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    Hoopono41030595

    @Hoopono41030595

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    Hoopono41030595

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    エアスケブじゃなくエアSSで頂いたお題「お酒を飲むウリブゼン君」です。
    いちゃいちゃじゃなくてごめんなさい。
    める(@mxexrxu)さんリクエストありがとうございました。

    #江楽宴

    #くわぶぜ

    俺は酒が飲めない。
    世の中には酒が強いやら弱いやらという体質による違いもあるが、俺のはそれとは根本的に違うようだ。アルコールアレルギーとかそんなかんじだろう。 
    アルコールを口から少しでも摂取すれば頭痛、嘔吐、呼吸器官に影響が出ることもある。アルコール消毒だって危険だ。不意に消毒液を手に吹き付けられて、真っ赤に腫れ上がったこともある。

    とにかく、酒はダメなのだ。
    こういう夜の仕事をしていて、これは結構なイメージダウンだ。必ず酒の席につき合わせる客もいるし、無理やり飲ませようとするヤツもいる。
    まあ、それで一度救急車で運ばれてからは、俺も断固として拒否するようになったのだが……。

    そして、ここにもひとり。その事情を知らないやつが。

    「ねえ、豊前。本当にお酒飲めないの?」
    桑名が、日本酒を片手に首をかしげている。
    「ああ、飲んだら死ぬぞ。」
    俺はにこやかに返すが決して比喩ではない。
    しかし、桑名はその返答に長い前髪の下で眉根を寄せた。
    どうやら、大学の友人から希少な日本酒を貰ったらしい。
    「豊前と一緒に飲みたかったのになぁ……。」
    「いーじゃねーか。飲めば。コーラで付き合ってやるよ。」
    俺が飲みかけのコーラで乾杯の格好をするが、桑名はむぅっと口を尖らせた。
    「違うん。僕は豊前の酔っ払ったところが見たいの。少しほっぺが赤くなって、目がとろんとなって、あー酔っ払っちゃったぁって無防備に僕によっかかってくるような豊前が見てみたいの!」
    なんだか力強く主張しているが……「お前、俺に夢見すぎじゃねーか?」

    ぶつぶつと文句を言いながらも、桑名は酒のつまみを作るらしく台所へと立った。
    俺は、もらってきたという酒のパッケージをまじまじと眺めてみる。
    飲めないから興味がないわけではない。
    できれば俺だって飲んでみたい。
    ご機嫌になって騒いでみたいし、記憶をなくすっていう経験だってしてみたい。
    それより以前に旨いって言われるもの飲めないのは、すごく悔しい。

    まあ、そういう体質に生まれ付いた以上、行っても詮無き事だけれども。

    ラベルを見ながら、つらつらそんなことを考えている間にも目の前には綺麗な小鉢が並べられていく。
    菜の花の辛し和え。
    焼きナス。
    いぶりがっこのクリームチーズ和え。
    ソラマメ。
    ししゃも焼き。
    どれも酒に会いそうなメニューばかり。手早く冷凍してある野菜などで作ったにしては旨そうだ。
    まあ、俺はコーラで食うけど。

    結局、桑名はご機嫌でその瓶を半分くらいひとりで飲んでしまった。
    多分、俺が止めなきゃ全部飲んでしまう勢いだったんだろう。
    ただ強いのかといえば……よくわからない。
    楽しそうに、日本の果物栽培の技術のすごさを語ってくれた。半分くらい何言ってるかわからんけど。

    「ほら、桑名。でーじょぶか?食器かたすぞー。」
    大方の皿が空になり、桑名もほにゃほにゃとだいぶ何を言っているのかわからなくなったころ。俺は食器を片付けようと立ち上がる。
    何度も桑名は俺に酒を飲ませたがったが、それは断固拒否。
    申し訳ない気持ちもあるけれど、仕方がない。

    その時、皿をもって立ちあがった俺を桑名が手招きした。
    「?」
    俺が何事かと顔を近づけると、その唇に熱烈なキスが浴びせられる。
    さらに
    「」
    その唇を押し開けて、俺の口の中に液体が流し込まれた。
    これは……酒だ!
    俺は、そのキスの勢いに負けて、その一部を飲み込んだ。
    これはダメだ!
    俺は勢いよく桑名を押しかえし、その体から離れる。
    「やったー。豊前にお酒飲ませたよー。」
    アイツは嬉しそうにけらけらと笑っている。完全に酔っ払いだ。
    「て……てめぇ……冗談じゃねーぞ。死ぬっていってんだろうか!」

    言いながら俺は自分の体の変化を観察する。
    量が少ないから大丈夫だとは思うが……。
    体の中がぞわぞわする。そして訪れる頭を殴られるような頭痛と吐き気。肌がピリピリしてくる。さらに喉の圧迫感……。

    結局、そのあとぶっ倒れた俺は、なんとか救急車を呼ばずにはすんだものの……。
    翌日、泣きながら土下座した桑名に、ピエール・エルメのケーキを買ってきてもらう約束を取り付けたのだった。
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    Hoopono41030595

    MOURNINGくわぶぜの日りたーんに合わせて書いていたのですが、「美しい悲劇」で全て吹き飛んだので、出しそびれた。
    キス魔の豊前くんと、キスするタイミングがわからない桑名くん。
    加減がわからず暴走する桑名くんが大好き。
    桑名江はキスがしたい【くわぶぜ】「おけーり、桑名。今日も畑楽しかったか?」
    ニコニコの笑顔で、豊前が両手を広げて胸に飛び込んでくる。
    僕はそれを、両手を広げて受け止める。
    「うん、いっぱい収穫したよぉ」
    僕が、豊前の身体を引き離すようにして声をかけると豊前は満面の笑顔で「そっか、よかったな」と言いながらその唇に優しくキスをした。


    これは大広間での出来事。


    夕食前のひととき、歓談するもの、テレビを見るものなどたくさんの刀剣男士たちが集う大広間での出来事だ。

    キスをする僕たちに、びっくりするもの。冷やかしの声を上げるもの。にこやかに微笑むものなどその反応はさまざまだが、豊前は、そんなことは全くお構いなしのようだった。

    まあ、僕も豊前のかいた胡坐の膝に、頭を乗せようとしているわけだし、僕たちが恋人同士だということを知らない男士はこの本丸にはいないわけだし、日常の後継だといわれればその通りなのだが……。
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