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    ああや

    @5Mmad

    🎤 の支部ログ待機場所
    ささろ,ささろとおいたん,ひふど,独←ひ+幻→帝
    自分の為に書いてるので変です。両極端です。
    自己責任でお願いします。成人済


    10個程溜まったら支部にまとめてUPするのでそこに載せるまではとことん加筆しまくります。
    初見の方は固定ツイの画像、関係性や説明文 お手数ですが事前に見て頂けると嬉しいです。
    https://onl.bz/wFbcfLA

    いつも絵文字ありがとうございます

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    ああや

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    ろしょうおめでとう!!!!!!!!
    というわけでお誕生日小説です!おめでとう!!!!
    おめでとう!!!!!!!!!!!!!!!!!!



    ※オリジナルモブ生徒や教師がそこそこ出てきます(×はありません。CPはささろのみですが今回かなり薄め。)
    ※過去作全部繋がっているのでもちろんこれもガッツリ過去史上最高に繋がっていますが読んでなくても全然問題ないです。
    ※いつも以上に目が滑る文ですいません

    ##どつ
    ##ささろ

    Bad OrangezBad Orangez3/1という難儀な日に生まれてしまったなあと日々盧笙は思うようになっていた。今までそんな事思ったことなかったのだが、教師になってからそう思うようになった。

    何故なら生徒にめちゃくちゃそう言われるからである。






    Bad Orangez







    3年生は卒業式間近、1・2年生は期末。
    盧笙はわりと今まで自分の誕生日について重視しない人生を送っていたのだが、教師になってからというもの一気に周りに大切にされ過ぎてその温度差にちょっと困惑する。嬉しい意味で。それはもちろん。嬉しいけど同時にちょっと時期考えて?とクレームも一緒にプレゼントされるのはご愛嬌。
    『でもしゃーないもんね。うちらお祝いしたいねん。』ということで、2月上旬あたりから暁進名物『ロショセンとのおしゃべりタイム(正式名称:進路相談)』の予約スケジュールがパンパンだ。ありがとう、でも期末は大丈夫なのか?え?デリカシーがない?、今色々大変な時なのにわざわざありがとう。覚えてくれてただけで嬉しいよ、受験の直前の息抜きタイム?そんな貴重な時間にわざわざありがとう、受かったん!?先生より君やろ!おめでとう!、とその時間内に起きる事はさまざま。
    (ちなみに、昨年盧笙の誕生日にまつわるスケジュールを把握・学習した一部の生徒達が、今年の誕生日用にと『ロショセンハピバ攻略法〜H3年度版〜』というガイダンスを作り、それが生徒達の間で出回っていたという裏話があることを盧笙は知らない。)

    それはそれとして、3月1日から期末考査開始。なので、生徒達に簡易誕生日会を開いてもらったり、一対一で相談に乗りながらささやかに祝ってもらったりしている裏でも、考査用問題作成作業も進めなくてはいけない。
    が、それも全く苦にならない。盧笙自体も先輩達のありがたい助言もあり暁進のスケジュールに慣れつつあるし、問題のストックは日々コツコツと貯めていた。今年はDRBという予想外のスケジュール(〝改めて考えると教師なりたてヒヨッコやのにDRB参加て自分…〟ともあの時盧笙は少し思っていた。が、〝逆にまだ担任とか任されへん2年目〟だったからこそ決断できたところもあった。最初に参加を申告する際、先輩教師陣らの叱責も覚悟していたが、蓋を開けてみれば割と普通に応援され、更に後々、理事長直々に『躑躅森先生のお陰でウチの倍率が昨年と比べ物にならないほど上がって…。ディビジョンラップバトルにつきましてはこちら、教師陣万全の体制で躑躅森先生をサポートしますから。』と感謝され冬のボーナスがナカナカ良かったので結果オーライだ。)もあったがなんとか今年度最終月までたどり着けそうと、2月28日、月曜夜、漫画を読みながら盧笙は思う。



