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    リキュール

    @liqueur002

    GWT(K暁)
    今のところGWTだけ。基本雑食。

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    リキュール

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    Twitterにて、1日1K暁のまとめ10日分。
    括弧内はサブテーマです。設定が繋がってるものもある、KK生存If。日常系多し。
    140文字SSのお題を借りています。

    #GWT
    #K暁

    1日1K暁①1

    はやく、と急かされて珈琲片手にソファへ戻ると映画はもう始まっており、目を輝かせている暁人を横目で盗み見る。コロコロ変わる表情が愛らしい。もしあの夜の様に全てが終わろうとしてもコイツが隣に居たならば、オレはそれだけで満たされるだろう。なんて格好つけて緩む口元をカップで隠した。

    『世界の終わりは、幸せで』
    (お家デート)




    2

    好きと伝えるだけで満足出来る程子供じゃないし、触れ合うだけで察せられるほど大人じゃない。どっちも欲しいんだ、欲張りかな。今日も言えなかった言葉の代わりにおやすみを。背中合わせの熱を感じながら、呟く寂しいの一言は音にならずに口の中で溶けて消えていった。

    『寂しい、と呟いて』
    (すれ違い)




    3

    座ったまま眠る暁人の、目元に居座る隈を親指でゆっくりなぞる。ハードスケジュールに疲れ切っているのか起きる気配はない。将来が明るい若者の隣にこんなおじさんがいて良いのだろうか。彼は誰よりも幸せになって欲しいのに、きっとこの思いは彼の幸せの障害になる。けれど。ああ、こんな感情は、

    『きみがねむっているうちにころさなきゃ』
    (歳の差①)




    4

    昔、刑事をやってた頃に迷子の兄妹を目的地に連れて行ったことがある。しっかりした子供で、二人して泣きそうな顔してるのに絶対泣かなかったのを覚えている。特に兄の方は強がって、眉に力が入ってて面白い顔してたぜ。今オマエあの時と同じ顔してるよ。あー泣くな、可愛い顔しやがって。飲みすぎだ。

    『運命を感じろ!』
    (昔話)




    5

    KKは色気出して迫れば僕か根負けして許すと思ってるよね。今度こそだめです。そもそも青少年の教育に悪い顔を外でするの止めてよ、僕がどれだけ心配になるかわかる?そんな顔見たら耐性の無い子たちなんて皆引っかかるよ。そういう顔は二人きりのときだけにして、他の人に見せないで。…KK、聞いてる?

    『いやお前が言うな。』
    (嫉妬)




    6

    炊飯器を開けると白い湯気が立ち、ふわりと香る白米のにおいに暁人は顔を綻ばせた。味噌汁と焼き鮭と玉子焼にお漬物。納豆は買い忘れたので無しとして、簡単な和朝食の完成だ。久しぶりに一緒に食べる朝食に気持ちが弾む。丸1日オフとはいえ、そろそろ起こさなくては。寝室を覗いて声をかけた。KK!

    『朝食を御一緒しませんか』
    (朝の日常)




    7

    唇にすり、と触れると暁人は顔を赤く染めて顔を背けた。初心な所も可愛いが、我慢もそろそろ限界だ。後ずさる彼を壁に押しつけ、服の裾に手を差し込み腰をゆっくりと指先で撫でる。止めるように肩に置かれた手を掴んでその指先に唇を寄せた。
    「無意識だとしても煽り続けた自分を恨めよ、暁人」

    『腹を括れ』
    (誘惑)




    8

    朝からそわそわしていた気持ちが時間が経つにつれて萎んでいく。前に好きだと言っていた服で一緒に出掛けたが反応は何もない。女々しい事をしているのは自覚しているが、それでも少しは期待し…いやまて相手はあのKK、気付くわけがなかった。自分からアピールしないと始まらない!そう決意して早半日。

    『そろそろ気付いてよ』
    (根気勝負)




    9

    ベッドに引き倒され、ため息をついたかと思うとカサついた手のひらが目を覆ってきた。眠れてないのか、という質問に答えられるほど頭が働かない。温かい手が心地よく、眠気を誘う。KKの腕を引いて隣に寝かせると、手に頬ずりをした。
    優しいこの手はいつか僕を置いていく。だからそれまでは一緒に。

    『眠ってしまおうよ。』
    (歳の差②)




    10

    アジトからほど近い銭湯で湯船に浸かりながら、頭をガシガシ洗うKKを眺める。あのときの約束を彼はきっと覚えていない。今日は池に落ちるなど、水難の不幸が重なったから仕方ないのかもしれない。けれど楽しみにしていた僕は遣る瀬ない気持ちでいっぱいだ。湯船の縁に頬杖をついて呟いた。
    町中華…。

    『叶わない約束なんて、しないでよ』
    (くいしんぼ)




