あの日と同じ、隣同士。ある日の練習終わり。
この日は、えむの方から前日にあるお願い事をされていた。
「夕飯をご馳走したいから、練習後に残っててほしいの!
それから、練習後すぐにご飯食べるから、練習はいつもより長くやってもいいかな?」
えむや寧々の帰宅時間を考えていつも日があまり落ちないうちに終了してしまうので、後者のお願いに関しては願ったりといった状態だった。
そして、当日。いつもよりも長い時間ということも相まって、練習が終わった時にはあまり動くことがない類でさえも少し疲れたような顔を見せていた。
そんな疲れた重い身体を引きずりながら片付けに入ったのだが、えむはご飯のために少し席を外すといって、着ぐるみたちとどこかへ走って行ってしまった。
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