黒猫 Daisy(三矢ユキ×山本冬樹)「へぇ、珍しいね山本さん。下向いて歩いてるなんて。」
「ん?あ、あぁちょっとな。三矢はもう終わりか?」
「うん。これから二階堂さんと市村さんとカフェで打ち合わせ。」
「そうか。少ないけどこれ、カフェ代の足しにしてくれ。」
そう言いながら俺は財布から5000円を出して三矢に渡した。
「わ!いいの!?ありがとう!じゃあね!」
向こうではかしまし娘たちがキャッキャ騒いでいる。俺はイヤホンを耳に挿し、次の企画を練り始めた。
ー昔から騒音は好きじゃ無い。友人がいなかったわけでは無いが、笑い声とかのいわゆる金切り声は嫌いだった。
カタカタとパソコンを打っていると、いきなり首筋に冷気が刺さった。
「うわっ!?」
「驚きすぎだよ笑。さっきはありがとう。ささやかなお礼だよ。」
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