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    柚月@ydk452

    晶くん受け小説

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    柚月@ydk452

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    フィガ晶♂SS
    フィガ晶くんワンドロ企画
    2週目お題 内緒話 指先

    #フィガロ
    figaro
    #フィガ晶♂

    虚飾に彩る舞踏の影で「ほら、顔を上げて。心配しなくとも、誰も賢者様だって分からないさ。」
    「うう、そうは言ってもですね…。」
     西の国の、とある貴族の屋敷にて。煌びやかな装飾と派手な衣装に包まれた人々が織りなす喧騒の中、晶はしどろもどろになりながらも、精一杯背筋を伸ばしていた。
     そばで付き添うフィガロは、実に慣れた仕草で晶をエスコートする。周囲にたむろするのは、上流階級の人々ばかり。給仕に勤しむ執事やメイドの会釈に、動揺しないよう軽く頷くのが精一杯だった。
     二人はクロエ渾身の力作である、上品なタキシードに身を包んでいた。一般庶民である晶はどうしても礼儀作法に遅れをとるだろうが、外見だけは場に溶け込めていると信じたい。
     どうしてこの場に馳せ参じたかと言うと――話は数日前に遡る。

     ♢
     
    「え?指輪が盗まれた?」
    「そうなんですよ、賢者様ー!」
     談話室にクックロビンの泣き声ならぬ叫び声が響き渡ると、近くにいた魔法使い達は興味を持ったように集まってきた。日頃柔和な笑みを浮かべて魔法舎に訪れる彼の顔は、徹夜でもしたのか、濃い隈が目元を飾っている。
    「お陰でドラモンドさんも僕も、ずっと走り回ってあちこち手を尽くしてるんですけど…。」
     彼の上司であるドラモンドがこの場にいないのは、警備隊や管理部の事情聴取、関係各所への火消し作業に追われているらしい。憔悴しきった彼らは、頼みの綱とばかりに今日魔法舎に訪れたそうだ。
     時折嗚咽を上げながら、クックロビンは事の経緯を話し出す。その詳細を纏めると。
    「年に一回の宝物庫の開放日に向けて、手入れを兼ねた準備期間の最中に、厳重に管理されていたはずの一点物の指輪が何者かに盗まれたと。」
    「さすが賢者様!とても分かりやすいです!」
     ミチルの素直な賞賛に晶は照れたように笑うも、すぐに襟を正す。
    「行方が分からない以上、手当たり次第に探すのも効率が悪いですよね…。」
    「あ、行方はわかってます。」
    「はい?」
     ならば、何故回収に行かないのか。そもそも、何故魔法舎に依頼という形で来訪したのか。疑問符を浮かべる一同に、クックロビンは晴れやかな笑顔で答える。
    「雇った警備員が賄賂で買収されてました!」
     中央の国の警備事情に些かの不安が残るような発言だが、ひとまず話を進める事にした晶は続きを促す。それによると、件の警備員を尋問し、なんとかとある貴族にまで行き着いたらしい。だが中々有力な貴族である手前、決定的な証拠がない以上―実行犯の自供だけではシラを切られる可能性が高い―表立って捜査するには煩雑な手続きや手順を踏まなければならない。時間がかかることから宝物庫の開放日に間に合いそうもないため、極秘裏に指輪を回収して欲しいと言うのが、今回の依頼だそうだ。正式な依頼ではないため、何かあった時グランヴェル城の関与はもちろんのこと、支援すらも頼る事はできない。場合によっては、晶達自身が貴族に不届者扱いをされ、城に突き出される可能性だってあるのだ。リスクの割に何のメリットや見返りもない以上、正直なところ引き受け辛い。案の定魔法使い達も、興味を失ったかのように顔を背けたり、離れたりしていた。
