎日であるが、今日も夕食の約束をしていた。多忙が一段落してぼちぼち時間に余裕が出来てきたから、退勤後でも手の込んだ料理が作れるようになった。元気のないセイジのためにデザートにアップルパイを焼くつもり予定のニコは、どうせならあつあつを食べてほしいと、友人からの終業の連絡を待っていたのだ。
     そこへ突然捩じ込まれた第三者からの電話。ぶっきらぼうに出てみれば向こう側のおろおろとした声。聞き慣れた、待ち人の名前。次の瞬間、ニコはキッチンから姿を消した。
     見聞きする限り、セイジの命に別状はないらしい。これまで摂ることが出来なかったぶんの栄養は点滴で埋め合わせが可能だろう。
     けれどセイジは食を大切に扱う人だった。研修期間の初め、仲良くなりたくてとよくニコを食事に誘った。無心に食べる自分を正面でにこにこと眺めては満足そうに笑うセイジに、なんだかニコまで満ちた気分になったのを覚えている。セイジにとって食べることはそれ自体の楽しみは勿論、コミュニケーションの手段でもあって、チームが離れ離れになっても彼はよく声をかけてくれ、そうして皆集まって夕飯を囲んだりもした。
     ただ腹を満たすことが出来たらいいと思っていたニコの考え方を変えてしまったのがセイジだ。彼のいない食卓は味気ない。作ったものを喜んで食べてくれたら嬉しい。今夜もそう願ってアップルパイの仕込みを終えた。
     いつ焼こう。明日はどうだろうか。明後日は。
    「……もっと、心に触れるべきだった」
     握った拳、爪が食い込む痛みなどなんのことはない。そんなものより深いのはセイジの心の傷だ。いつかゆっくり癒せばいいと、ただセイジの傍にいた。彼の中で膿んでしまった大きな感情をもっと晒させてやれていたなら、こんなふうに限界を越えて一人倒れることもなかっただろう。
     ニコの心に渦巻く静かな激情は表に現れず、ただ金の瞳がまっすぐセイジを見下ろしている。座ろう?とノヴァが椅子を引っ張ってくれば、ニコは素直に腰を落ち着かせた。
    「……忙しくしてるあいだは平気なんだよね。ほっと一息ついたときに、がたっと来る。こればっかりは……予防が難しいから」
     まるで古傷をなぞり遠い日を想うようにノヴァは穏やかに語り、タブレットの画面をニコに見せた。運び込まれたセイジを医療スタッフが軽く検査した結果だという。これまでの数値との比較も載っている。赤い箇所が目に見えて増えていた。セイジの体調が悪くなっているのは明らかだ。くしゃりと、ようやく分かりやすくニコの表情が乱れた。
    「セイジ。言ってくれたらよかった……つらいのも、悲しいのだって分かち合えたのに」
    「……身も蓋もない話だけれど。純粋に、セイジくんの方がずっと長い間ロビンくんと一緒にいたから……周りが思っていた以上に、しんどかったんだろうね」
     ロビンの前とニコたちの前とで、セイジの表情は少し異なった。逆も然りだ。些細な違いだから話題に出すほど気にしてもいなかったが、まだ戻りきらないながらもセイジが教えてくれた、本当の過去というものを聞けば理解できた。
     互いが互いにとって唯一の存在だったのだ。彼らは。忘れていたってそれが根底にあるのならば、あれほどまでにセイジがロビンに懐き、甘えんぼうや拗ねっ子の一面を垣間見せたのも納得がいく。彼らには時折、二人だけの世界があった。
     けれどセイジは優しいから、真面目だから、ニコたち十二期の仲間やエリオスの同僚たちがロビンの死を悲しんでいるのを感じ取り、自分のつらさに蓋をした。本当に一番泣きたいのは他の誰でもなくセイジであるはずなのに、周りの悲しみと事の収拾を優先させてしまった。
    「…………ん」
     セイジの睫毛がかすかに動く。眠りの底から戻ってくるのはもうじきだ。博士、と小さく伝えればノヴァは頷き、言葉を発することなく部屋を出ていった。碧い瞳がゆうるりと開かれていく。
    「…………に、こ……?」
    「おはようセイジ」
     蓋を外すときは、今だ。もうニコは間違えない。

