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    Hoopono41030595

    @Hoopono41030595

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    Hoopono41030595

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    江のワンライで書いたものがどっか行ったのでここに再度あげておきます。
    テーマは「こたつ」
    雲さんが来る前のお話です。

    こたつ【江の仲良し】「うー寒い寒い……。」
    桑名が、その大きな背を丸めて部屋へと急ぐ。
    夕方、冬の太陽はあっという間に姿を隠し、かわりに綿毛のような雪が音もなく世界を白く染め始めていた。

    すっと部屋の戸を開けると、似たようなジャージの4人が同時に桑名の方を向いた。

    「おう、おけーり。」
    「畑、お疲れ様です。」
    「お茶、いれようか。」
    「みかん、美味しいですよ。」
    それぞれにねぎらいの言葉をかけてくれる。

    豊前、篭手切、松井、そして最近仲間に加わった五月雨だ。
    どうやら4人で部屋のこたつに入り、仲良くお茶をしていたようだ。

    「うん、ありがとう。松井、お茶は熱めでお願い。」
    桑名は、上着をハンガーにかけ、その輪に入ろうと振り向いた。

    「よっこいしょっと。あー、暖かいねぇ。」
    「おい、なんでそこに座るんだ?」

    桑名は、豊前を膝の上に乗せて、その背中にはりつくようにしてこたつに入った。俗にいうカンガルースタイルだ。

    「なんでって。4人でこたつ囲んじゃったら、僕のはいる場所はここしかないじゃん。」
    桑名が豊前の肩にのしっと顎を乗せると、豊前はその口にミカンをひと房、放り込んでやった。
    「甘いねぇ。」
    桑名はふにゃりと笑う。

    「ずるい、僕も豊前と一緒に暖まりたい。」
    桑名のお茶を入れ終えた松井が、いそいそと座布団の位置を変えて、桑名と豊前の横にぴたりとくっつくようににして座った。
    「桑名、もうちょっとそっち行ってよ。あー豊前暖かいー。」
    豊前の腕をとるようにして松井が暖を取り始める。

    「あ、松井さん。いいですねぇ。私もやりたいです。」
    篭手切も座布団をもって松井の反対側に陣取り桑名と豊前にぴったりとくっつく。

    「おいおい、せっかくこんなに広いのに、みんなくっついたらせめーじゃねーか。」
    豊前が困ったように声を上げるが、桑名もニコニコとして豊前を背中から抱きしめている。
    「いいじゃない。あったかいよ。暖房も節約になっていいよね。」
    「でも、これじゃ、五月雨が入るところが……ってあれ?」

    豊前の対面に座っていたはずの五月雨がいない……。

    「五月雨……?」
    「はい……。」
    「うわぁ。」
    五月雨はひょいっと豊前の股の間、こたつの中から顔を出した。
    「私はここがいいです。とっても暖かいです。」
    豊前の腰に抱きつくようにして五月雨は豊前の膝の間に陣取った。
    「そっか、五月雨がいいならいいけど……おい、変なとこ触んな、こら!」

    ◇◇◇

    「あ、加州くん。江のみんな、呼んできてくれた?そろそろご飯だよって。」
    「うん……声はかけたよ。でも、江たちこたつで団子になってた。」
    「だんご?」
    「うん……。やっぱ距離感おかしいよね。江たち。」
    はぁ、とため息を付きながら手を洗う加州に、燭台切は不思議そうに首を傾げた。
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    Hoopono41030595

    MOURNINGくわぶぜの日りたーんに合わせて書いていたのですが、「美しい悲劇」で全て吹き飛んだので、出しそびれた。
    キス魔の豊前くんと、キスするタイミングがわからない桑名くん。
    加減がわからず暴走する桑名くんが大好き。
    桑名江はキスがしたい【くわぶぜ】「おけーり、桑名。今日も畑楽しかったか?」
    ニコニコの笑顔で、豊前が両手を広げて胸に飛び込んでくる。
    僕はそれを、両手を広げて受け止める。
    「うん、いっぱい収穫したよぉ」
    僕が、豊前の身体を引き離すようにして声をかけると豊前は満面の笑顔で「そっか、よかったな」と言いながらその唇に優しくキスをした。


    これは大広間での出来事。


    夕食前のひととき、歓談するもの、テレビを見るものなどたくさんの刀剣男士たちが集う大広間での出来事だ。

    キスをする僕たちに、びっくりするもの。冷やかしの声を上げるもの。にこやかに微笑むものなどその反応はさまざまだが、豊前は、そんなことは全くお構いなしのようだった。

    まあ、僕も豊前のかいた胡坐の膝に、頭を乗せようとしているわけだし、僕たちが恋人同士だということを知らない男士はこの本丸にはいないわけだし、日常の後継だといわれればその通りなのだが……。
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    Hoopono41030595

    DONEエアSSその2。お題は「ゴムを買いに行くヘタレクワナ君」。
    ホントにヘタレですんでご注意。
    くらげ(@ao_krg)さんリクエストありがとうございました。

    #江楽宴
    僕は今、ものすごく悩んでいた。
    激安と名高い、大型のディスカウントショップ。その売り場の一角で立ち尽くしてもう30分にはなるだろうか。

    「ゴムって……こんなに種類あるん……?」

    目の前に壁のように並べられた各種コンドームに僕は圧倒されていた。

    僕が豊前と体を重ねるようになって、数か月。
    ゴムやら、ローションやらを準備してくれるのはいつも豊前だった。
    僕も、それには何の疑問もなかったんだけど……。

    「あ、今日、ゴムもローションもねーわ。」
    夜も更け。
    さてやるか、という段階になって豊前がそう言いだしたのだ。
    僕はすっかりやる気満々でいたんだけれども、その一言で豊前は「今日はナシだ。」と言い始めた。

    そんな!そんなのひどい!!
    僕は抗議の声を上げるが、豊前が否というのだから交渉は成立しない。
    それでもあきらめられない僕は……まあ、口でしてもらったわけだけれども……。

    っていうことは、豊前に用意してもらわなくてもゴムとかローションとかが常備されていれば、いいんだよね。

    そう思い立った僕は生まれて初めて、そういったたぐいのモノを買いに来て、今、そこに立ち尽くしているのだった。

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