    「ああ、皆さん離れていかないで!お願いです、本当に今人手不足なんですよ…ッ!もし今回上手くいったら、今後魔法舎への予算を増やせるよう(ドラモンドさんが)働きかけますから!」
     人知れず部下にさらりと仕事を押し付けられたドラモンドにやや同情を禁じ得ないが、今はとにかく目の前の事に集中することにした。
    「要は潜入調査になりますよね。最小人数で、尚且つ隠密行動も得意な方にお願いする事になりますが…。」
     晶の脳裏にいくつか候補者が浮かぶ。真っ先に上がったのがブラッドリーだが、生憎今は北の国での任務中。聞けば宝物庫の解放日まであと数日と差し迫っている中、彼に頼むのは難しい。隠密行動に長けるならば東の魔法使いが該当するが、こちらは今日皆で東の国へ帰った事もあって、数日は戻らないだろう。
     悩む晶だったが、そこへちょうど声が掛かる。
    「あれ、みんな集まってどうしたの?」
    「フィガロ先生!お帰りなさい!」
     談話室に顔を出したのは、南の国から戻ってきたフィガロだった。駆け寄ってきたミチルの頭を撫でると、空いていた晶の隣へ座る。そこで事の経緯をかいつまんで話すと、意外にも彼は乗り気な様子で面白そうに笑った。
    「あはは、中央の国の警備体制は、これを機に見直した方が良いね。」
    「返す言葉もございません…。」
    「ま、それはそれとして。指輪を取り返してくるんだっけ?」
    「はい。正面から行くよりかは、こっそり潜入して調べてくるのが良いんじゃないかと。」
    「…それはどうかな?」
     晶の提案以外にも方法があるかのような物言いに、虚を突かれる。顔を見合わせたクックロビンと晶だが、突然窓からコンコン、と叩くような音が聞こえた。振り返ると、真っ白な鳩がこちらを覗き込んでいる。野鳥にしては随分賢そうな印象を抱くが、その正体はすぐに判明した。駆け寄ったミチルが窓を開けると、白い鳩はふわりと晶達の囲むテーブルに降り立ち、瞬く間に一枚の手紙へと姿を変えたからだ。
    「あ、アーサー様からです!読みますね。」
    「当てようか?その貴族が、近日中にパーティーを開くんだろう?」
     フィガロの予想は、果たして正解だった。日時や場所を始めとしたパーティーの詳細が丁寧な文字で記載されて、こんな時でもアーサーの品の良さが伺える。狙ったかのようなタイミングだった事もあり、驚きに包まれた晶は思わずフィガロに尋ねた。
    「どうして分かったんですか?」
    「まぁ、こういう貴族は手に入れた物をすぐ見せびらかすからね。普通そんな事したらすぐに捕まるだろうけど、今回城は指輪を盗まれたなんて言えないんだ。そんなことを公表したら、国民の信頼を大きく損ねる。場合によっては周辺諸国が付け入る隙を与えかねないから、体裁を取り繕ってでも、今の所指輪は城にある事になっているはずだよ。」
    「仰る通りです…。」
     意気消沈したクックロビンを、カナリアが慰める。
     それを横目に、晶は思い切ってフィガロに縋った。
    「フィガロ、どうか今回の任務引き受けてくれませんか?」
     実力はもちろんのこと、パーティーとなれば協調性やコミュニケーション力も求められる。状況判断力や対応力も、フィガロならば問題ないだろう。
    「…ま、アーサーがこのお披露目パーティーの誘いを寄越したってことは、この招待客に混じって潜入する手筈は整ってるだろうしね。」
    「……!それじゃあ…。」
    「良いけど交換条件だよ、賢者様。」
    「へ?」
     片目を瞑ってこちらを見るフィガロの笑顔に、晶は嫌な予感がした。