    土日も含め先週もそして今週も期末考査で慌ただしい週だ。一昨日の土曜はそんなお互い考査が控えている最中だったので30分だけ1-Aの足立君と会った。盧笙が今読んでる漫画は足立君からその時借りた漫画だ。
    1年の足立君の夢は漫画家かイラストレーター。どっちを目指すかはまだ彼の中で答えが出ていない。サラリーマンをやっている足立君のお父さんは実は昔漫画家志望だったらしく、生まれた頃から漫画に囲まれ育ち、いつからかお父さんの夢を僕こそが叶えたいと思うようになった熱い少年だ。その夢を叶える為に美大に行くか、それとも普通の大学に行きながらコツコツ絵を描いて雑誌投稿なりなんなりで活動するかで悩んでいる少年でもある。
    『親は好きにしたらええよって言うてくれてるんですけど、なるのは相当難しい職業ですし、でも夢叶えたくて、だけど失敗したら…とか思ったら趣味程度の方がええんかなとも思いはじめて、けどお父さ、父は、仕事ですごい忙しい人なんですけど、たまに僕が買った漫画とかを読んで〝面白いなあこれ〟って言うんです。その姿見てると、僕…。躑躅森先生、だから、相談に来ました』…──それが足立君と盧笙のファーストコンタクト。
    ちなみにその話を聞いた盧笙は感動して泣いた。足立君も盧笙につられて二人で社会準備室で泣いた。そこからちょくちょく盧笙は足立君の言葉に耳を傾けてきた。
    『え、なんで躑躅森先生■■■■も読んだことないん!?』
    『いや、恥ずかしながら先生、実家が厳しくてなぁ…』
    『人生損してます。』
    『え、そうなのか。』
    『▲▲▲▲の漫画は?流石に○○○○は読んだ事ありますよね?』
    『いや…名前は聞いたことあるが…』
    『貸します。先生には僕の夢をサポートしてもらわ、…あかんこれツンデレみたいなってる僕』
    『ツン…?』
    『嘘やろ先生…』
    という訳で、しかしながら学校に堂々と漫画持ち込み、あまつさえ教師に貸すのは校則違反すぎるだろう。と。いうことで足立君とは学校の外でもたまに会って漫画を貸してもらう仲だ。同性の生徒だからこそできるテクニック。なお、余談だが足立君のお母さんは、どついたれ本舗(芸人)が現役だった頃、生で何回か若かりし盧笙を見ていたという意外な事実も判明した(2期上の先輩芸人のファンだったらしい)。

    あー……読み終わった。めちゃくちゃおもろかった。半世紀前の漫画らしいけど全然普通におもろいわ。名前は聞いたことあったけどこういう漫画やったんや…。ありがとう足立君、これ読まな人生損してたわ…。
    と、思いながら盧笙は読み終わった漫画を閉じ、紙袋にきちんと戻し部屋の隅にそっと置いた。その際にふとテーブルの上に置いたクリアファイルが目に入る。漫画と一緒に紙袋に入っていたものだ。中には足立君が誕生日だからなのか描いてくれた盧笙の似顔絵が入っている。それは借りた漫画の最終巻にこっそりと挟まっていたので、盧笙は慌ててとりあえず手持ちの新品のクリアファイルに入れた。…明日は仕事終わりに文房具屋にでも寄ってささやかながらシンプルな額縁を買おうと思っている。



    あー、もうこんな時間か。
    と、盧笙は時計を見て風呂に入ることにした。浴槽をブラシで擦りながらさっきまで読んでいた漫画のことをぼんやり考えた。そういえばあれ描いてた作者の別作品かなんかが大胆リメイクで映画化されて、主演はバンドのボーカル。『いや色々なんでやねん…ってお父さんと日曜話したわ。』って足立君こないだ言うてたな…。あ、確かそのバンド松国さんが好き言うてたな、松国さん春休みに開催されるライブ行きたいのに、いつも一緒に参戦してくれるお兄さんが忙しいかなんかで行けへん!って嘆いとった。やからってロショセン一緒に行って!…というお願いは流石に辞退したけど。足立君みたいに同性ならギリギリOKやけど、休日に異性の生徒と会うのは完全ご法度やからな。

