2020.05.04
ご じ だ つ じ
任務の途中で気絶したと思い込んでいるが実際はそこで死んでいる
聖マンゴにいるとばかり考えているハリーは魔法がある態で話すため、周囲に記憶混合、さらに記憶喪失として処理される
肉体としてのハリーは交通事故で入院して目覚めたごく普通の学生
両親も生きている
見舞いに来たふたりを見て「父さんと母さんは僕が1歳の時に死んでる!ふたりのフリをするなんて何を考えているんだ!」と暴れてしまう
周りはふたりこそが本当の親であると説得したり、アルバムや思い出話で安心させたり思い出させようとするが全く上手くいかず、家で過ごさせても改善されなくて精神病棟へ
ハリーからすれば混乱ばかり
話は通じないし魔法も使えない、閉じ込められて疲弊する
そんな時に見覚えのある日記が目の前に現れる
藁にもすがる思いでそれに書き込み、期待通りリドルから返事がもらえた
リドルはここが魔法のない世界だと理解している
だけど敢えて言わずハリーの言葉を受け入れては慰め続け、魂を注がせた
気持ちが落ち着いたハリーは暴れることをやめて精神病棟から解放されるが、まだ完全回復ではないのでサナトリウムに入れられる
簡単な会話や心理系ゲームでカウセリングを受けたり、監視付きで月一のお出掛けが可能になる
精神は元気そうだが、日に日に痩せていくハリーはリドルへの依存を強めていく
周りからすると
ハリーは日記に言葉を書いてひとりやりとりをしており、会話も存在しない人間に対して行なっているように見えている
架空の友達を生み出して独り言を繰り返すハリーを、不気味な子、可哀想な子だとずっと思われる
ズルズルと月日は経ち、ついにハリーは真相にたどり着く
お出かけの最中、ファンタスティック・ビーストのテレビ告知から「ハリー・ポッター」という単語を耳に入れてしまう
芋づる式に小説を知って読み、自分の物語が書かれていたと驚く
まさかとダイアゴン横丁やホグワーツに行こうとしても、観光名所としてしか出てこない
ハリーにとっての本物はなく、顔を見られたら「ダニエルそっくり!ねえハリー・ポッターのセリフを何か言ってよ!」だなんて言われるしまつ
怖くて逃げ出してサナトリウムに戻ったハリーは大混乱
僕はなんだ、ここはどこだ、わからない、リドル、リドル、たすけて
いつの間にか現れたリドルに縋り付き見上げると、至極不気味は笑みでハリーを見下ろしていた
「やっと理解した?」
「な、にを…?」
「君はもうとっくに死んでいて、全く別の世界で生まれ、今ここに居る」
「その顔が見たかった」
この世界での君は所詮物語。肉体は非力なマグルそのもの。誰も君の言うことなんか聞かないし、頭がおかしいのだと言われて終わり。
でも僕は違う。僕だけが君をわかってあげられる。君をこの世界から解放してあげられる。
「ねぇ、殺してあげようか?」
君が僕を、殺したように
孤独な死を君にプレゼントしよう
地下でひとりは…とっても寒いんだ