HOME,SWEET HOME...「ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン」
けたたましくインターホンが三回鳴る。
その音で叩き起こされた。これは……、来たな。
いつからか忘れてしまったけれど、来ると必ずコレをするようになった。もしかして、五百年前のあの合図のつもりなんだろうか……。
ソファで寝ていた。急に起こされたので、まだ頭がはっきりしない。顔の横に落ちていたスマホを見るとまだ朝の七時前。寝ぼけたままインターホンのボタンを押した。
「……はい」
「おーい、開けてくれよ。ったく相変わらずめんどくせぇな。なーにがセキュリティだ、ナマイキに……。あぁ? 女子か?」
案の定メサールだ。マンション下のインターホンの前で悪態をつく姿が目に浮かぶ。
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