    と、いうわけで、暁進高校の女子生徒たちは大変逞しい。

    『せんせ、持ち物検査して♡』
    などと言いながら堂々と校内に持ち込んではいけないものを持ち込んで、敢えて没収させるという形で、盧笙にプレゼンしたいCDだったり、漫画だったり、DVDだったりを貸そうとしてくるのだ。彼女達は自分の内申点が下がることなんかにちっとも恐れを抱いていない。JKは毎日楽しんでなんぼ。……流石にそれは気の毒なので、『借りるのは一人(もしくは1グループ)2ヶ月に1回のみ』と決め借りたりしている。また『ロショセンとのおしゃべりタイム』中にそれらを聞いたり読んだり動画を見たりすることもある。一応、相談に乗るという名目で時間取ってるんやけどなあ、おしゃべりだけで終わることも多いわ…、ポッキーみんなで食べたりな…、いや、でもワイワイみんなの前では明るい子も、個別でコンタクト取ってきてくれて、そこではしっかり相談してきてくれることもまぁあるから、ええんかな。今のスタイルでも。いきなりようわからん人間に悩みを相談するってなかなか勇気いることやし…、と思いながら盧笙はきゅ、っと浴槽に湯を貯めるべく蛇口を捻った。



    リビングに戻り、
    「オーケーグーグル、風呂ー」
    と盧笙が部屋のAIスピーカーに話しかけると、『22時19分にアラームをセットしました。』と声が返ってくる。
    AIスピーカーは便利だ。定例フレーズを言えばセットした動作が返ってくる。…といってもそのセットには戸惑い盧笙はそういうのが得意な方のチームメンバーに諸々セッティングしてもらった。それを盧笙にAIスピーカーを贈ったもう一人のチームメンバーが見て何故か拗ねていた。『使い方わかんなくて持て余したから盧笙に渡したんだろ〜?』『…そやけど』『……とかいって、お前これ』『百年』『森伊』『魔王』『よし、乗った』という謎のやりとりが横で飛び交っていたのだがあれは一体何のやり取りやったんや、と盧笙はAIスピーカーを見ながら時々思う。



    この一年、生徒達のお陰で流行りにはずいぶん詳しくなった盧笙である。〝やりらふぃー〟といった言語として認識するのすら難しい言葉や、〝Rのマネ〜〟といった謎の動きなどには初見だいぶ戸惑ったものだ。今も時々起きる。しかしそうやって日々色々な知識を蓄えているからといって、例えばさっき盧笙が思い出したようなチームメンバーの謎のやり取りの意味がするするわかるかと言えば、多分、というかどんなに盧笙が知識を蓄えたとしても、あの二人が見ているもの、脳の使い方、あと価値観、いや倫理観か、が、盧笙とはちょっと違うのだろうあの二人とは。まあ。わからんことはとことん話して相互理解を深めたらいいだけの話。
    チームメンバーと生徒達とあと先輩の教師達と接し日々感じる。
    わからないことは聞けばいいし、知らんことは教え合えばええし、死ぬまでに人間1人が得ることの出来る知識量なんてたかがしれとるし。