     ♢

    「絶対、俺よりも適任者がいたと思います…。」
     フィガロの提示した条件はただ一つ。
     それは、晶が同伴すること。
     てっきり誰か他の魔法使いを連れて行くと思い込んでいたため、予想外の展開に未だ心が追い付いていない。
    「あはは、安心して。賢者様はちゃんとフィガロ先生が守るからね。」
    「信じてますからね、フィガロ。」
     必死とも思えるような晶の縋りようは、子供じみたかもしれない。だが欲望渦巻く夜会で、頼れるのはフィガロだけ。誰が敵かも分からぬ状況の中、緊張で強張ってしまうのは仕方ない。絶対に離さないとばかりに握った手のひらは、晶の熱で温かかった。
     晶が「信じてる」と口にした時、ふと榛色の瞳が大きく開かれたような気がした。
    「……うん、俺を信じて。」
     触れた指先は絡め取られ、いざなわれるのは虚飾に彩った舞踏会。その幕が、今上がる。

    「皆さん、今宵はお集まり頂き誠に有難うございます!」
     主催と思われる貴族の男が、壇上にて開会の挨拶を述べる。扇状的なドレスの女性を何人も侍らせ、その身を豪奢な装飾品に着飾らせた彼は、確かに裕福な育ちらしい。その指にはいくつもの指輪が嵌められており、思わず晶は注視する。だがフィガロは、晶の目を「だめだよ。」と片手でそっと覆ってしまった。
    「そんなに見つめたら、怪しまれちゃうよ。」
    「わ、分かりました。」
    「それに、お楽しみは最後まで取っておくものだしね。」
     フィガロが言い終わるのと同時に、貴族の男はさらに声を張り上げて挨拶を締めくくる。
    「―それではまた、終幕にお会いしましょう。」
    「宴が最高潮に盛り上がった頃にお披露目する方が、あの男の自尊心も高まるでしょ。」
     まるで台本を読んでいるかのように、あまりにも正確に場の流れをフィガロは理解していた。もっとも、貴族の男の行動心理や交友関係、夜会の特性や雰囲気を上手に読み取り、自らの経験や知識と照らし合わせたに過ぎない。
     晶を見ると、尊敬を込めたような目でフィガロを見ている様子があり、どこかくすぐったさを覚える。実は今回の夜会までそれほど時間がなかった分、フィガロ自身の昔の伝手なり交友関係を駆使して情報収集もしたのだが、それをわざわざ言うつもりはない。
    「賢者様、肩の力を抜いて。指輪も大事だけど、せっかく賢者様と二人きりなんだから、アピールさせてよ。」
    「え、アピール…?」
    「そう。この場で俺を知るのは君だけだし、君を知るのも俺だけだ。なら、今宵限りの宴を楽しもうよ。」
     国を揺るがすほどの重大な任務を担っているにも関わらず、フィガロの言葉に幾分か毒気が抜ける。そのお陰か緊張も先程よりかは和らぎ、周囲を見渡す余裕も出てきた。興奮冷めやらぬ熱気が会場を満たし、杯から漂うアルコールだけでも酔ってしまいそうだ。貴族の男だけを見ていたせいで、辺りへの注意が散漫となっていた事に今更ながら気付く。
     改めて気を取りなおすと、「よし」と気合を入れた。
    「ならフィガロ、俺からも良いですか?」
    「ん?なに?」
    「賢者ではなく、名前で呼んでください。今宵限りの宴ですから。」
     そう告げると、フィガロはきょとんとした。余裕綽々とばかりに振る舞っていた彼のその様子に、悪戯が成功したかのような気分に不覚にもなってしまう。
    「はは、確かにそうだね。じゃあよろしく、晶。」

     ♢

     いつの間にか始まっていた舞踏会に紛れるようにして、二人はするりと屋敷内部への潜入に成功していた。何人か警備員はいるものの、今宵の客は全て招待客ともあってか幾分監視の目は緩いようだった。晶は屋敷の構造を何一つ知らなかったが、先行するフィガロが何故か迷いなく次の進路を指示するので、それほど時間が掛かった気はしない。
    「あの部屋だね。うーん、やっぱり護衛いるか。」
     曲がり角の奥を手持ちの鏡で反射させて伺いながら、フィガロは僅かに逡巡する素振りを見せた。
    「どうかしたんですか?」
     小声で問う晶に、フィガロはそっと教える。
    「恐らく魔道科学兵器をいくつか装備してそうな感じがするんだよね。あの男の気配はあるから、部屋で指輪をじっくり鑑賞してるんじゃないかな。」
     晶からは見えないが、部屋の前に陣取る警備員は警戒心を露わにしているらしい。正面突破するしかないが、それでは騒ぎになってしまう。だがすぐに、フィガロはまた元の落ち着いた表情で晶の方へと向き直る。
    「こういう時は、奇襲が一番だからね。行こうか。」
     来た道をそのまま引き返すのかと思いきや、監視の目が届かないと判断したところで、フィガロは音もなく窓の鍵を外す。軽い身のこなしで窓枠を乗り越えると、箒を出して晶の方へと手を伸ばした。

     ♢

     男は手にした指輪を宙へと掲げていた。古びた台座ではあるものの、中央に鎮座するダイヤモンドの輝きが色褪せる事はない。恐らく買収した男から何か情報は漏れただろうが、中央の国の性質上こちらにまで捜査の手が及ぶには時間が掛かる。それまでに指輪の飾りを変え、こちらのものだと先手を打って公表すれば手が出しにくくなる。仮に捕まったとしても、中央の国の管理保全や警備体制が杜撰である事を引き換えに証明できるのであれば、それはそれで本望というもの。むしろそうした隙を作れた自分を良きに計らう取り決めも、西の他貴族や軍部とは既に掛け合っている。
     全てが男の思い通りだった。優越感に浸る男が勝利の美酒に酔い、これからの展開にほくそ笑む。