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    リキュール

    DONE #毎月25日はK暁デー
    7月お題【宿題】を書かせていただきました。またも大大大遅刻。
    可愛いこと言い出すあきとくんとそんな可愛いやつを甘やかしちゃうけけの話。
    美味しいもの食べるあきとくん。
    生姜の辛味は何にでも合う気がする。
    甘やかしには辛味を足して七月、それはある者にとっては書き入れ時、またある者にとってはただの平日、そして僕らの様な学生にとっては長い夏休みの始まりである。

    休みに何しようかと楽しそうに予定を立てる友人たちを横目に僕は頭を抱えていた。
    夏は夜に肝試しをする若者が増える季節ということもあってか、禁足地や事故物件が騒がしくなり毎夜KKと共にパトロールに精を出していたのだが、そんなこんなで忙しくしていたので、すっかり忘れていたのだ。
    前期の試験やレポートは問題ないが、引き続き後期でも受講する選択科目の講義には宿題が存在することを…!
    普通ならば夏休み中にやればいいんだから焦らなくても、なんて思うだろうがこれは資料集めが厄介で、どれも大学の図書館にしか無いようなものばかり。休みに入る前に資料の検討をつけてコピーしなくてはならないのである。ただでさえ難しい科目で前期レポートもギリギリだったのだ、生半可なレポートは出せまい。夏休み中も図書館に来ることはできるが休みには遠出の依頼があるため資料を求めて毎回行くわけにはいかず、できるだけ必要な資料は今のうちにまとめておきたい。それにあわよくばKKとの時間ももっと確保できれば…大丈夫僕ならやれる。
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    32honeymoon

    DONE◇#毎月25日はK暁デー ◇お題:匂い
    ・久しぶりのあまいちゃ糖度120ぱーせんとなので苦手な方は要注意!
    ・KKと暁人くんが同棲してる世界のおはなし
    ・相変わらずKKが暁人くん大好きマン

    長編をあげた後だったので、今回は短くさらっと。
    豪雨つづくここ最近、太陽が恋しくなって書いた作品です。
    台風の余波で大変な思いをしている皆さまの地域に、
    はやく気持ちいい秋晴れが届きますように。
    おひさまのにおいはしあわせの匂い。ーそれは秋晴れがさわやかな、とても良い天気のとある一日のおはなし。


    「KKー、布団下ろすの手伝ってー」
    「お?ああ、分かった」

    ソファでくつろいでいた休日のとある夕方。ベランダから聞こえてきた柔らかな声に、KKはよっこらせ、と立ち上がる。

    「布団、干してたのか。いつの間に・・・」
    「そうだよ。気づかなかった?」
    「・・・気づかなかった」

    少しだけばつが悪そうに目をそらす姿にはにかみながら、
    「だって今日はお日様の機嫌が良い一日だったからね。あやからなきゃ」と暁人が言う。

    「お日様の機嫌ねえ・・・また随分と可愛い事言うじゃねえか、」
    オレにしてみりゃただの暑い日って感じだったがな、と続けようとしたのを、KKが済んでの所で飲み込む。
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    りんご

    DONEK暁デー、初デート。K←暁のようでK→〈超えられない壁〉←暁です。
    理想のデート像を黙って実行するおじと、訳も分からず振り回されるあっきーの話。
    過去それなりに色んな話を書いてきましたが、ぶっちぎりで砂糖吐きそうな話になったと思います。けけは所々横暴だしあっきーはちょっと暴走気味です。そんな二人の初めてなんて、絶対事件になるに決まってるじゃないですか(笑)
    閻魔帳のきれはしには(1)


    待ち合わせは、やっぱり駅前かなあ
    ベタなのは分かってるよ! でも後に来る僕が気になって、その後ろ姿がどこかそわそわしてるの、きっとかわいいなって思うんだろうな


    ◆◆◆◆◆


    『KK

    今日午前11時。渋谷駅北側に集合。』


    凝り固まった肩を回しながら、ネオンが薄まりゆく都会の路地を暁人はゆったりと歩いていた。長期の仕事が終わって漸くまともな寝食にありつけると思えば、心も穏やかになる。
    こんな職業なので、どうしても一日の行動が普通のそれとは大きくずれ込む時がある。今日はそういった日で、数日掛かりの依頼を何とか終わらせたときには、すっかり空が白み始めていたのだ。

    自分の名前をした空を背にしながら、暁人は連絡のためにスリープモードにしていたスマホを起動させた。そこに表示される、送り主と簡素な一文。暁人が首をひねるのも無理はない。めったに文字でのやり取りを行わない人物から突然こんなものが来たら、誰だって困惑するだろう。自分がいない間に向こうで何かあったのかもしれない。それにしても……メッセージ? 凪いでいた心情の波が僅かに揺れて―――まあいいか、と持ち直した。暁人が暁人たるゆえんは、この微妙な状況に対しての構えがやたら大きいことである。波乱万丈な生い立ちのせいで大概のことは受け流せるようになった結果だった。
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