魏無羨の肝試し 清談会にいくという道侶を泣く泣く見送った魏無羨は、口では早く帰ってきてといいながら頭では何をしようかと考えていた。もちろん口に出したことは誓って真実だが、それはそれで切り替えが可能な男に、藍忘機が不在の時にしかできない企みがあったのだ。
ころりと泣き止んだ後はさっと立ち上がり、魏無羨専用の蔵へと向かっていった。
魏無羨は元から他愛のない悪戯が大好きで、勤めを終えて静室に戻る藍忘機をあの手この手で驚かそうとしてきた。赤い塗料まみれになって倒れ込んでいたり、悪そうなお面をつけたり、天井の梁から足から吊られてみたり、精巧な腕を作って腕が増えたと言ったり、逆に隠して減らしたり、うさぎの耳飾りを作ってうさぎになったといったりした。
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