     この夜の始終を聞いたセイジは真っ青な顔をしてニコに謝った。慌てて上体を起こしたセイジを落ち着かせ、乱れた前を整えてやれば、彼はぽつぽつと呟く。
    「もっと、頑張れる気がしてたんだ……」
    「僕に出来ること、やらなきゃって」
    「そうしたら、なんだかあんまりお腹が空かなくなって……食べなきゃいけないって分かってたのに……本当にごめんね、ニコ」
     ロビンの短い生涯がすべて自らに捧げられてしまったことを知ったセイジに、忘れ形見のような立ち位置はあまりに重すぎた。たった一人自分だけが守り救われた結果、巻き込まれ傷ついた者もいる。セイジは悪くないし、ロビンも悪くないのに、いつの間にか二人の逃避行は業の深いものになってしまった。
     普段柔らかな物腰ではあるが、セイジは決して弱くない。彼は本来しっかり歪みなく前を見据えられる人間だ。しかし最愛を失った今は悲しみが大きすぎて、なのに耐えることを自分に強いたせいでこうなってしまった。
    「謝らなくていい、セイジ」
     夕飯は冷蔵庫に入れてまた明日食べればいいし、パイは今度セイジが美味しく味わえるときに焼けばいい。最悪ニコが一旦平らげてしまって、そのうち作り直せばいいだけ。ニコの苦はそんなところにはないのだ。今でないといけないことがあると、ニコはセイジの手を握った。自分よりは大きいけれど少し冷たい指先を、体温を分けるようにすにすにと撫でる。寝起きのため反応がまだ緩慢なセイジは、ちょっぴり戸惑いつつもくすぐったそうにニコを見上げた。
    「セイジは強いヒーローだ。優しくて、人を守る力がある」
    「ニコ……?」
    「弱ってる人や困ってる人を放っておけないのも良いところ。でも頑張りすぎるから長所だけど短所」
    「……」
    「ここ、おれたち二人しかいない。おれは今弱ってないしなんにも困ってない……ここで一番つらい思いをしてるのは、セイジだ」
     セイジの目が開かれる。
    「おれだってヒーローだから。友だちだから。もっと頼って。……泣いていいんだ、セイジ」
     ニコのあたたかな手のひら。一方は手を握ったまま、もう片方がセイジの髪を撫でる。冷えた身体にじわりと届く温度は、触れる皮膚からだけでなく言葉からも灯されて。
    「…………う……っ」
     精神世界でしか泣けなかったセイジ。短すぎるその人生で自分を守り続けてくれたロビンに報いたくて、必死に前を向いてきたのだろう。止まれば崩れ落ちてしまうから。
     心も身体も思う以上に正直だ。本当に壊れてしまう前に救ってやらなくてはならない。セイジが自分で向き合っていくしかないことだ。けれど。
    「……きっと、前に進むために必要なことだから」
     その細い肩を、持てる以上の重い業を負ってしまったセイジの心を、支えてあげられるのは今きっとニコだけだ。
     涙が次から次へ落ちる。宝石みたいに美しくて、なのに服に吸われてすぐ消えてしまう儚さ。慟哭でもすればいいのに泣き声はささやかで、セイジは今やっと、静かにロビンの死と向き合っているのだなとニコには感じられた。
     泣く人に寄り添うのは覚えている限り二度目で、一度目も相手はセイジだった。ロビンを想って二度も泣いている。あんたが傍にいてやれよ。救うだけ救って、おれにセイジのことを好きにさせて、おれたちにあんたのことを好きにさせて、最後まで一緒にいられないなんてあんまりじゃないか。
     一緒になってニコも泣いた。ぎゅっと抱きしめ縋りあって、やっと泣き方が分かったのはニコも同じだった。


     大事をとって翌日は丸々一日、セイジは病床の住人となった。当人は昨晩よりすっきりとした顔つきをしているものの、次から次へやってくる訪問者たちがおおごとのように扱うので重病人の気分にもなる。ビアンキがべそべそと半泣きで飛んできたときは流石に焦ったが、後ろからついてきたジュードが「ビアンキは泣き顔も綺麗だ」などと恍惚とするものだから、いつもの光景だとセイジは楽しげに笑った。