    『いやあ、ほんまは最初、内心なんやねん、って拗ねてたんですよ僕』
    と、盧笙に言ったのは2年の学年主任の五十嵐先生だ。
    『若いしイケメンやし、しかも元芸人さんでしょう、緊張しいもご愛嬌。なんやてんこ盛りやん、そりゃ生徒にウケるわ、おもろないなあて。』
    盧笙よりひとまわりもふたまわりも上の大先輩の教師の言葉に思わず盧笙は目が丸くなった。
    『いやでも、接してみてわかりましたわ。やし、アレですね。いつの間にかこっち側も別に話して来うへんやろって勝手に思って壁作ってた気します、知らず知らずのうちに。僕なんてもうどう見てもお爺さんでしょう。でも、別に普通にこんな爺さん相手にも全然話してくれるんですねえ、あん子らも』
    『はい。』
    『まあ、顔と若さで接しやすいってのはあるんでしょうが相変わらず。』
    『…僕だってそのうち年取って生徒達に煙たがれますよ。』
    『そんな日が一日も早く来ることを楽しみにしてます。』
    『ハハ』
    『……──なので、新戸さんのことはこちらに任してください。真面目で物静かな子やって思ってたんですが、裏であんな…』
    『ええ…』
    『出来る限り彼女の意思を尊重したいと思います。場合によっては教委、警察かもしれません』
    『そう、なりますか、』
    『でも新戸さん言うてましたよ、〝盧笙先生がなんでか気づいて話しかけてくれたから、そこでやっと自分が限界やって気づいた〟って』
    『そうですか…新戸さんがそんな…』
    『流石ですねえ』
    『いや、あー……いや……その…実は…、』
    『ええです、ええです、無理に言わんで。………こっちの世界では有名な方でしょう、お母さん。…名字の時点でひょっとして、とは思ってたんです。』
    『はい…。』
    『ま、未来はどうなるかわかりませんから、良い方向に行きますから、大丈夫ですよ』
    『ありがとうございます、恩に着ます』
    『いやいや、彼女にとっては躑躅森先生こそ恩人ですよ。』

    ──ティロリロリロリロリロリロン、ティロリロリロリロリロリロン、AIスピーカーが鳴って、盧笙は我に返った。
    風呂入ろ。







    「…。」
    「これ読んだことなかったけど深いな〜…れーこれ読んだことある?」
    「ねえ」
    「そっちはどんな話なん?」
    「なんかキラキラしてる、トロイ…、懐かしいな、まぁ、まだまだ現役で引っかかるやつは全然引っかかるが。」
    「何の話?それその漫画関係あるん」
    「無い。技術的な話」
    「ふうん、こっちはSFって感じやわ」
    「ふうん」
    「……月曜日やねん」
    盧笙はリビングでゴロゴロと盧笙が足立君から借りた漫画を勝手に広げ読んでいるチームメンバーに声を掛けた。一気に眉間にシワが寄った。本日も見事に不法侵入されてしまった。
    「せやな〜」
    「いつの間にや。」
    「恐らくやけど体洗ってる時ちゃう?」
    「明日から期末や言うたな」
    「うん見た」
    「金・土以外は22時半強制お開きとも言うたな」
    「相変わらずソレ言うてんなあ………おい、れー何か言え」
    「おいちゃん今漫画読んでるから。」
    「……これかなり古いマンガなんやろ、あれか、じいちゃん同士親しみやすいってことか。」
    「お前次俺のことジジイ扱いしたらもう知らねえからな、…って何回俺に言わせんだよ」
    「帰れ、もう23時回っとる。」
    「いやいや今日2月の28日やで」
    「……。」
    「ガキ共にマウントとるにはこれしかないやろ。」
    「ガキ共言うな、お前ほんと子供嫌いやな…」
    「あれだろ、同族嫌悪だろ」
    「一生漫画読んでろや」
    「気持ちは嬉しい。」
    「やろ?やろ?めっちゃスケジュール調整したんやでこれでも。年度末、ザ!改編期やからなあ。改編期やから、怪異!変!てな!」
    「確かにお前らの存在は怪異や。帰ってくれ。俺オカルト嫌いやねん。」
    「いやや0時までは絶対おらして、誰よりも早くおめでとう言いたいやん」
    「お前そういう可愛らしいキャラちゃうやろ本性」
    「そんなことないやろ、なあ零」
    「ジジイ扱いしたから一回休み。」
    「とりあえず飲もうやぁ」
    「期末前日に飲めるわけ無いやろ!もう俺は寝るねん!」
    「ええー夜はこれからやん!」
    「零持って帰れこれ」
    「あ、零、明日1日やで、30、」
    「おいちゃんモテモテで参っちまうな、とりあえず俺としてはこれ読み終わりてえ、その頃には0時だ」
    「じゃあそれまで盧笙は俺とおしゃべりやな」
    「…。」
    話が平行線や、と思った盧笙はもう埒が明かないのでチームメンバーの存在を一旦無視することにした。
    見切りを付けてさっさと明日の準備に入ることにする。

