Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    FineRisoluto

    @FineRisoluto

    Fine Risolutoふぃーねりぞるーと。FF14用アカ。 FF14の自機小説を公開しています。
    pixivにもいます(こっちの名義は鳥羽直人)
    https://www.pixiv.net/users/22951329/novels
    (C) SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 43

    FineRisoluto

    ☆quiet follow

    !FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください!
    FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
    大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。
    フィーネ:作者の自機。アウラ・ゼラの女性。

    #FF14

    ある「元」光の戦士の6.01その7「うま……」
     フィーネはマーモットステーキにかぶりつき、ミントラッシーをのどに流し込む。つけあわせのキノコのソテーも平らげて、ふーっ、とひと息ついて食べ終える。
    「こんなにたくさん食べたのはひさびさだよ」
    「相変わらずいい食べっぷりだね。でも、昔の君は倍は食べていたように思うけれど」
     カーラインカフェのミューヌが食後のお茶を出してくれる。程よい温かさとすっきりした香りが心地よい。
    「これってイシュガルドティー?良いの、こんな高級なものを」
     ミューヌも自分の分のお茶をテーブルの上に置き、向かいの席に腰掛ける。
    「そこまで高級なものではないよ。イシュガルドからは来客も多いし、手に入れる機会が多いんだ」
     ふーん、とうなずきつつ再びお茶をすする。
    「グリダニア産のお茶って、見たことないんだけど。ないのかな」
    「あるにはあるよ。でも流通している茶葉はザナラーンかクルザスのものばかりだね。こっちの方が味は良いし、このカフェではどちらかしか出していないな」
    「そうなんだ」
     グリダニアは森のある国なのだから、植物性の食べ物は多いのかと思っていた。
    「星を救った話を聞いているよ。また随分と活躍したみたいだね。君が初めてここに来たときのことが懐かしいよ」
    「私は思い出したくないな」
    「水びたしだったものね」
    「その話はやめよう。私の心が傷つく」
    「意外と繊細なところも変わらないね」
    「やめてください……」
     初めてグリダニアに来た日、冒険者ギルドに登録しようとカーラインカフェを目指していたら足を滑らせ川に落ちた。
    「そうそう、すごく申し訳無さそうにしていた割には寝相が悪くて貸した着替えに角が刺さって穴を開けて」
    「え?ミューヌさん私のこと嫌いかな?そろそろ泣くよ?」
    「枕と床と壁と柱の修繕費」
    「すみません次来た時に必ず払います今日は許してください」
     様々な意味でミューヌには頭が上がらない。ちなみにだが寝相が悪くて穴を開けた修繕費である。
     くっくと押し殺したように笑うと、ミューヌもお茶を口に含む。
    「直近は君の新しい噂が途絶えていたのだけど。一体どこにいたんだい?」
     フィーネは重い口を開く。ひらたくいうと、クリスタリウムに引きこもっている、と。
    「……そうか。そういう時期も、必要だよね」
     ミューヌの察しの良さは、ありがたくも申し訳なく感じる。
    「それで、グリダニアには食料を求めて来たんだね。今日は泊まっていかないのかい?」
    「うん、このまま黒衣森まで行って、食材を採って帰ろうと思っているよ。意外とお店で売ってなかったんだもの」
     主食になりそうな鶏肉や鶏卵は手に入ったが、野菜となると自分で採りに行くしかなさそうだ。あとはイシュガルド産のミネラルウォーターが手に入ったのも嬉しい。
    「残念だな……時間ができたら、またゆっくりしていってくれよ」
    「うん、ありがとう」



    ~おまけ~
    ・グリダニアの料理屋で買える料理
    マーモットステーキ IL5 9ギル
     素材がリムサ・ロミンサの調理師ギルドで買うかザナラーンで採集可能。
     グリダニア周辺だけでは調達できないのでおそらく輸入品。

    キノコのソテー IL7 10ギル
     黒衣森で採集できるキノコ(シャンテレール)をバターで焼くことで製作可能。遂にフィーネさんの自炊が始まる。

    ミントラッシー IL10 11ギル
     黒衣森で採集できるガラゴミントと山羊乳で製作可能。
     山羊乳はクリスタリウムでも購入可能だ。

    ・ミューヌさんが出してくれたお茶
    イシュガルドティー
     クルザス茶葉、ヤクの乳、メープルシュガーで作ったお茶。
     ちなみに黒衣森では茶葉は存在しない。意外とお茶が自前で調達できない国グリダニア。
     他の茶葉はザナラーン茶葉がある。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😆👍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    FineRisoluto

    DONE・FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
    ・FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
     大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    ・フィーネ=リゾルート
    「元」光の戦士。アウラ・ゼラの女性。クリスタリウム中心にノルヴラントに引きこもっている。ミーン工芸館で職人として働いている。
    ある「元」光の戦士の6.03その9「なぜクラフターをやるんだ、という人がいる」
     フィーネは斧を振り下ろす。脇には既に伐採を終えたパイン原木が山になっていた。
    「ええ」
     フェオはその山の上に腰掛けて両手で頬杖をついている。
    「なぜギャザるのかと問う人もいる」
    「そうなのね」
     静寂の中をアオサギ滝の水が流れ落ちる音が心地良い。二人はヤンサを訪れていた。
    「でもクラフターもギャザラーも目的のためにするわけじゃないんだ」
     木に斧が打ち込まれる音がリズミカルに静寂を切り裂いていく。
    「お仕事だからするんだと思っていたのだわ」
    「順番が逆なんだよ。クラフターもギャザラーも仕事ではあると思う。だけどそうじゃない。仕事だからするんじゃあないんだ。やりたいことをして、楽しくなって続けているうちにそれが仕事になっていくのが一番良いんだ」
    3035

    FineRisoluto

    DONE・FF14の6.0までのネタバレを含む可能性があるのでご注意ください。
    ・FF14自機のフィーネの6.0の後日談です。
     大きな山場もなく、ただ平和な冒険の後日談が好きな人向け。

    ・フィーネ=リゾルート
    「元」光の戦士。アウラ・ゼラの女性。クリスタリウム中心にノルヴラントに引きこもっている。ミーン工芸館で職人として働いている。
    ある「元」光の戦士の6.03その8「お前ら、会うたびに喧嘩するのなんとかならねえのかい?」
     フィーネの母の腕にできた傷の手当てをしながら、父親がため息をつく。
    「ため息のつき方が若木にそっくりなのだわ……!」
     フィーネに出された緑茶をすすっていたフェオが感激するその横で、フィーネもまたため息をつく。
    「似てないよ」
    「ほら、今、そっくりだったのだわ!」
     フェオは喜び、フィーネと父の間を飛び回る。
    「それにしてもお前、風の噂じゃあ聞いていたが腕が立つようになったんだなあ」
     父親の感嘆をよそに娘は淡々と答える。
    「母さんより腕っぷしが強い人のほうが少なかったよ?あ、でもアジムステップはもっと喧嘩っ早い人がいたなあ」
    「いやあ、それでも母さんに喧嘩で勝てるようになったなんてなあ。父さんなんだか涙腺にきたよ」
    2599

    related works

    recommended works