     悪人を立派に体現していたその姿を見たあと、フィガロは並んで箒に腰掛ける晶を見遣る。決してその悪人の姿を見せないように、再び晶の目を覆うようにして、彼に告げる。
    「すぐに戻ってくるから、このまま目を閉じていてくれる?」
     置いていかれることに不安が顔を覗かせたのか、ぴくりと身体を動かすも、最終的には「…はい。」と晶は答えた。
    「良い子だね、晶。」
     あらゆる加護の魔法をたっぷり晶に掛けて、フィガロはふわりと単身飛び立った。
     次の瞬間。
     ――ガッシャァアアアアン‼︎
     盛大に窓ガラスを叩き渡る音が、屋敷に響いた。男は突然の乱入者に動揺を隠せず、腰を抜かしているようだった、廊下にいるであろう警備員が部屋に入ろうとするも、扉は何故か開かない。今晩が新月とあってか月明かりは心ともなく、男が乱入者の顔を見ようにも不自然に翳っていた。
    「だ、誰だ⁉︎」
    「強盗でーす。」
     言葉も行動もまさしく強盗のそれだが、フィガロの纏う雰囲気があまりにも飄々としているものだから、男は呆気に取られるしかなかった。そのまま躊躇いもなく一歩、二歩と進めるも、男が逃げる様子はない。どこかつまらなくも思う反面、手間が掛からなくていいなとも思い、フィガロはにっこりと笑う。
    「今ならその指輪とお前の命は同価値だけど、どうする?」
     警備員の男がドンドンと扉を殴りつける音が、遠くに聞こえる。さっさと魔道科学兵器でも使って突入すれば良いのにそうしないのは、依頼主に配慮しているのだろうか。
     だがそれもすぐに忘れる。目的の物を手にした以上、長居は無用だからだ。哀れな男は、処刑を待つ罪人のように震えている。それを羽虫のように無視して立ち去ろうとするが、「あぁ、そうだった。」とフィガロは立ち止まった。
    「今夜のことだけは、忘れてよ。」
     そう男に手を翳して呪文を唱えると、貴族の男は無様に倒れ伏せた。廊下からは仲間を呼ぶような声も聞こえており、さっさと立ち去るに限る。来た時と同様その身を浮かすと、夜空で待つ晶の元へと舞い戻った。
    「お待たせ。無事に任務完了したよ。」
     そう告げると、ようやく晶は目を開いた。フィガロの手に指輪を確認すると、途端に破顔する。
    「お疲れ様です、フィガロ。ありがとうございました。」
    「君が待ってるって思ってたら、すぐに終わらせようって気になったからね。」
    「またそういう事言う…。でも冷静に考えたら、最初から窓から侵入すれば良かったのでは…?」
     フィガロは予め屋敷の配置図や男のスケジュールを把握してしていたような節がある。なら、わざわざ内部に侵入した意味は果たしてあったのだろうかと疑問が残った。
    「えー、だってそれじゃあすぐに終わっちゃうじゃない。せっかくだから、君と二人でスリルを味わいたかったなって。」
    「そ、それだけのため…?」
    「それに、俺だけを頼りにするしかない君の姿を見たかったから。」
     晶は今度こそ無言になった。フィガロの言い付けを守り、夜空で目を閉じて待つのは中々の恐怖や不安があった。彼の無事をただひたすら祈って過ごすその時間は、いっそ苦痛ですらあった。にも関わらず当の本人は、デートの途中でちょっと席を外したくらいの感覚で危険な橋を渡ってきたのだ。やるせない感情を持て余し、晶は口を尖らす。
    「……もういいです。」
    「あれ?俺なりに好意を伝えたつもりだったんだけど…。」
     どこか噛み合わない会話の行方は、すぐさま満天の星空に消えていく。ゆっくりと箒で魔法舎への帰路を辿る中、横並びに腰掛けたフィガロは戦利品とばかりに勝ち取った指輪をまた取り出した。
    「とても綺麗ですね。国宝と言うのも頷けます。」
    「へぇ、君ってこういうのが好きなの?あまり華美な装飾よりかは、大人しめなデザインの方が良い?」
    「まぁ確かにそうですけど、それだけじゃなくて。なんだか歴史の重みを感じると言うか、色々な人の思いが積み重なっているのかな。」
     しみじみと晶はそう呟く。
    「あぁ、これ王族の婚約指輪だからね。」
    「え、そうなんですか⁉︎ってことは、未来のアーサーが使うかも…?」
    「と言っても、もう数百年くらい前じゃない?俺も久しぶりに見たな。今はそれぞれの代で個別にデザインするのが主流だって聞いたけど。」
     現在はその役目を終えているとはいえ、かつての権力者たちの指先を延々と渡り継いできたその指輪は、やはり国宝と称されるべきなのだろう。改めて、今回の任務の成功に安堵する。
    「ねぇ、賢者様。」
    「は――え⁉︎」
     えい、と言われたかと思いきや、晶の指先にするりと大きなダイヤモンドが飾られていた。それも左手の薬指。サイズがぴったりな事になんだか衝撃やら悲しみやらが込み上げるが、そんなことは後でも良い。
     突如のしかかる国宝の重圧に、身の毛がよだつ。
    「晶の世界では、普通の人も指輪で愛を誓うんだっけ。」
    「そうですけど今やる事じゃないです国宝ですよ…!」
    「そうだね。だからこれは、今夜だけの内緒だよ。」
     晶の左手をそっと持ち上げると、指先に口付けを落とす。役目を終えたはずの指輪は、再び訪れた誓いの片鱗に、どこか喜んだように淡く煌めいた。
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