    邪魔な体を退けてテーブルに座り、ペン立てから愛用のペンを引き抜きながらノートを開く。
    担当の数学は明後日水曜日、生徒から来そうな質問は土日の間に候補リストアップ済。
    明日の監督担当は、一限目から1-B……そういえば三島先生が今日言うてた教卓に貼ってカンニングする生徒の話あれ絶対嘘やんな、まあ、カンニング行為をそう茶化せるなら多分やっぱええ子なんやろ皆、いうてバレたら停学やしな、リスク高すぎやわ、
    「でも俺消しゴムに仕込んで受けた事一回あったけど全然バレんかったで。あ〜…あれなんやったっけな、…社会。あ、それこそ公民やわ」
    「道理で。」
    「なんの話しててん…」
    「気になる?」
    「ならん!」
    「まあ俺だいたいいっつも一夜漬けでなんとか出来てたしな、でも赤点とか取っとけば美味しかったなあって今になって思たわ、俺の通信簿なんもおもろなくて……あ。思い出した。あの頃 俺なりに変にトんがっとってん。手垢ついた笑いなんてやってたまるか〜って反骨精神」
    「…。」
    「…。」
    「なんか言うてや、俺のレア、ほんまの過去話やで」
    「…。」
    「…。」
    「…飲むわ。」
    「飲むな」
    「…あと8分」
    「なんちゅう中途半端な時報や」
    盧笙はくるくるとペンを回しながら目の前の糸目をじっと眺めた。いつもより肌の色が白い。そして目の下は不自然さをどこか感じる肌色。……はぁ。しゃーない、泊めて無理やりでも1時までには寝かすか。
    盧笙は回していたペンをことん、と置いた。
    「お?」
    「お前の顔見てたら肩凝った、揉め。」
    「あ〜………すまん…、働きすぎて俺、今日もうあんま手、力入らん…、HEYれー!エレキバン!」
    「持ってるわけねえだろ。」
    「初老やろお前」
    「2回休み。」
    「本格的にゴロ寝やんコイツ…」
    「他の巻も気になるし今日ここ泊まってくかな…」
    「休みどころか攻撃やんけ」
    「俺がお前の味方だなんていつ言ったよ、言ってたとしても悪りいなジジイだから忘れたんだわ」
    「オッサンとジジイの境ってなんやねんお前の中で。」
    ……スベった。あかんこれ完全に俺スベった流れやん。なんでやねん、なんで俺誕生日直前やのにスベらなあかんねん。…はあ…もう芸人ちゃうからええけど…。
    ぐーっと腕を上に上げて盧笙は体を伸ばした。腰も少しひねり軽いストレッチ。自然にふわあ、とアクビが出た。
    テーブルに置いていたスマホを見ると23:58、あ、風呂入ってる間にメッセージ来とるわ。あー、せやんな、考査前日はもう早々に寝て万全の状態で挑むのも全然有り、ええと思うわ。木下あたりは開き直って寝そうやけどな…、あー…俺も眠なってきた、昨日寝たん遅かったしな…。と思いながら盧笙は届いた一足早いお祝いメッセージを読んでいく。

    「盧笙〜」
    「ア?」
    「……5,4,3」
    簓のカウントダウンに合わせて、他も買うか…と小さい声でぼやきながら零が本を閉じた。
    「2、いーち」