     復帰して数日、セイジは屋上のベンチでニコを待っていた。膝の上のランチトート。中の青い弁当箱がつやつやと光っている。
     散々泣いた夜の病室、目が腫れぼったくなる頃ようやく涙が止まって、セイジはゆっくりとニコから離れた。湿ったニコのパーカーに申し訳ない気持ちになる。彼の目も少し赤くなっていたが、気づいていないふりをした。
    「セイジ。明日からしばらくお弁当作るから」
    「へっ?」
     脈絡のない提案に抜けた声も出る。ニコのお弁当……とふんわり期待する思考に即座我に返り、早起きの負担や手間などを理由に遠慮をするセイジ。だが。
    「拒否権はない。心配かけた分穴埋めして」
    「うっ……」
     こう言われてしまえばどうしようもなかった。ただでさえ倒れたことで約束をすっぽかしてしまったのだ。
    「大丈夫そうだなって分かるまでのしばらくでいいから、大人しく食事管理されて。食べやすいもの作るから」
    「……じゃあ僕も手伝うよ。ここだけ譲歩してほしい……ダメ?」
    「断れないの分かっててそんな目で訊いてくるからセイジはあざとい」
    「あざっ……!?」

     ──などというやりとりがあって、二人は昼食をしばし共にすることとなった。部署が違うので、約束でもしていないとなかなか就業中は一緒に過ごせないから、これはこれで嬉しい。セイジが浮かれ気分で足をぱたぱたと動かしていると、隣の空間が四角に口を開ける。この瞬間だけはいつも新鮮に驚いてしまうが、星の粒子のような煌めきを纏って少しずつ姿を現すニコを見るのは好きだった。
    「おまたせ」
    「ふふ、待ってないよ。今来たところ」
     二人で作ったお弁当。量こそ違いはあるが中身は同じ。お湯の沸いた音によそ見したセイジがちょっとだけ焦がした卵焼き。きのことほうれんそう、ベーコンの炒め物はさっと出来るわりに美味しいから朝は助かる。まだ完全に本調子ではないセイジに合わせて塩コショウはほどほど。それでも上手く出来たのでニコ的には満足だった。
    「最近はいい天気が続いてるから、なんだかピクニック気分でうきうきしちゃうなあ」
    「今度休みにどこか行くのもいい」
    「そうだね。ジュードくんとビアンキさんも誘って……でも忙しいかな?」
    「会ったら声かけてみる」
    「本当?ありがとうニコ!」
     セイジが微笑むのと同時に穏やかな風が吹いた。名も知らない花びらがいくつか舞って空に色を付ける。
    食べ終えてフォークをしまおうとするセイジの腕をニコが軽く叩く。まだ入るだろ、と言いたげな金色と目が合った。彼の手の上のタッパーには昨晩二人で焼いたアップルパイの残りが三切れ。食後にと持ってきてくれたらしい。冷えても美味しいそれを食べながら、優しい時間だな、とセイジはしみじみと思う。視界の端に慰霊碑が写り込む。

     どこにも刻まれないロビンの名前。消えてしまった身体はどの土の下にも埋まってはいない。なんにもない。なにも。
     けれど屋上に咲き揺れる花には名前がある。新しい苗を植えるのを手伝ってくれた後輩が教えてくれた、アサガオの花言葉は"愛情"と"結束"。
     一人欠けても始まってしまう新しい日々はまだちっとも慣れなくて、ぽっかり開いた穴はとてつもなく大きくて、寂しい。
     けれどセイジは前を向く。自分の歩幅で一歩ずつ進んでいく。立ち止まってしまったら待ってくれる、迎えに来てくれる人がいるから。
    「セイジ、最後の一切れ。どうぞ」
    「ニコ……ありがとう。でも待って」
     カトラリーケースの中、本日は使われなかったナイフが日の目を見る。タッパーの中に生地の欠片が少し散ったが、集めて自分のに乗せてしまえばいい。
    「半分こ。一緒に食べよう」
     与えてくれる優しい友人に、貰うばかりでなく分かち合いたい。楽しいこともつらいことも、好物の最後の一切れだって。
    「……うん。そうだな」
     小さくなった半分このアップルパイ。一口で食べられそうなのに珍しくちまちまと齧りながら、贅沢な味だと、ニコはかすかに笑った。
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