    盧笙のスマホが震えた。

    「……あ?ん?ちょ、」
    0時になった瞬間から震え続けるスマホを見て、思わず変な声が出た。通知のポップアップ、が、
    「…………スマホ、…フリーズした…。」
    「相変わらずみんな大好きロショセンだな。一回再起動したほうがいいんじゃねえかそれ。横の電源長押し。」
    「再起動のやり方ぐらい知っとるわ!」
    「まあでも、いっちゃん愛してるの俺やけどな。盧笙のアクビ盗撮してぬるさら公式インスタで投稿…、いつものにおわせやなくてお誕生日やし〝#今日のロショセン〟タグつけてガッツリや。他の奴らと差ぁ見せつけたったわ。」
    「ハァッ!?何しとんねんお前ッ!」
    「お、あっちゅうまに100いいね。」
    「今すぐ消せボケ!」
    「まあ、これも盧笙の好感度UP運動ということで。愛されキャラはどっか抜けてるほうがええ言うし、知らんけど」
    「知らんのかい!」
    「とりあえず買ってきたシャンメリー飲もうぜ」
    「なんでシャンメリーやねん!」
    「爺さんだから若いやつ全員幼児にしか見えねえんだわ俺」
    「俺は別に爺さん扱いしてないやろが!」
    「まあまあお二人さん落ち着いて一杯、」
    「お前のせいやろうが!」
    「めでたい盧笙を俺愛でたい!はいカンパーイ!」
    「カンパーイ。」
    「なんちゅう掛け声や!」
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    ああや

    MOURNING毒コンビ(ヌルデもアレルギー発症するレベルに毒あるとか)に挟まれヤダ〜ってなる0



    パイロットiroshizukuシリーズの躑躅をLAMY(オーシャンブルー)に入れてデイリー使いしてるんですけどふとした時に仄暗い気持ちになるのでおすすめです♡
    躑躅、少なくとも2mタペストリーのサのネクタイとおんなじ色してるのでみんなも買ってふふ…ってなってくれ…!
    花盛りの地獄はー、と零がニコチンたっぷりの息を吐いているとガチャと玄関ドアが開いて珍しいお客さんが来た。いや、違う、珍しいというか、シチュエーションが珍しいのか。あまりないことである。今日はベランダに洗濯物があるので玄関。
    安っぽいサンダルを履いた盧笙が零の隣に立った。
    「相変わらず簓が情緒不安定なんやけど」
    「おいおいどんな切り出し方だよ」
    「もうええやろ。」
    すぱっと言い切るスタイルに零ももうどうでも良くなってしまった。お坊ちゃん達は今日もイカれてて元気。
    ちなみにもう1人のお坊ちゃんはパーを出したので現在買い出し中。最近負け続きでもう俺ほんまに駄目かもしれん…と本人談。
    なのでまあ珍しいシチュエーションである。特に零がタバコを吸っている時なんか。副流煙の方が体に害らしいから。
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    ああや

    DONE #ささろワンドロライ
    134回「電化製品」(+1h)
    ほの仄/相変わらずロ好きすぎて頭がおかしいサ


    なんか一昨日はGW直前の緊急対応に追われて一息ついた頃に更新された5分程度で読み終わるはずのイベストにて推しが推しを自然な流れで軟禁してたから複数の友人に迷惑掛けながら全部読み終りなんとか咀嚼出来た頃にUCのラジオでメール読まれた怒涛の一日でした。なにはともあれ待ってたぜGW。
    肉は美味いソファーに少し丸まって、こちらには背を向け穏やかにくうくうと眠っている盧笙の姿を見て向かいのチェアに座っている簓はあいも変わらず愛おしいなと思っていた。
    が、それはそれとして、鑑賞タイムも気づけばあっという間に1時間とちょっと経ってしまってガラス窓の向こうは夕焼け小焼け。
    買い出しジャンケン、簓が負けた。で、帰ってきたら盧笙がのびのびソファーで寝ていた。回想終わり。
    さて、そろそろ起こさなな、怒られてまうわ、と思いながらそれでも、もうちょっと、と思う簓が居る。自宅は繭みたいなものだと簓は思う。そんな場所に盧笙がいるものだから安易に監禁とか、せめて軟禁とか、そういう単語が簓の頭の中で過る。あと童話の赤ずきんちゃん。恋ってこっわ。
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